大阪市を廃止し５つの特別区を新設する「大阪都構想」への賛否を問う住民投票（１７日投開票）まで１週間を切った。都構想実現に政治生命を懸ける大阪維新の会代表、橋下徹市長（４５）は１０日、大阪市内で街頭演説し、反対派はパレードを行った。賛成票が反対票を上回れば新制度移行が決まり、逆だと現在の大阪市が維持される。

　時間とともに聴衆が増えていく。１０日午前、大阪市西淀川区の住宅街にある公園。３００人を超える熱視線の先は、橋下市長だ。

　「大阪市内はすさまじい戦いになっています。反対派は『橋下を大阪から放り出せ！』と勢いを増しています」。演説では都構想の利点を強調し、「大阪が変わるラストチャンス。未来に向けて１歩を踏み出さないと何も変わらない」と訴えた。

　一方、この日午後、同じ大阪市内の反対集会には市民ら約２０００人が集結した。「橋下維新の政治を終わらせる！」。集会後には横断幕を掲げてパレードした。ＪＲ大阪駅前では異例の合同街頭演説が行われた。自民党の柳本卓治参院議員、民主党の辻元清美府連代表代行、共産党の山下芳生書記局長が同じ選挙カーの上で並び立ち「私たちは党派を超えた『大阪党』だ」と声を張り上げた。

　「賛成」か「反対」か。大阪市は真っ二つに割れている。

　橋下氏の悲願である「大阪都構想」は大阪市を廃止して５特別区を設置し、府と再編する政策だ。１７日の大阪市民を対象にした住民投票で賛成多数になると、１７年４月に大阪市は「大阪都特別区」になり、現在の大阪市が持つ強大な行政権は大幅に縮小される。

　自民党大阪市議団の柳本顕幹事長は「おいしそうに見えるが、都構想は毒まんじゅう。食べたらシビれる」。特別区は自主財源が少なく、権限も弱まるため住民サービスは維持できないと主張する。国政では与野党に分かれている自民、公明、民主、共産各党だが、反橋下で足並みをそろえ、大阪市の存続を訴える。

　常に挑発的なフレーズを繰り出し、自らの主張に二者選択を突き付けるのが「橋下流」の政治手法だ。橋下氏が府知事時代に都構想を提唱してから約５年。今回は住民投票で負ければ「政治家を辞める」と１２月の任期満了後に政界を引退することを明言している。

　橋下市長を府知事当選時から取材してきたジャーナリストの吉富有治氏は「『橋下政治』に対して業界団体などが次々に反対を表明し、支持を広げている。最後までどちらが勝つかわからない状況です」と分析する。１２６年続く西日本最大約２６８万人の大阪市を「解体」するのか、「存続」させるのか。５月１７日、７年間の「橋下政治」に審判が下る。【松浦隆司】

http://www.nikkansports.com/general/news/1474841.html

　大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長は９日放映のテレビ東京番組で、１７日に行われる「大阪都構想」の住民投票で反対が上回った場合、政界を引退する意向を重ねて強調した。橋下氏は「住民に支持されなかったら政治家の能力がないということだ。早々と政治家をやめないとダメだ」と語った。

　賛成が上回った場合、平成２９年４月の「大阪都」実現に伴う「都知事」には、「松井一郎大阪府知事がなるだろう」と述べ、自らは「大阪都知事選」に名乗りを上げない考えも明らかにした。

http://www.sankei.com/politics/news/150509/plt1505090014-n1.html

行政区の付け替えだけで出来ることなど何もない。
どこに「都」があるのかね。