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2015年05月23日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話
◆2015年初頭、安倍晋三首相の「運勢」を占った鑑定士が、次のような「お託宣」を示した。「あらゆる悪事が表に現れる」
これまで、小渕優子前経済産業相、松島みどり前法相、下村博文文科相らのスキャンダルを「自民党1強多弱」の勢力により、封じこめてきたけれど、「奢れる平氏久しからず」の譬えの如く、いよいよ限界に近づいてきた。「馬脚」を現してきたのだ。
「日本を、取り戻す」と宣言した安倍晋三首相が5月20日の党首討論の際、第2次世界大戦で米・英・中の三国が日本に降伏を勧告したポツダム宣言を「つまびらかに読んでいない」と答弁したのだ。大日本帝国は、「ポツダム宣言」を受諾して、米英をはじめとする連合国軍(GHQ)の軍門に下り、「賊軍」となった。
「日本を、取り戻す」というのであれば、この「ポツダム宣言」を克服しなければならない。克服するとは、「否定する」ということだ。
◆ポツダム宣言は、ナチス・ドイツ降伏後の1945年7月17日から8月2日にかけて、ドイツのベルリン郊外ポツダムで、米国、英国、ソ連の3カ国の首脳(米国のハリー・S・トルーマン大統領、英国のウィンストン・チャーチル首相、ソ連のヨシフ・スターリン書記長)が集まり、第二次世界大戦の戦後処理について話し合われた。この会談の期間中、米国のトルーマン大統領、英国のチャーチル首相と中華民国の蒋介石国民政府主席の共同声明として発表された。「全日本軍の無条件降伏」などを求めた全13か条から成る宣言である。ドイツ、イタリアなどの枢軸国が降伏した後も交戦を続けていた大日本帝国は、この宣言を受諾し、大東亜戦争は終結した。ソ連は後から加わり追認した。宣言を発した各国の名をとって、「米英支三国共同宣言」ともいう。
日本の降伏のための定義および規約(1945年7月26日、ポツダムにおける宣言)
1.我々(合衆国大統領、中華民国政府主席、及び英国総理大臣)は、我々の数億の国民を代表し協議の上、日本国に対し戦争を終結する機会を与えることで一致した。
2.3ヶ国の軍隊は増強を受け、日本に最後の打撃を加える用意を既に整えた。この軍事力は、日本国の抵抗が止まるまで、同国に対する戦争を遂行する一切の連合国の決意により支持され且つ鼓舞される。
3.世界の自由な人民に支持されたこの軍事力行使は、ナチス・ドイツに対して適用された場合にドイツとドイツ軍に完全に破壊をもたらしたことが示すように、日本と日本軍が完全に壊滅することを意味する。
4.日本が、無分別な打算により自国を滅亡の淵に追い詰めた軍国主義者の指導を引き続き受けるか、それとも理性の道を歩むかを選ぶべき時が到来したのだ。
5.我々の条件は以下の条文で示すとおりであり、これについては譲歩せず、我々がここから外れることも又ない。執行の遅れは認めない。
6.日本国民を欺いて世界征服に乗り出す過ちを犯させた勢力を除去する。無責任な軍国主義が世界から駆逐されるまでは、平和と安全と正義の新秩序も現れ得ないからである。
7.第6条の新秩序が確立され、戦争能力が失われたことが確認される時までは、我々の指示する基本的目的の達成を確保するため、日本国領域内の諸地点は占領されるべきものとする。
8.カイロ宣言の条項は履行されるべきであり、又日本国の主権は本州、北海道、九州及び四国ならびに我々の決定する諸小島に限られなければならない。
9.日本軍は武装解除された後、各自の家庭に帰り平和・生産的に生活出来る機会を与えられる。
10.我々の意志は日本人を民族として奴隷化しまた日本国民を滅亡させようとするものではないが、日本における捕虜虐待を含む一切の戦争犯罪人は処罰されるべきである。日本政府は日本国国民における民主主義的傾向の復活を強化し、これを妨げるあらゆる障碍は排除するべきであり、言論、宗教及び思想の自由並びに基本的人権の尊重は確立されるべきである。
11.日本は経済復興し、課された賠償の義務を履行するための生産手段、戦争と再軍備に関わらないものが保有出来る。また将来的には国際貿易に復帰が許可される。
12.日本国国民が自由に表明した意志による平和的傾向の責任ある政府の樹立を求める。この項目並びにすでに記載した条件が達成された場合に占領軍は撤退するべきである。
13.我々は日本政府が全日本軍の即時無条件降伏を宣言し、またその行動について日本政府が十分に保障することを求める。これ以外の選択肢は迅速且つ完全なる壊滅があるのみである。
◆朝日新聞DIGITALは5月22日午前8時36分、「ポツダム宣言『本当に読んでないようだ』志位氏が皮肉」という見出しをつけて、以下のように配信した。
「事実誤認がある。本当に読んでいなかったことがうかがえる」。共産党の志位和夫委員長は21日の記者会見で、安倍晋三首相が20日の党首討論の際、第2次世界大戦で米・英・中の三国が日本に降伏を勧告したポツダム宣言を「つまびらかに読んでいない」と答弁したことについて、こんな皮肉を飛ばした。志位氏は、自民党幹事長代理だった首相が月刊誌「Voice」2005年7月号の対談で、「ポツダム宣言というのは、米国が原子爆弾を二発も落として日本に大変な惨状を与えた後、『どうだ』とばかり(に)たたきつけたものだ」と語っていたと指摘。だが、宣言は1945年7月26日に米英中の名で発表され、同8月6日と9日の原爆投下後、日本が同14日に受諾を決定した。志位氏は「(宣言は)二つ原爆が落ちた後に『たたきつけられた』ものではない。事実誤認がある」と述べた。20日の党首討論では、志位氏がポツダム宣言について「日本の戦争について世界征服のための戦争であったと明瞭に判定している。総理はこのポツダム宣言の認識を認めないのか」と質問。首相は直接答えず、「その部分をつまびらかに読んでいないので、直ちに論評することは差し控えたい。先の大戦の痛切な反省によって今日の歩みがある」と述べていた。
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