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徹子の部屋 加藤登紀子 - 15.04.14
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戦争する国にしてはいけない
「しんぶん赤旗・日曜版」 2015年5月3日・10日合併号 1面
愛を植えるため 音楽がある
憲法9条は平和を維持する切り札
「しんぶん赤旗・日曜版」 2015年5月3日・10日合併号 3面
今年、デビュー50年の歌手・加藤登紀子さん(71)。国を超え、ときを超え、歌で時代を語り継いできました。6月の「百万本のバラコンサート」を前に、歌手生活50年の思いを聞きました。 板倉三枝記者
165カ国以上を旅してきました。最初の海外ツアー(1968年)が旧ソ連。6月のコンサートでは、そのとき訪ねた音楽の国ラトビアから交響楽団を招きます。メーンは「百万本のバラ物語」です。
私の代表曲でもある「百万本のバラ」の原曲は、第2次大戦後、ソ連に併合されたラトビアで生まれました。元は子守歌だったのが82年、ロシア語で「百万本のバラ」となり、大ヒットします。
作曲したライモンズ・パウルスは、ラトビアを代表する作曲家で独立運動の先頭に立ってきた志士です。89年、ベルリンの壁が崩壊した後、バルト3国(ラトビア、エストニア、リトアニア)の人たちが「人間の鎖」で三つの首都をつなぐ大運動を起こしました。
「百万本のバラ」は、ソ連からの独立を願う人々のシンボルになりました。今回は、そんな歌の歴史を語りとコーラスでつづり、平和のメッセージにしたいと思っています。
戦後と重なる
―加藤さんの人生は戦後70年と重なります。父親が「満鉄」に勤めていた関係で43年、旧「満州」のハルビンで生まれました。
日本は悲惨なときを迎えていました。でも母は「あなたはいいときに生まれたわ」と言うんです。この頃、やっとその意味がわかってきました。私は父と母にとって、絶望の時代に産み落とされた希望の種だったのだと。生まれてくる命こそ未来。どんな大変な時代でもそこから生きようとすることで、未来が始まるんです。
父が出征していたので終戦は母と姉、兄と迎えました。戦後、収容所に入れられ、そこにソ連兵がやってきたとき、母は私をおんぶして立ち向かったそうです。どんな相手とも一対一で向き合う。そんな母の人生哲学に支えられて、私はのびのび育ってきました。
その母が100歳になりました。介護されるようになっても生きることに強い意志を持っています。少しずつ歩けなくなっていく母と、歩き始めて人生を上っていく私の孫を見ていると、人の歴史が交差しているのを感じます。
自分に与えられた一生の時間の中で、何ができるのか。未来に生きるものたちに良い未来を手渡すために、果敢に理想に燃えながら生きる。人として生きるとは、そのことに尽きるように思います。
大きな裏切り
―安倍政権は今国会で、「戦争立法」の成立」を強行しようとしています。
大変な戦争を経験してきた人類が、戦後は悲しい体験を土台に、もう少し崇高な生きものになろうと励んできたはずなのに、なかなかそうならない。特にアメリカが、大量破壊兵器を名目にイラクに殴り込みをかけたことで、どれほど世界が混乱の中に落ち込んでしまったか。
世界がアメリカの間違いに気づいてきたときに、日本はアメリカと同じような国になろうとしています。世界の流れを読み誤っています。戦争の武器をつくることを国の産業の中心に据えているアメリカと、憲法で平和原則を持つ日本の外交戦略は、絶対違うものであるべきです。
日本は戦後70年、戦争をしない国として世界から信頼されてきました。戦争をする国になることは、世界への大きな裏切りです。
憲法9条は、日本が平和を維持してきた切り札です。私は「憲法9条にノーベル平和賞を」という運動を応援してきました。私が訪ねた国々が戦火にまみれるのを見るのはつらい。9条を全世界の憲法にすべきだという思いを世界の人と共有したいですね。
―平和への願いを歌にのせ、過去と未来をつないできました。
私はシリアやレバノン、イスラエルにも行きましたが、訪ねたときは比較的、平和が保たれていました。そのとき平和というのは、人々が望み、それをもたらそうと努力すれば実現できるのだと実感しました。平和は人の意志なんです。
南アフリカ共和国の大統領だったネルソン・マンデラが、憎しみを持って生まれてくるものはいない、憎しみは人の心に植え付けられていくものだと語っています。だとすれば愛も植え付けていかなきゃいけない。そのために音楽があると思います。
言語や国の違いを超えて一つになれるのが音楽です。音楽家こそ、いろんな束縛から自由に発言したり、表現できなければいけないと思っています。
原発事故の起きた3・11は、日本の国にとって「革命」だったと思います。原発が原爆の予備軍としてつくられてきた歴史とか、国が隠していたいろんなことが、白日の下にさらされました。
国は、必死で今までの体制を死守しようとしていますが、こんなに答えが見えている時代はなかったのではないでしょうか。私たちが方向転換の鍵を握る、すごくやりがいのある時代だと思います。
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かとう・ときこ=1943年、中国・ハルビン市生まれ。東大在学中の65年、歌手デビュー。「ひとり寝の子守唄」「知床旅情」でレコード大賞歌唱賞受賞。元UNEP(国連環境計画)親善大使
「百万本のバラコンサート」 6月5日=埼玉・越谷サンシティホール、6日=山形・シベールアリーナ、7日=神奈川・よこすか芸術劇場ほか、三重、大阪、長崎、東京を巡演。☎503(3352)3875 トキコ・プランニング
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