08. 2015年5月10日 20:17:06
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どんなに詭弁を弄しようとも究極は明らかである。 TPP推進論者は「国家主権の放棄」と「国民の棄民化」を謳う例外なき売国者である。 >響堂雪乃著「略奪者のロジック」より
TPPの条項には「ネガティブリスト方式」が盛り込まれ、条約締結時に例外品目としてリストアップされていないモノやサービスはその後も自由化されることから、医療や保険、教育など人権に関わる分野が市場原理に晒(さら)される可能性は極めて高い。また、TPPの加盟により国内経済が破綻し、国民生活が窮乏した場合においても、「ラチェット条項」一度加盟すれば、(条約が国内法に優先する)の規定により離脱は認められないという。本質とは関税自主権の撤廃であり、国家主権の解体に他ならない。 2012年、日本経団連の米倉弘昌会長は、「成長戦略の実行と財政再 建の断行を求める」と題する提言を発表した。これによると消費税率の19%引き上げ、法人税率の25%引き下げ、さらに優遇税制である「研究 開発促進税制の拡充」とTPPへの加入参加が盛り込まれている。しかし財源として社会保障費の年2000億円ペース削減を要求しているのだから、権益のため社会弱者を犠牲にすることは明らかだろう。 TPP推進論者は例外なく売国者とみなすべきだろう。自由貿易によって繁栄した国家など存在しないのであり、TPPの核心であるグローバリズムというイデオロギーは、極少数のエリートに莫大な富を傾斜する。一方で、社会の構成要因である圧倒的多数の市民を貧困に貶めるシステムだ。 ヘンリー・キッシンジャー(米国元国務長官) エネルギーを支配することで国家を支配できるが、食物を支配することで個人を支配できる。 2011年、米国は上院510法案「食品安全近代化法」を可決し、私的な野菜栽培や生鮮野菜直売所の運営などを禁止した。これにより特定の農業法人のみが栽培を認可され、また種苗の貯蔵も違法となり、公認されたバイオメーカーから購入することが義務付けられる。そもそも耕作し、売買し、消費するという自然法に抵触することから法案そのものが違憲であると指摘を受け、一般消費者が微罪によって刑事訴訟されることから、法体系の濫用を危惧する声は高い。背景にはカーギルやモンサントなど穀物メジャーによるロビー活動、WTO(世界貿易機関)や Alimentations(国際食品規格)などの世界戦略がある。農業資源の独占により小規模農家を廃業に追い込み、各国の食糧生産機能を多国籍企業に一元集約して市場支配する目論みであることは間違いないだろう。 遺伝子組み換え種子メーカー最大手であるモンサント社が僅か10年で大豆生産のシェアを制圧した背景には、当時のブッシュ政権が種子産業に エネルギー産業を結びつけ、トウモロコシを主とするバイオエタノール事業を推進する目論見があった。ラムズフェルド国防長官やベネマン農務長官らもモンサントのロビイストとして政策に深く関与し、以降、農業は軍事、エネルギー、金融とともに政権の基盤となり、さらには対外戦略ツールとして発展していく。 キャサリン・ハーティーニー(国連世界食糧計画事務局長) 食料は力です。われわれはそれを使って世界の行動様式を変えようと考えているのです。 米国のバイオーエタノールブームにより、2007年にはトウモロコシ価格が150%、小麦が330%高騰し、世界総人口の約20%が飢餓に直面した。世界食糧計画は78力国への支援コストを大幅に引き上げられるが、米国系ファンドは原油や穀物などの投機により最高益を確保するなど、マッチ&ポンプ相場であると批判を受ける。一連の政策は世界に破滅的な影響を及ぼしながら、米国の政権中枢と多国籍企業には莫大な利潤をもたらし、食糧供給は軍事力に次ぐ外交カードとなった。 米倉弘昌氏は経団連会長としてTPPを推進する一方、氏が代表取締役を務める住友化学は米国のモンサント社と提携関係にあることが明らかとなった。モンサント社はベトナム戦争で使用された枯葉剤の開発メーカーとして知られ、また遺伝子組み換え作物においては90%のシェアを有する。しかし、いまだ世界規模で重大な健康被害をもたらしていることから、有力市民メディアであるNatural Societyは、同社を「最も悪辣な企業」において1位にランキングしている。 モンサント社(多国籍バイオ化学メーカー) 我々のレストランで提供するすべての食べ物に、遺伝子組み換え大豆と遺伝子組み換えトウモロコシを使わないことを決定した。 2012年、フランスのカン大学は、遺伝子組み換え食品が死亡率を高めると研究結果を公表した。それによると、ラットにモンサント社のGM(遺伝子組み換え)トウモロコシを与え続けたところ、巨大な腫瘍が発生するなど発ガン性は顕著だという。GM飼料を摂取したメスのラットは通常飼育のラットに比べて死亡率が2、3倍上昇、またオス、メス ともに腫瘍発生率が2、3倍上昇し、さらに同社の除草剤を使った非GM飼料を摂取したラットも乳腺に25倍の腫瘍発生率が見られた。 清水馨八郎(千葉大学名誉教授) 白人の贅沢な豊かさを支えるため、白人は非白人を二重、三重に搾取することに なったのである。 1998年、インド政府は世界銀行の融資条件に従い、種子市場を多国籍企業に開放するが、これによりGM(遺伝子組み換え)種子が爆発的に普及した。特に特産であるワタの種子はモンサントの独占市場と化し、これにともない同社の農薬と化学肥料が抱き合わせ販売となり生産農家は選択肢を失う。さらにモンサント社はGM種子に特許権を制定。農民が翌年の種子を保存する自家採種行為を、知的財産権の侵害として訴訟すると通告し種子の購入を迫った。インドでは2005年頃からGM(遺伝子組み換え)種子の耐性低下が原因と見られる凶作が勃発した。零細農家の大半が高額な種子と散布薬を購入するため、高負担の借り入れをおこなっていたことから、返済に窮して自殺するという事件がインド全土で多発する。マハラシュトラ州のビダルバ地区では、米作地域において自殺者がほとんど見られないことに対し、綿作地域ではGM種子を導入した2005年から翌年にかけて1300人以上の自殺者が発生し大暴動へ発展した。 マークーソンクレバ(一ベーシーランド外交貿易省TPP首席交渉官) 日本を強請(ゆす)りとることが可能である。 フィナンシヤルータイムズは2005年の郵政選挙の結果を受け、欧米系ファンドが3兆ドル規模の日本国民資産を手中に収めると記事を掲載した。 さらに日本のTPP加盟により、NEC(National Economic Council=米国経済会議)の会員企業は、年間1兆ドルを超える日本市 場への参入を確定する。混合診療の解禁や民間医療保険、病院の株式会 社化などが導入された場合、この市場だけでも37兆円から100兆円に膨張する見込みであり、それが推進団体のモチベーションであることは語るまでもない アントニオ・ネグリ(イタリアの哲学者) グローバルな舞台で資本主義の発展を保障する主権が集中した空間を帝国という。 自由貿易とは過剰資本と余剰生産物の捌け口として他国市場を侵略し、自国経済の行き詰まりを暴力によって解消するという剥き出しの対外膨張政策だ。TPPの終局的目標は医療、保険市場の制圧にあるのだがこれはオバマ政権が公約とするメディケア(国民皆保険制度)により縮減する民間保険市場を、日本国市場の獲得により補填するという狙いであることは明らかだろう。国民皆保険制度の破壊は「年次改革要望書」から「日米経済調和対話」における執拗な要求項目なのであり、つまるところクローバリストの野望に他ならない。保険ロビイストは年間160億円規模の突出した資金を投じていることから、米国での政界工作が対日圧力に発展しているという見方が強い。行政はTPPに加入しても国民保険制度は維持されるとの見解だが、ISD条項では外国企業を差別するなど協定に違反する行為があった場合、企業側に当事国政府を訴訟する権利を規定しているため、制度そのものが外資保険企業の利益を損なうとして廃止される可能性は高い。 リチャード・デイ(米国の医学博士) 金銭的に医療を受けられる範囲を限定することで高齢者を抹殺しやすくする。 日本医師会はTPPにより米国型の病院経営が導入された場合、混合診療が解禁される可能性が高いとして交渉参加に反対の立場を示した。混合診療とは、保険適用外の治療を受ける場合には保険の適用分が全額患者負担となり、さらに適用外の治療費が加算され、つまり治療費全額が患者の負担となるシステムだ。バラクーオバマは反自由貿易を公約に掲げ大統領に選出されたのだが、その後はNEC(全米経済協議会)の壮絶な圧力を受け推進論者に転身した。日本国ではフラット税制(消費税)の強化など新自由主義の第二次的政策が加速される中で、TPPが支配の終局的フェーズをもたらすことは語るまでもないだろう。 通貨危機により自由貿易に与されたアジア各国ではいずれも失業、倒産、自殺、さらには児童買春が倍増したのであり、我々はメディアの虚言と扇動によって凄惨な未来を体験しようとしている。 米国はレーガノミクス(新自由主義)を導入し30年近く経過するのだが。一連の施策により実質失業率は10%台に達し、4700万人が食糧配給券に依存するなど、第三世界の様相を呈している。市場原理主義者が唱導する「小さな政府」とは、医療や教育あるいは労働の厚生など一切を削減し、抑制した歳出を国庫に蓄積するのではなく、多国籍企業や富裕者に対する減税や優遇へ投入するだけのことだろう。 米国では80年代のレーガノミクス(市場原理主義の導入)により貧困が蔓延したことから、「補助的栄養支援プログラム」(SNAPI Supplemental Nutrition Assistance Program)という低所得者向けの食料費補助制度を実施している。一般の小売店で使用できるバウチャー(金券)が支給され、受給資格は州毎に異なるが、標準的なモデルとして4人家族が月収人2500ドルを下回った場合に対象となり、最大1人あたり月額100ドル相当が支給となる。米農務省によると2012年度のSNAP予算は、2007年度分から140%増となり720億ドルに達したという。米国民の肥満率は62%に達し、特にフードスタンプ受給者である貧困層においてこの傾向が高い。脂肪や炭水化物を多く含有する食品を摂取しないよう規制すべきという議論が高まるが、貧困層は高額な生鮮食料品が購入できないため、「栄養かカロリーか」の二択を迫られる構造であり、日持ちする加工食品を単調に摂取するしかなく、肥満による病理は経済事情によってもたらされている。なお、フードスタンプの受給資格を拡大する法案が否決され、今後10年間において予算は50%まで削減される見通しだ。 ハジ・スハルト、ドナルド・レーガン、ボリス・エリツイン、アウグスト・ピノチェト、マーガレット・サッチャー、ホルヘ・ビデラ、アルベルト・フジモリ、弧小平、小泉純一郎など、いずれも天才的なデマゴーギー(大衆扇動者)であり、巧みな言説によって市場原理主義の本質を隠蔽し、公共資源や企業資産、労働力や経済市場をグローバル企業へ供出した背徳者だ。 リンゼー・グラハム(共和党上院議員) 国内の反乱分子など拷問してもよいのではないか。 世界のトレントとは国民経済と石油経済(原油の決済代金を社会事業や福祉へ充当する)の解体なのであり、換言するならば多様な民族社会や共同体の破壊であり、すでに我々が帰属する体系も壮大な世界支配図の なかで、略奪のプロットに組み込まれている。政治体制もイデオロギーも異なる中東と極東の2力国で進行していることは、グローバリストによる言論弾圧と人権抑圧だ。 マーサースタウト(米国の心理学者) 罪悪感の欠如は、精神医学で定められた人格障害であり、過去には諧妄(錯覚・幻覚・異常行動をともなう状態)なき狂気、精神病質的劣勢、道徳的異常、道徳的痴愚などという言葉も使われた。 「勝者総取り」という市場原理主義が地球規模で席巻している。2000年以降、テロや紛争、自然災害や財政破綻などの続出により個人消費は激減しながらも、軍需や予不ルギーなどの投機市場は活況を呈した。各国の中産階級が貧困層に没落する中、「ダボスージレンマ」(景気後退にかかわらず、贅沢品の需要が拡大する)の逆説どおりスーパーリッチ向けの市場は隆盛を極めているのだから、あからさまに富は純化され偏在しているのであり、略奪された生活資本はグローバルエリートによって蕩尽され続けている。 ジョージ‘オーウェル(イギリスの作家) 戦争は平和である、自由は屈従である、無知は力である。〈1984〉 純粋な秩序を洞察するには、一度あらゆる認知的枠組みを破壊すべきなのだと思う。この社会で進行していることは外国勢力による国家主権の侵食なのであり、福祉国家の解体というフリードマン学説の実践なのであり、つまり第三世界と同様に我々の生命はクローバリストの掌上で弄ばれ資本財に転化しているという超現実に他ならない。 ルイスーパシユート(最年少・最高額の金融詐欺により逮捕された米国の証券ディーラー) このふざけた野郎を、身ぐるみはいでや ろう。 支配者集団は国民経済の長期的成長など全くの埓外なのであり、四半期タームの株価至上主義に基づき、爆発的な短期利益の確保に狂奔している。新自由主義の亢進と国民生活の没落は完全にパラレルなのであり、政策の実践にともない不安定雇用と低賃金、教育および医療の切り捨て、TPP(市場開放)、さらには思想・言論の弾圧にまで至ることはラテンーアメリカ諸国が実証しているのであり、むしろ一般国民は社会暴力との相克(そうこく、互いに相手に勝とうとして争うこと)を運命づけられたといえるだろう。 スーザン・ジョージ(経済学者) 市場の55%以上を、四つ以下の企業が支 配している場合、それは寡占状態に当る。 我々の錯誤とは社会の構造原理に対する無理解であるのかもしれない。「経済規模」の上位ランキング100において、その50%以上を多国籍企業グループが占めているのであり、国家という単位を圧倒的に上回っている。トヨタ自動車という一企業の売上げがポルトガルという一国のGDPを上回るのであり、この力学によって各国の社会制度は民意よりも、資本の目的合理に従って整備されている。 清水馨八郎(千葉大学名誉教授) 目立たない文化侵略の恐ろしさは、軍事侵略より深刻である。 90年に開催された「日米構造協議」において、大規模小売店舗法の撤廃が重要課題として取り上げられ、事実上の要求項目として突きつけられた。これに続き98年には大店法が改正となり、小規模小売店は淘汰され、 地方の市街コミュニティは壊滅状態に陥る。大型店進出の規制撤廃をもたらしたものは、国内の流通業者ロビーではなく、市場開放を求める米国の圧力であった。 ロレッタ・ナポレオーニ(イタリアの経済学者) 今日では、外国人ではなく同胞の手によって奴隷にされる人のほうが圧倒的に多い。 15世紀以降、スペイン、ポルトガル、オランダ、イギリスにより奴隷貿易はグローバル産業へと成長し、この間に推計3000万人のアフリカ人がアメリカ大陸やカリブ海周辺地域へ搬送された。プランテーションが創出する付加価値により、各国は莫大な社会資本の蓄積を達成するが、「奴隷による富の創出」というスキームは、その後の産業革命を契機に先進国市民をターゲットとして確立されていく。 日本国においてはリーマンショック後に横行した派遣切りや非正規就労者の貧困問題などを踏まえ、2010年、製造業派遣の禁止などを盛り込んだ労働規制の改革案が策定されたが、経団連の意向を受ける自民党公明党などがこれに激しく反発し見送りとなった。 ドナルド・ラムズフェルド(米国第13、21代国防長官) 脅威を高め続けろ! 大震災と原子炉の崩壊という未曾有の混乱に乗じ、消費税率引き上げ。TPPによる関税の撤廃や規制緩和、生活保護費や受給者の医療費削減、 挙句にはACTA(偽造品取引防止協定)による言論弾圧法の施行など、グローバリストは「惨事便乗型ビジネス」の典型モデルを実践している。国家主権の形骸化については今更語るまでもなく、あからさまな侵略は、政治という社会の上部構造が多国籍資本の下部構造に過ぎないという図式の明示だ。 ウィリアム・ボナイ(米国のシステムコンサルタント) 人類史において特権階級は知識を漏出しないよう努めてきた。それが権力の源泉であり、無知無学な大衆を支配する根源であったからだ。 現政権の後には民主的手続きによる国民政権が誕生するのだろうが、それはおそらくアパルトヘイト廃止後に成立したマンデラ政権に酷似したものになるのだと思う。南アフリカでは白人種という支配者集団が公共資源のほとんどを消費し、90年代に入り有色人種による民主国家が誕生したときには、莫大な対外債務のみが残されていた。これにより、教育も医療もインフラ整備も住宅供給も公共衛生も全ての社会計画が空無化し、失業率も貧困率も圧政当時より100%を超えて増加し、ついにはIMF支援を要請し、「ワシントンコンセンサス」(民営化、労働者の非正規化、関税撤廃、社会保障の削減)の発動により植民地として再編されたのであり、第三世界の暗涙な挫折は我々の未来を暗示している。 CNN(米国のニュース専門放送局) 政府の介入が国民の自由とそれに関わるさまざまな権利を脅かすレベルに達して いる。 遠くない将来、有名ブログが突然に閉鎖され、言論人が微罪や冤罪で拘束され、ツイッターのインフルエンサーはアカウントが停止されるのだろうか?すでに米国では2010年から著作権侵害を事由として7万以上のブログが削除されている。「新自由主義は障害物を排除する」という原則のとおり、自由貿易の導入と反対勢力の粛清は常に同期するのだから、この国でもTPPを契機に暴力的な法整備が亢進するのかもしれない。 あるロシア連邦議会国家院関係者 われわれもこれはありがたいとベルリン の壁の崩壊を見守ったが、その壁は女たちの頭の上に落ちてきた。 2010年、米国政府はソ連崩壊後から東欧を中心に人身売買のネットワークが構築され、毎年60万人〜80万人が国境を越えて取引されていると公表した。ソ連体制下において事実上ゼロであった女性の失業率は、市場経済が導入された90年代以降から80%以上に達し、生活手段を失ったスラブ人女性が売春を強いられた構造だ。現在127力国が奴隷として人間を送り出し、上位はベラルーシ、モルドバ、ロシア、ウクライナ、アルバニア、ブルガリア、リトアニア、ルーマニアなどいずれも旧共産圏が占めている。 戸田清(長崎大学教授) 営利企業がもたらす構造的暴力は、国家の大規模な直接的暴力に匹敵することが少なくない。 2012年、シェブロン社(米国系石油メジャー)は、傘下のテキサコ社がエクアドルで引き起こした環境汚染に対し、95億ドルの賠償金を支払うように命じられた。しかし先住民や農民から成る原告団「テキサコ被害者の会」(Assembly Of Those Affected by Texaco)は、賠償金額が健康被害も含めた損害の埋め合わせに不十分だとして控訴。一方、シェブロン側も裁判には不正があったと主張して控訴した。1971年から1992年にかけて、テキサコ社はアマゾン川流域で数十億ガロンの有 害物質を含んだ廃棄物を投棄し、1日あたり1500万リットルの汚染水を放出したという。エクアドルのガン罹患率は12.3%だが、汚染地域では31%以上に達し、その他にも皮膚病、呼吸器系、消化器系などの疾患が多く、原住民が絶滅の危機に直面するなど深刻な被害をもたらしている。 ロレッタ・ナポレオーニ(イタリアの経済学者) わたしたちはマーケット・マトリックス、つまり目の詰んだ商業的幻想の網の中にとらわれている。 南アフリカのドルフィン・コーストでは、1998年に水道事業が民営化され、水道料金は140%近くまで高騰した。世界銀行は債務返済にむけた構造調整プログラムを発動し、水道料金を払わない利用者には供給を停止するよう勧告を行なう。これにより貧困層は高額な請求に応じることができず河川水を飲用にした結果、2002年からコレラが蔓延し、20万人を超える住民が感染、うち多くが死亡する事態となる。近年は日本国においても外資による水道事業への参入が活発化し、2012年には世界最大の水道会社であるフランスのヴェオリアーウォーター社が、愛媛県松山市から水道事業の運営・管理を受注した。 http://www16.tok2.com/home/tayk/2013glo2.htm http://www16.tok2.com/home/tayk/2013glo2.htm#c27 |