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櫻井よしこも安倍晋三も「ネット右翼」である。ーー「ネット右翼亡国論」
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2015-05-22 哲学者=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記』
櫻井よしこの本(『日本の覚悟』その他)を読んでいくと、あまり専門的な本を読んでいないことが分かる。2、3冊の本は読んでいるようだが、専門的な研究書や最近の本などは読んでいないようだ。しかも、読んでいる本も、仲間や友達の書いた通俗的な「トンデモ本」である。一般庶民ならそれも仕方ないが、いっぱしのオピニオン・リーダーを気取っているような人が、それでは問題である。
だから、櫻井よしこはいつも自信満々だが、その知識は、かなり古い観念論的常識論である。最近の専門的な研究書や資料は読んでいないようだ。たとえば、「昭和天皇と東條英機」についての場合のように、初歩的な「無知」と「間違い」をさらすことになる。
櫻井よしこは、昭和天皇が、「東條英機」を批判することなど、「絶対に」(笑)、ありえないと思い込んでいるようだ。櫻井よしこの読んだ本には、「昭和天皇と東條英機」の美しい物語のみしか書かれていないのだろう。 まさか、昭和天皇が、「東條英機」の批判をしたとは思いもしないことなのだろう。
あるいは、お得意の中国論については、仲間の「金谷某」の説を根拠に基づいて、こんなトンデモナイ「暴論」を展開している。
私はこれまで、このような中国人の思考を中華帝国主義と呼んできた。 他方、金谷譲(じょう)氏はそもそも、中国人は古代から現在まで「物の理(ことわり)」を理解出来ない人々だと説明する。「理」が通じないために、「理」によって外交問題を処理しようとする日本や欧米諸国と往々にして摩擦を起こしがちだというのだ。
ちなみに金谷氏は、シンクタンク「国家基本問題研究所」(国基研)の客員研究員である。英語、ロシア語、中国語に通じ、『中国人と日本人 ホンネの対話』、『チベットの核』など、多くの著訳書を世に問うてきた。その人物が『中国はなぜ「軍拡」「膨張」「恫喝」をやめないのか』(文藝春秋) の中で、中国人の思考の特徴について、興味深い分析を行った。
中国に科学的で民主的な思考が根付かないのは、彼らの思考の中で「倫理」と「物理」が基本的に未分化だからだというのだ。仮説をたてて推論し、それを実験によって検証するという自然科学的思考様式が彼らの中に存在しないというのである。
であれば、 中国人には科学的発想、つまり、宇宙の森羅万象を客観的、理性的に考えることが出来にくいということになる。中国共産党の掲げる国家目標は「科学的発展観」に基づいて、「人民を根本とする」「持続可能な均衡」ある国をつくることだ。では、彼らの言う「科学的発展」の科学とは何を 意味するのだろうか。
結果責任ではなく心情倫理
日本人も欧米人も、科学といえばほぼ自動的に自然科学、物理や数学、実証可能な思考を考えるだろう。だが、中国の「科学的発展」の科学は「社会科学」を指すと金谷氏はいう。さらに踏み込めば、それは「マルクス主義」だともいう。中国の問題は、社会の体制や規範としてのマルクス主義と、自然法則としての科学を同一視していることなのだ。
学問の遅れた前時代的なこの知的混濁がどのようにして現代中国にまで続くのか。以下、氏の分析である。
共産革命後の現代中国の思想はマルクス主義だが、革命前の伝統的な王朝中国の思想は「儒教」だった。儒教では、人間は倫理的行動によって自然法則を左右出来ると考える。そこから結果責任ではなく、心情倫理を重視する思考が生まれる。動機が善なら、結果に拘らずその行為は讃えられ、動機が悪なら結果如何に拘らず評価されないという類だ。
好例が2005年の反日デモで若者たちが唱えた「愛国無罪」だった。 正義は中国にあり、中国人は正しいのだから、何をしてもよい、反対に日本は 「本質的に」「野蛮な」「軍国主義」の民族だから、やることはすべて悪だという考え方だ。
(櫻井よしこ『日本の覚悟』)
これが、櫻井よしこの「中国蔑視論」と「中国脅威論」の中味である。私は、どちらかと言えば、中国や中国人が好きではない。また、中国や中国人の言い分を擁護しようとも思はない。しかし、櫻井よしこや、櫻井よしこのお友達らしい「金谷穣」の言い分(中国論)を読んでいると、日本人として恥ずかしくなる。むろん、櫻井よしこらの主張をそのまま認めようとも思わない。
櫻井よしこや金谷穣等の中国論は、「ヘイトスピーチ」レベルの中国論でしかない。中国嫌いの一部の日本人には受けるかもしれないが、この中国論は、日本人を貶めるものでしかないだろう。いつから、日本人は、こんなに下品で、無教養な日本人に堕落したのか?
中国が、日本を追い越して世界第二の経済大国になり、人工衛星を打ち上げ、オリンピックでは金メダルを米国と競うようなレベルにまで成長した現在、「中国バッシング」でしかない櫻井よしこや金谷某の「中国論」は、「負け惜しみ」や「妬み」「僻み」の類でしかない。嫉妬に狂っている日本人がここにいる。哀れである。
さて、安倍晋三首相は、この文庫本の「抜群の近現代史の教養・・・」とかなんとか、解説で書いている。安倍首相も、櫻井よしこや百田尚樹に共感するようでは、その思想レベルは、「ネット右翼」らしい。困ったものである。まさに、「ネット右翼亡国論」であろう。
(続く)
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