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橋下氏は住民投票で「反対多数」が判明した後、記者会見に臨んだ=17日
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150526/plt1505260830001-n1.htm
2015.05.26
★(1)
つくづく、日本の社会は、何かを一気に変えるということが難しいのだと実感した。大阪市の橋下徹市長(維新の党最高顧問)が進めてきた、いわゆる「大阪都構想」に対する住民投票は、僅差ながらも否決され、大阪の統治機構改革はしないということになった。否決されたが、賛否は拮抗(きっこう)したことからも、大阪市民が揺れに揺れた様子が分かる。
大阪市の現状は、治安や生活力、学力、住民意識(ゴミの分別など)に至るまで、全国ワースト3に入る項目が、他の自治体に比べて格段に多い。そのすべてが統治機構に原因があるのではないにせよ、政策決定や遂行のあり方に問題があることは事実だろう。ならば、何か手を打たなくてはいけないし、それが部分的な補修程度で何とかなる程度ではないことも明らかなはずだ。
しかし、なかなか大阪都構想の功罪をよく理解できない、イメージできないということから、賛成票を投じることに躊躇(ちゅうちょ)したという市民もいたのだろう。
その一線を越えて決断するにあたって、最後は、為政者たる市長が、市民にどれだけ信頼されているかということに尽きるのではないだろうか。
そう考えると、今回の結果は、橋下市長のパーソナリティーによるところが大きいと思わざるを得ない。いくら正しいことを言っても、1人ではできない。いつも誰かとケンカしている様子が報道されれば、たとえ真実は違っても、「人の意見など聞かない」「人を見下している」「人間関係のマナーも知らない」という負のイメージが定着してしまう。
「去る者は追わず」というスタンスでは、このような大きな改革の実行は、やはり難しい。去ろうとする者を、再び振り向かせるくらいの人間性がなければ、政治家というのは、やはり務まらない。
26日から、集団的自衛権の行使容認を含む、安全保障関連法案の本格的な審議が国会で始まる。このところの国内状況を考えると、自国の防衛を他国の軍事力に依存してきた日本国民には、そもそも、「集団的自衛権」という発想がないのではと感じてならない。
その国民にとって、「集団的自衛権の行使」が当たり前のことと理解できるようになるには、大きな発想の転換が必要だ。それだけの大改革でもあるのだ。その国民が理解できるようにするためには、何より、安倍晋三首相と国民との信頼関係が重要である。
国会での丁寧でまっとうな審議は、与野党ともに問われていることだ。野党の「反対のための反対」「レッテル貼り」は止めるべきだが、政府・与党の最後は数の力で押し切ろうなどという不誠実な態度は、何よりしてはならない。振り向かない人を振り向かせる、去ろうとする人と引き戻す、政治家として能力が問われている。
■細川珠生(ほそかわ・たまお) 政治ジャーナリスト。1968年、東京都生まれ。聖心女子大学卒業後、米ペパーダイン大学政治学部に留学。帰国後、国政や地方行政などを取材。政治評論家の細川隆一郎氏は父、細川隆元氏は大叔父。熊本藩主・細川忠興の末裔。著書に「自治体の挑戦」(学陽書房)、「政治家になるには」(ぺりかん社)
- 維新の敗北原因は無党派層の離反。 維新はパワハラ、マタハラ政党だった 天笑 2015/5/26 17:39:10
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