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笑っている場合か(C)日刊ゲンダイ
終わらない「ドリル小渕優子事件」 検察審査会に申し立てへ
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/159648
2015年5月10日 日刊ゲンダイ
何ら説明責任を果たさず、ノンビリと連休を楽しんだのなら許し難い。億単位の政治資金を恒常的に「裏金化」していたにもかかわらず、おとがめナシの小渕優子前経産相(41)。東京地検特捜部の“ザル捜査”に助けられ、これで「おしまい」と思ったら大間違い。「ドリル優子事件」はこれからが始まりなのだ。
「告発状受理の連絡もないまま、突然、東京地検から『嫌疑不十分で不起訴処分』と書かれた通知が届きました。あらためて処分理由を問いただした上で、検察審査会に申し立てする方針です」
小渕氏を政治資金規正法違反の疑いで特捜部に告発した「市民オンブズマン群馬」の小川賢代表はキッパリ言い切った。
そりゃあそうだろう。判明した裏金は3億円以上にも上るのだ。実際は何に使われたのかを解明すべく、特捜部は小渕氏をギュウギュウ絞り上げるのが筋だ。それなのに小渕氏の元秘書で群馬・中之条町の折田謙一郎前町長(66)ら2人を政治資金規正法違反の罪で在宅起訴してシャンシャン。小渕氏本人は「知らなかった」として、いまだに会見すら開いていない。オンブズマンが特捜部の処分に納得できないのも当然だ。
その特捜部はなぜか「日本歯科医師連盟」(日歯連)の政治資金規正法違反事件にシャカリキになっているが、小渕氏の事件から国民の目をそらせる狙いがミエミエだ。
小沢事件で明らかになったように、検察審査会に申し立てされると、今度は一般市民が「ドリル優子事件」を検証することになる。消えたカネは何に使ったのか。証拠隠滅を図ったパソコンのハードディスクには何が記録されていたのか。カネを受け取った政治家は誰なのか……。疑惑は山積みで、特捜部がゴマカシの捜査資料を作り、審査補助員の弁護士が恣意的な議決誘導をしない限り、「起訴相当」の議決が出る可能性は高い。2回続けば小渕氏はいよいよ強制起訴だ。
親子代々にわたって巨額の政治資金を違法にため込んできた「小渕ファミリー」。今度こそ真相を解明しなければウソである。
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