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ポツダム宣言を読んだことがない安倍晋三首相
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2015/05/post-018b.html
2015.05.20 きっこのブログ
今日5月20日、今国会で初めての党首討論が行なわれた。自民党の総裁である安倍晋三首相と討論したのは、民主党の岡田克也代表、維新の党の松野頼久代表、日本共産党の志位和夫委員長の3人だ。だけど、マスコミの大半は、野党第1党である民主党の岡田代表との討論や、今回がデビュー戦となる維新の党の松野代表の討論について軽く触れただけで、毎度のことながら「安倍首相は論戦を繰り広げ安保法制への強い決意を示した」なんていう結びのチョーチン記事を連発してた。
でも、今日の党首討論をちゃんと見てた人たちの多くは、共産党の志位委員長との討論の中で飛び出た、安倍首相のトンデモ発言に驚愕しただろう。だって、仮にも日本の現在の総理大臣である安倍首相が、まるでそれが当たり前であるかのような顔をして、「ポツダム宣言は、ちゃんとは読んでいない」という意味の答弁をしたからだ。誤解があるといけないので、志位委員長と安倍首相との答弁の問題の箇所を、以下、文字起こししてみた。ちょっと長いけど、読んでみてほしい。
志位和夫委員長 「(前略)日本の戦争が、間違った戦争か、正しい戦争が、その善悪の判断を聞いたのですが、まったくお答えがありませんでした。この問題は70年前に歴史が決着をつけています。戦後の日本は、1945年8月、ポツダム宣言を受諾して始まりました。ポツダム宣言では、日本の戦争についての認識を2つの項目で明らかにしています。1つは第6項で、「日本国国民を欺瞞し、これをして、世界征服の挙に出づるの過誤を犯さしめたる者の権力および勢力を永久に取り除く」と述べています。日本の戦争について、世界征服のための戦争だったと明瞭に判定しています。日本がドイツと組んで、アジアとヨーロッパで世界征服の戦争へ乗り出したことへの厳しい批判です。今ひとつポツダム宣言は、第8項で、「カイロ宣言の条項は履行されるべく」と述べています。カイロ宣言とは、1943年、米・英・中の3国によって発せられた、対日戦争の目的を述べた宣言ですが、そこでは「3大同盟国は日本国の侵略を制止し罰するため今日の戦争を行なっている」と、日本の戦争について「侵略」と明瞭に規定するとともに、日本が暴力と強欲によって奪った地域の返還を求めています。こうしてポツダム宣言は、日本の戦争について、第6項と第8項の2つの項で、「間違った戦争」だという認識を明確に示しています。総理にお尋ねします。総理はポツダム宣言のこの認識をお認めにならないのですか?端的にお答えください」
安倍晋三首相 「ま、この、ポツダム宣言をですね、我々は受諾をし、そして敗戦となったわけでございます。そして今、え〜、私もつまびらかに承知をしているわけではございませんが、ポツダム宣言の中にあった連合国側の理解、たとえば日本が世界征服をたくらんでいたと言うこと等も、今ご紹介になられました。私は、まだ、その部分をつまびらかに読んでおりませんので、承知はしておりませんから、今ここで直ちに、それに対して論評することは差し控えたいと思いますが、いずれにせよですね、いずれにせよ、まさに、先の大戦の痛切な反省によって今日の歩みがあるわけありまして、我々はそのことは忘れてはならないと、このように思っております」
実際の答弁の映像は以下なので、最初からちゃんと見て欲しいけど、メンドクサイヤ人な人は「2分30秒ごろ」から再生すれば問題の箇所を見ることができる。
志位委員長の党首討論
2015/05/20 に公開
‥‥そんなワケで、今日は「いかがお過ごしですか?」は省略して先へ進むけど、まずは「ポツダム宣言」だ。公平性を重んじて、あえて日本の外務省が訳した原文をリンクするけど、これを見れば分かるように、ぜんぶで13項目しかない上に、それぞれの項目は数行でとても短い。分かりやすい現代文に訳したものなら、5分もあれば子どもでも読める。
「ポツダム宣言」(外務省訳 原文)
http://home.c07.itscom.net/sampei/potsdam/potsdam.html
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だけど安倍首相は、「私は、まだ、その部分をつまびらかに読んでおりませんので、承知はしておりませんから、今ここで直ちに、それに対して論評することは差し控えたいと思いますが」と答弁した。この答弁だけを聞けば、「全体は読んでいるが、その部分だけは詳しくは読んでいない」という意味に受け取れるが、ぜんぶで13項目しかない上に、それぞれの項目は数行しかないものなのに、果たして、こんな説明が通用するだろうか?
たとえば、ぜんぶで何百項目もある上に、それぞれの項目が何百文字も何千文字もあるような分厚い書類なら、このような説明でも理解はできる。だけど、各項がたった数行しかなく、全文でもレポート用紙1枚に十分に収まるものなのに、この13項目のうち2項目をちゃんとは読んでいないと言う。それも、日本にとって最も重要な2項目をだ。
ようするに安倍首相は、「ポツダム宣言なんか一度もマトモに読んだことがない」ってことになる。どう考えたって、このトンチンカンな答弁からは、そのようにしか受け取れられない。そして、もしもそうだとしたら、これほど脱力しちゃう話はない。だって安倍首相は、これまでに数えきれないほど「戦後レジームからの脱却」というフレーズを連呼して来たからだ。
「戦後レジーム」とは「ポツダム宣言」のことなのに、「ポツダム宣言」を読んだことのない人が「戦後レジームからの脱却」というフレーズを連呼って、これ、何かのギャグのつもりなの?‥‥ってなワケで、安倍首相の歴史認識のトンチンカンぶりは全国民の知るところだけど、この「ポツダム宣言」については、マジでシャレにならない発言を過去にも炸裂させてる。
それは、2005年の小泉政権下でのことだ。当時、小泉内閣の閣僚でもなく、何の役職も背負ってなかった安倍晋三議員は、そのぶん口が軽かったのか、文藝春秋社が当時発行していたオピニオン誌『諸君!』の2005年7月号での対談の中で、「靖国参拝はポツダム宣言に反している」という野党議員に対して、次のように発言したのだ。
安倍晋三議員 「ポツダム宣言というのは、アメリカが原子爆弾を2発も落として日本に大変な惨状を与えたあと、『どうだ』とばかりに叩き付けてきたものです。そんなものを持ち出して、あたかも自分自身が戦勝国であるかのような態度で日本の総理を責めあげる」
おいおいおいおいおーーーーい!これマジで言ってんの?中学生でも普通に知ってるように、「ポツダム宣言」が日本に提示されたのは1945年7月26日で、日本が受諾しなかったから11日後の8月6日に広島に原爆を投下され、8月9日に長崎に原爆を投下されたんだよ。そして、2発の原爆でボロボロにされた日本は、とうとう8月15日に「ポツダム宣言」を受諾して降伏したんだよ。何で「ポツダム宣言」の提示が原爆投下よりも後なんだよ?
もしかして安倍首相って、「ポツダム宣言」を読んでないだけじゃなくて、「ポツダム宣言」がいつ提示されたのかも知らないの?‥‥っていうか、もしかしたら安倍家には、あたしたちが使った一般的な歴史の教科書とは違う「オリジナルの教科書」があって、それを使って勉強でもしてたの?「ポツダム宣言が提示された1945年7月26日に受諾していれば広島の悲劇も長崎の悲劇も起こらなかった」という当時の日本政府に対する批判を回避して、戦争を美化するために、安倍家のオリジナルの歴史の教科書には「原爆投下の後にポツダム宣言が提示された」って嘘が書いてあるの?
‥‥そんなワケで、さすがのあたしも、これほど「戦後レジームの脱却」と連呼して来た安倍首相が、まさか「ポツダム宣言」を読んだことがなかったとは思ってなかったので、今日の答弁を見て、開いた口からエクトプラズムが飛び出して幽体離脱しちゃいそうになった。でも、今日の答弁や過去のトンデモ発言を見る限り、安倍首相が「ポツダム宣言」を読んだことがなく、詳しい内容などほとんど知らないであろうことは紛れもない事実であり、そうだとすれば、「改憲」を連呼する安倍首相が「日本国憲法」をマトモに読んだことがない‥‥という恐ろしい可能性まで浮上して来ちゃった今日この頃なのだ。
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