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大阪都構想これが舞台裏 そして橋下市長が絶対ゆるさん3悪人(1)
http://wjn.jp/article/detail/0830098/
週刊実話 2015年6月4日 特大号
まさに、激戦とも言える結果だった。二重行政の解消を訴え、大注目された「大阪都構想」の是非を巡る住民投票(5月17日投開票)は、70万5585票の反対票が、賛成票を1万票以上上回った。これにより、橋下氏が悲願とした大阪都実現の夢は、もろくも“落城”を迎えたのである。
同日緊急会見に臨んだ橋下氏は、吹っ切れたような笑顔でこう宣言した。
「市民の皆さんに受け入れられなかったのは、やっぱり僕が間違っていたということなんでしょう」
「市長の任期満了まではやりますけど、それ以降は政治家はやりません」
だが、敗北宣言がなされたばかりの地元・大阪では、これとは真逆の噂が飛び出している。橋下氏は確かに市長辞任と政界引退を口にしたが、「このままむざむざと引き下がるはずがない」「政界を去るというのは、橋下氏一流のブラフ」とする声がかまびすしいのだ。
在阪の政治部記者がこう話す。
「確かに、橋下氏は『政治家人生は終了です』と会見で発言した通り、12月の市長任期満了をもって政界から引退するでしょう。だが、その一方では再三、今後の身の振り方を問われ、『僕は自分では何も決められない人間なので…』と意味深な受け答えもしている。これが、“ブラフ論”を加速させているのです。だいたい、あの執念深い橋下氏が反対運動を展開し、都構想の息の根を止めた公明党や自民党大阪府連、それに自主投票の体を取りながら、会員が反対運動に奔走していた創価学会に、やられっぱなしで引き下がると思いますか? やられたらやり返すが橋下流。中央政界にも『橋下氏の大逆襲劇が始まる』との噂が走っているのです」
要は、悲願を潰えさせた公明党や創価学会、自民党府連に対する意趣返しが展開する可能性が急浮上。これが起きた場合には、その攻勢は苛烈を極めるだろうと推測されているのである。
大阪維新の会の関係者が言う。
「早ければ、その第一矢は今後橋下氏の任期満了で起きる大阪市長選時に放たれるはずです。大阪維新の会は大阪府議会で44人、市議会で36人を擁し第一党の地位を占めているが、約半数は橋下人気で当選した議員で、これらを見捨てるわけにもいかない。そのため、大阪維新の会から市長候補を擁立。支援に回り、自公候補の撃破を狙うと見られているのです」
つまり、復讐劇の第一弾は、橋下氏の辞任後に行われる大阪市長選。その際には同氏の因縁の相手が自公の推薦で出馬してくると見られ、すでに住民投票を凌ぐ死闘に発展する可能性も指摘されているのだ。
「その死闘の相手と見られているのが、'11年の市長選で争った平松邦夫元市長なのです。その選挙時に自民党は民主党と共に平松氏を後押しして敗北したが、橋下氏が政界を離れたことを維新を潰す好機と見た公明党が相乗りしてくる可能性もある。そのため、公明党や自民党府連に対する憎悪著しい橋下氏は、この殲滅に動くことはほぼ間違いないと見られている」(同)
また、その一方では公明党と創価学会を駆逐する“復讐劇”も予想されていいるという。語るのは、橋下氏の側近議員だ。
「実は、党内では市長辞任、政界引退のミソギを済ませた後、橋下氏が来年7月の参院選に大阪選挙区から出馬する案が、住民投票の結果が出る前から囁かれていた。都構想実現が潰えたことは大きな打撃だが、逆に橋下氏が国政に打って出る最大のチャンスだからです。また、この戦術は公明党と創価学会を蹴散らし、維新が国政を担う絶好の機会でもあるため、地盤沈下が囁かれる維新内でもその決断が期待されているのです」
◇
大阪都構想これが舞台裏 そして橋下市長が絶対ゆるさん3悪人(2)
http://wjn.jp/article/detail/6115535/
週刊実話 2015年6月4日 特大号
「宗教法人法」改正で“報復”
ちなみに、来年の参院選で大阪選挙区には、公明党と自民党、民主党の現職議員らが立候補してくることが確実視されているが、橋下氏が出馬すれば、思いもよらない“地殻変動”が起きると評判なのである。
「その指針となるのが、'13年の参院選です。この時、維新は初めて国政選挙に打って出たが、同党の東徹候補の獲得票数が100万票を突破。29%の得票率を獲得したのです。同選挙では自民党も得票数を伸ばしたが、公明党は前回選挙と比べて16万票も激減した。つまり、橋下氏が参院選に出馬すれば、東候補以上の票数を獲得するのは必至。公明党とその集票マシンとして機能する創価学会に、煮え湯を飲ませることもできるのです」(同)
また、この橋下氏の参院選出馬案には、全国的な得票数の大幅アップで比例議席数を伸ばそうとの目論みも含まれているという。
というのも、前回'13年に日本維新の会(現・維新の党)が参院選に初挑戦した時に、同党は全国で約635万票を集め、比例6議席を獲得した。この票数と議席数は自民党を除くと、公明党の約757万票で7議席、民主党の約713万票で7議席に次ぐものだった。橋下氏が出馬すれば「公明党の議席を超える票数を獲得する可能性もある」(維新関係者)と言われているからだ。
しかもこの選挙結果が具現化すれば、自公連立政権の枠組みが根幹から揺らぐのはほぼ確実。公明党、創価学会憎しの橋下氏が、それを見透かした手を打つ可能性も否めないのだ。
政治部記者が言う。
「自民党は戦争法案と批判される安保法制の成立のためにやむなく公明党と組んでいるが、維新が参院選で圧勝すれば、公明党との連立を解消し、維新と組む確率も高い。安倍政権が悲願とする憲法改正に橋下氏は賛同しており、改憲に必要な衆参の3分の2の議員の賛成を得られる可能性が高まるからです。つまり、魚心あれば水心。参院選出馬の暁には、改憲を進めたい自民党に橋下氏が擦り寄っていくのは確実なのです」
また、財務省関係者がこう明かす。
「実は、以前から官邸では財政上の理由で宗教法人に何らかの課税をしていく議論が行われているが、安倍首相と親密な橋下氏はこうした話も耳にしている。参院選に出馬・大勝し、与党入りが実現した時には、大阪都構想を潰した創価学会へ100倍返し…橋下氏がこの法制化に奔走していく可能性は高いでしょう」
要は、中央政界進出後には「宗教法人への課税」を推進。都構想の反対に関与した学会に、思わぬ代償を支払わせる可能性も少なくないのである。
もっとも、こうした数々の逆襲策が予測されるのは、メディア界でも有名な橋下氏の執念深さが注目されているから。それが絵空事ではないとの見方が根強いのには、さらなる理由が存在するのだ。
全国紙の官邸記者が言う。
「住民投票前日に安倍首相は、以前から決まっていた阪神淡路大震災の復興と高野山、熊野古道視察のために急遽、関西入りした。表面的には橋下との接触はなかったと言われるが、実は夜間に、投票で負けた場合の身の振り方を話し合ったと評判なのです。その会談では、安保法制や改憲までも話し合われたと伝えられ、橋下の今後の動向に注目が集まっているのです」
橋下徹が“半沢直樹”として動き出す。
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