24. 母系社会 2015年5月15日 12:29:41
: Xfgr7Fh//h.LU
: DY8blZsrlU
●在留邦人が武装勢力に包囲され、危険な状態になるというような事態が起きる国とは、ほとんどの国民が自国に帰属意識を持っている日本のような国民国家ではない。そのような国は、自国に帰属意識を持てない国民(少数民族など)がいるモザイク国家である。 そして、このようなモザイク国家で、反政府勢力による内戦が起きた場合とは、事実上、政府が、旧政府と新政府の複数ある状態というか、正当な政府が消滅している状態なので、現地政府の許可を得て、つまり、合法的に自衛隊が救出すると言っても無意味。 なぜなら、現地の政府軍が邦人を救出できず、自衛隊の介入を認めるなら、両者の軍事力が拮抗している場合か、政府軍が不利な場合なので、反政府側が内戦に勝利する可能性もあるのだから、日本は在留邦人保護を理由に、侵略したと非難されるかもしれないからである。 あるいは、新政府が侵略したとまでは非難しなくとも、在留邦人は包囲されていたのではなく、むしろ、保護されていたので自衛隊の攻撃は不当であり、損害を賠償しろと要求されるかもしれない。 ●また、武力行使をする以上、一定の比率でその国の民間人を巻き込み、民間人の犠牲者を出すが、この民間人犠牲者の保障はどうするのか? 米国のように、住民の犠牲者は碌に調べることもせず、賠償もしないのだろうか?すると、米国のように、日本は恨まれることになり、海外で全く無関係な日本人が報復されるかもしれない。 ●あるいは、内戦後、親や兄弟を殺された民間人が日本政府=自衛隊や、自衛隊員を日本の裁判所に、殺人罪で訴えるかもしれない。 その場合、先日、米国で起きた警官による黒人射殺事件のビデオのような証拠があれば国際世論も配慮せねばならず、裁判所はこれまでの事件のように、訴えを棄却して終わりにしてしまうというようなことも、簡単には出来ない。もし、受理した場合、日本には軍事裁判所が無いから、自衛隊員は普通の裁判所で殺人犯として裁かれる。 しかし、邦人保護活動で隊員が殺人犯とされた防衛省としては納得できないから、せめて軍事裁判所判=軍法会議を創るか、ドイツのように専用の「軍刑法」を創れと要求し、やがて憲法第76条が改悪され、軍法会議が復活する。 ●すると、504名もの住民が惨殺されたベトナムのソンミ村事件のウィリアム・ カリー中尉のように、終身刑でも実際は3年半で仮釈放になるとかの甘い処罰で処理されるから、軍法会議が復活すると日本は更に敵を増やし、嫌われる国となる。 あるいは、関東大震災の時、アナキスト大杉栄・伊藤野枝とその甥・橘宗一(7歳)の3名を虐殺した甘粕事件のように真相は隠され、犯人の一人である甘粕大尉のように、軽い処分で済まされるかもしれず、戦前のような日本へと戻る可能性すらある。 ●先の日中戦争でも、危険な地帯に住む邦人を引き上げさせず、その邦人を保護するという名目で日本軍は大陸に軍を増派して、中国を侵略した。あるいは、侵略に怒る現地人が反撃すると、馬賊=盗賊だとして弾圧した。 また、今でも、日本の海上自衛隊も含めて、世界の先進国は、ソマリアの海賊なる悪党どもたちと正義の戦いをしていることになっている。 この盗賊=海賊、つまりテロ集団から、邦人や邦人の財産を守るというような、一見もっともらしい政府の説明は、日本に限らず、ほとんどがウソである。 ★なぜなら、先進国の方が盗賊=海賊、つまり「テロ集団」だからである。 ●たとえば、先進国は自国の漁民や企業が、政府が崩壊して沿岸警備ができなくなったソマリアの領海で、不法漁業と不法海洋投棄という2つの海賊行為をしているのに、取り締まることもなく放置した。 2005年、ソマリア海域では800隻以上の不法な漁業を行う大型漁船が活動し、しかも、通常、どこの国でも禁止されている水中爆破や流し網漁法など「絶滅危惧種」も捕獲する無差別的漁法で、年間4億5千万ドルもの魚が不法に持ち去られたという。先進国の不法漁船は、重武装でソマリア漁民を脅し、時には殺害したため、地元漁民の側も武装せざるを得なくなったという。 先進国は自ら、ソマリアの漁業資源を横取りし、更にソマリアの領海を汚染してソマリア漁民が生きて行けなくしたのに、何の補償もしないから、ソマリア漁民は先進国から、強制徴収=海賊行為をしているのである。 ★★我が国は、他人に足を踏まれた人の抗議を「テロ」として、軍隊を送り込む真の<野蛮国>である。 先進諸国の不法漁業と有害廃棄物海洋投棄──これこそがソマリアの海賊だ! http://www.liveinpeace925.com/commentary/somalia_hahei090503.htm
|