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「「TPPの最大の目的は医療です。これはほとんど報じられません。」西尾正道氏インタビュー:岩上安身氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/17317.html
2015/5/9 晴耕雨読
https://twitter.com/iwakamiyasumi
5月8日(金)「岩上安身による北海道がんセンター名誉院長氏インタビュー」(前半)を実況します。
テーマはTPP、モンサント、ネオニコチノイドについて。 ( #iwakamiyasumi live at http://ustre.am/eOVh )
西尾正道氏「TPP、この情報社会でその中身が全く知らされないのは異常なこと。妥結したら50以上の法律を変えなければいけないと言われています」
岩上安身「TPPは21分野。その一つの関税が大きく報じられているが、その他はほとんど報じられない」
岩上「米国は方や欧州で『TTIP』を仕掛けています。これに対し欧州各国の反対運動はすさまじく、十万人単位の抗議デモが起こっています」
西尾氏「昔は経済的利益のためには戦争を仕掛けていた。今は経済的利益のために司法を変えるTPPを仕掛ける」
西尾氏「TPPの最大の目的は医療です。これはほとんど報じられません。ポイントは『ISD条項』です。例えば薬の値段が高過ぎる、国として薬価を下げるとなっても、それは認められないとなる。企業の利益のためのISD条項がその国の法律よりも上位にきます」
西尾氏「ではTPPで日本はどうなるか? 日本の医療は医療法第7条で、『営利を目的としてはいけない』と定められている。これがTPPで米国のように変えられます。米国では盲腸手術・8日入院で700万円、今の日本だったら10万円前後の自腹で済みます」
岩上「私は狭心症の発作でICUに入ったのですが、これが米国で無保険だったら?」
西尾氏「1億円近くかかったでしょうね。米国では貧血で2日間入院したら200万円。腕をちょっと骨折して手術しただけで150万円です。これが日本に入ってくる可能性がある」
西尾氏「米国での民間保険は、掛け金がかなり高い。また様々な条件をつけて支払いを渋る、さらに保険会社とタイアップしている病院や医療技術しか使えません。医者は、『この治療法が最適だけど保険会社が認めていないから使えません』と言うはめになります」
西尾氏「医療の面で言えば、食の安全の問題もあります。残留農薬の基準が緩くなったり、食品表示や成分表示が規制される可能性。そうしたら道の駅もなくなります。遺伝子組み換え食品かどうかの表示も撤廃される可能性もあります」
西尾氏「TPPの何が問題なのかと言うと、米国企業の凄まじいロビー活動です。ロビー費は米製薬・医療業界は5300億円、防衛・ミサイル業界が1500億円です。これを見ればTPPの目的が明らかです。米国では家庭破産の62%が医療費です」
岩上「推進派は混合診療解禁は国民皆保険は潰しませんよ、と喧伝しますが」
西尾氏「新薬や新しい治療については国民皆保険の適用外となります。それによって国民皆保険の規模がどんどん縮小していきます」
西尾氏「民間保険会社への加入も増えるでしょう。今は2000万人位が加入しています。また医療への株式会社参入も進みます。日本においてこれから右肩上がりの分野は医療と介護だけです。日本人の年間医療費平均は30万円位ですが、高齢者は90万円以上です」
西尾氏「一番問題なのは、直接的にすぐ影響が出てくるのが薬価の高騰です。今は中医協が薬価を管理している。しかしTPPに入れば日本(病院側)で勝手に値段を決められず、製薬会社の設定した薬価しか認められなくなります」
西尾氏「今、国民皆保険制度は日本、ドイツ、フランス、オランダのみ。イギリス、スウェーデン、カナダは税金を主とする国民保険組織によって(外国人も)無料です。しかし例えば子宮がんは2カ月待ちなど順番待ちがあります。また医師の給料も安く医療の質も悪い」
西尾氏「米国は1985年から医療分野の市場開放を要求しています。2001年には年次改革要望書で医療に市場原理の導入を要求、2011年にはUSTRが医薬品の関税撤廃などを要求。いかに米国が日本の医療を狙っているか」
西尾氏「日本では薬価は2002年から10年間で5倍、20年間で10倍になっています。海外からの輸入医薬品は2.5兆円です。そして2014年10月4日の日経新聞のトップ記事は『医師以外も病院のトップに 特区で追加緩和』です」
西尾氏「国内の製薬会社で最大規模の武田薬品でも世界では14位。ベスト10に米国企業が5社。次に、現在の日本では国民皆保険とセットで高額療養費限度額制度という非常に良い制度があります。患者負担をあまり気にせず治療薬を使用できる環境です」
西尾氏「食の安全の話。アーミッシュではがんや自閉症が少ないだけでなく、アトピーやアレルギーもほとんどありません。今年新たに、196の難病が指定されました。得体の知れない、教科書に書かれていない病気がどんどん増えている。今の生活で作り出されている」
西尾氏「また今後は高齢者の5人に1人が認知症になると予測されています。この認知症も(ネオニコチノイドなどの)化学物質が原因という研究がぽつぽつと出てきています。生活習慣の何らかの要因によるものと考えるのが自然です」
西尾氏「糖尿病も世界で3.8億人に。糖尿病も化学物質要因と言われ初めています。砂糖の200倍の甘さと言われる人工甘味料アスパルテーム。これはカロリーゼロや糖分ゼロの炭酸水や飲料水に使われています。コーラやジュースには膨大な量の砂糖が入っています」
西尾氏「そして今日入ってきたニュース。ケンブリッジ大学の論文で、一日1本、炭酸飲料や甘い乳飲料を控えるだけで、糖尿病のリスクが25%減ることが判明しました。日本薬学会の報告でアスパルテームで元気な精子が激減することも分かっています」
西尾氏「研究者たちはアスパルテームによって目の奇形や体重減少、骨格異常、ポリープ発生、内臓異常、脳障害児(妊婦がとると生まれる恐れ)、また脳内伝達物質の変化、つまり精神異常が発生することを指摘しています」
ここで質問。がんは2人に1人と言われているが? →
西尾氏「生涯罹患率で男性は55%、女性は45%、あわせて2人に1人です」
岩上「え!? うちは家族にがん家系ではないのですが、将来僕がならない保証はないと?」
西尾氏「年々増えてますから」
西尾氏「ノンフィクション作家の奥野修司氏が週刊文春に書いた『米国産「危険食品」で子供が壊れる』によると、豚肉は抗生物質入り餌で飼育されますが、米疾病対策センター報告では200万人が抗生物質に耐性を持つ菌に感染、年間2万3000人が死亡しています」
西尾氏「米国で、ふっくらさせるためにエストロゲン(女性ホルモン)を注入されて育った牛肉内のエストロゲン濃度と、ホルモン依存性癌の増加と相関関係が認められています」
西尾氏「国産牛乳の99.5%が発がん性物質に汚染されています。地上最強の毒性(ダイオキシンの10倍以上)を持つ発がん性物質(カビ毒)アフラトキシンが検出。しかし日本の基準は国際基準の20倍、EUの200倍です。日本はまさに汚染列島です」
西尾氏「そしてネオニコチノイド系農薬の問題。子どものの脳や神経への発達神経毒性あり。日本はこの15年間で使用量は3倍になりました。ブドウやナシなど。日本の規制値は緩和する一方。EUでは3種が禁止に、オランダでは全面禁止になりました」
西尾氏「日本ではカメムシの除去に大量に使われている。コメにカメムシの液が付着すると黒点になってしまう。すると一等米二等米にならない。カメムシの液は別に有害ではない。この一等米二等米というのを止めるべき」
西尾氏「農薬は建材にもシロアリ駆除剤や接着剤として使われています。この駆除剤や建材はノーチェックなんです。農薬は農薬取締法、殺虫剤は薬事法が適用されるが、シロアリ駆除剤はどの法律にも適用されません。農薬はガーデニングや殺虫剤など、あふれています」
西尾氏「害虫駆除剤のクロチアニジンの基準がどんどん緩和されています。生で食べる小松菜は10倍緩く、ホウレンソウは13倍緩く、人参は10倍緩くなどが提案されています」
西尾氏「2013年6月、群馬県高崎市・甘楽町で地域の小児科に頭痛・吐気・倦怠感・眩暈・不整脈・頻脈・手足の震えなど農薬中毒の症状を訴える患者が殺到しました。調べてみるとネオニコチノイド系農薬チアクロプリドを空中散布した翌日でした」
西尾氏「そして今、大人にも発達障害が現れています。自閉症やアスペルガー症候群など。日本精神神経学会はADHDは子どもの疾患ではなく、成人でもある慢性疾患と変更しました。WHOの推定では世界で30人に1人がADHDで、年々増えています」
以上で、西尾正道氏インタビュー(前半)の実況を終了します。
IWJは今後もメディアが報じない日本の化学物質汚染を追及します。
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