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安倍訪米の成果のなさを見事に認めた読売新聞の記事
http://new-party-9.net/archives/1256
2015年5月5日 天木直人のブログ
こんな事をいまごろ書いてどうする!
安倍首相の応援団でなくても、そう叱り飛ばしたいような馬鹿な記事を、きょう5月5日の読売新聞に見つけた。
しかも皆が注目する一面に持ってきて書いている。
それが、オバマ大統領が、安倍・オバマ首脳会談直後の共同記者会見(4月28日)で、「尖閣領有権 米触れず」、「日本要請で中立封印」という見出しをつけて書いた記事である。
どういう意味か。
解説をしない限り、見出しを見るだけではまず誰もわからない記事である。
その記事の中で読売新聞は次のように解説している。
すなわちこれまで米国は尖閣の領有権については、尖閣は日本の施政権下にある、と言うだけで、領有権については決して日本にあるとは言わず、中立の立場を取ってきた。
しかし、日本政府は領有権が日本にある事を米国が確認してくれるように求めて来た。
そして、今回の訪米では共同記者会見で、米国が中立的な立場であるような発言をしないようにと要請した。
そうしたら、米国がこの要請に応じてくれた結果、記者会見でオバマ大統領は尖閣領有権については触れなかった。
だから安倍外交が成果をおさめた、といわんばかりだ。
読売新聞はよくもこんな馬鹿な記事を書くものだ。
しかもそれは、外務官僚の言っていることの受け売りであることを記事の中で認めている。
オバマが今度の訪米で「尖閣は日本のものだ」と明言してくれたのなら安倍外交の成果だ。
しかし、そんなことをオバマが中国との関係で明言するはずがない。
あまり日本が執拗に尖閣の事ばかり言うので、それではもう尖閣については触れないでおこうとなった、それだけの話しなのだ。
こんなことをいまごろになってスクープのように書くのは、こんどの安倍訪米がいかに成果がなかったかを認めているようなものだ。
それにしてもと思う。
外務官僚の言う事をそのまま垂れ流してスクープの様に書く読売新聞は、もはや御用新聞ですらない。
取材能力を失った、読むに値しない新聞社に成り下がったということである。
読売新聞の愛読者はどこまでそのことに気づいているのだろうか(了)
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