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(投稿者)
統一地方選挙の話題が余り見当たりません。
関西を中心の地方選挙から見た、現在の政治状況の鳥瞰図のように思われます。
地方選挙がほぼ終わった今、必見の記事です。
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http://sensouhantai.blog25.fc2.com/blog-entry-1389.html
統一地方選挙の後半戦が終わりました。
前半の惨敗感に比べると、大阪府下の市長選では維新候補が完敗しており、ツイッターのタイムラインなどをみてもやや雰囲気は明るいようです。
たしかに、世田谷区長に保坂展人さんが圧勝したのは快挙です。
また、数少ないとは言え有為な人材がかなり当選しており、明るい材料になっているのは間違いありません。
しかし、話はそう簡単ではないことに、喜んでいる人たちでも気がついているはずです。
とくに、生活の党を支援してきた人たちにとって、今回の結果は壊滅的でした。
以下に、「生活の党と山本太郎となかまたち」が何らかの形で関係した候補のまとめを掲載します。
推薦欄に「生活」とあるのは党のみの推薦、「山本」とあるのは山本太郎さん個人のみの推薦、「生・山」とあるのは両方の推薦 という意味です。
matome.jpg
よく見れば分かるとおり、生活の党は全滅です。
「生活の党と山本太郎となかまたち」の公認6人、さらには無所属で生活推薦2人、全員が落選でした。公認候補については、世田谷の元職を除いては、惜敗という言葉も使えない結果です。
「生活の党」という看板は、基礎自治体の議員をひとり当選させる力も、今はないのです。この結果について、誤魔化さずに、目を見開いて受け止めなくてはなりません。
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私は、このブログを書く時間も削って、「生活フォーラム関西」の事務局をやっています。(書きたいことを書かないストレスは非常に大きいのですが)
生活フォーラム関西は主に小沢さんの支持者を中心にした集まりです。
私などは小沢氏に注目したのは2007年からで、支持しようと決めたのは陸山会事件で弾圧されてからです。
市民運動でいくら声を上げても、選挙で結果を出さなくては変えられない、という小沢グループの人たちの意見にも、なるほどそうだと思い、少しでも活動する人たちの手助けになればと思い、恐る恐る事務局を引き受けました。
やってみて分かったのは、いわゆる小沢グループに限らず、政治家のお手伝いをしてきた人たちは、先生−秘書−後援会−支持者というようなお膳立てが整った環境で長年活動してきており、それは簡単には変わらないということです。
要するに、「お膳立ての部分」にはノータッチ、誰かがやってくれるもの、と思っておられる。
また、これは小沢グループに顕著なように思われますが、地方選挙に関心が薄い。
天下国家を論じるのは得意ですが、地を這うような地味なことはあまりお好きでない方が少なくないように見受けられます。
(もちろん全員ではないし、統計をとっているわけでもなく、私の皮膚感覚です。)
口さがなく言うならば、小沢さんが何とかしてくれるのをじっと待っている集団 という気がしないこともないわけです。
そして、その結果が、2012,2013,2014の三度の惨敗であり、今回の地方選の壊滅状態であると言わざるを得ません
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政治思想家としての小沢一郎氏を、私は変わらす高く評価しています。
考えの違う部分も多々ありますが、日本の独立と民主主義の実現、という理念と、そこに向けた深慮遠謀の戦略は、他の政治家の遠く及ばないところであったと思っています。
しかし、3.11で原発が爆発したことによって、小沢氏の戦略はかみ合わなくなっていきます。支配する側も、される側も、時計のスピードが一気に速くなってしまったのです。
このあたりのことは、前の記事を見てください。
(→小沢一郎の戦略と、山本太郎のビジョン)
小沢さんの戦略に決定的に欠けていたのは、実働部隊の形成です。
いや、戦略ではなく戦術ですね。戦略としては、小選挙区制がそれを実現するためのものだったわけですが、ステージだけ用意して演出や振り付けをしなかったのです。
ステージを与えられた小沢派の人たちは、風に乗って当選し、風に乗って散ってしまいました。
政治家も支援者も、小沢氏の戦略を読み取ることなく、実働部隊をつくることなく数年が過ぎ、2012年を迎え、散りました。
小沢さんが、手取り足取り指導するような人ならば、事態は違ったものになっていたかもしれません。しかし、彼はつねに「分かるヤツには分かるはずだ」というスタンスをとります。何回それで痛い目にあっても、変えようとしません。
今回も、(今回というのは2009年から今日までという意味ですが)痛い痛い結果になりました。
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一方で、これまで「選挙なんて無駄」「政治なんて信用できない」とそっぽを向いていた市民運動の人たちが、ここに来て急に政治にとり組み始めました。
山本太郎さん自身も、そうした動きの一部と言えます。
これもやはり、3.11で原発が爆発したことが、一番大きなキッカケなのだろうと思います。「政治は信用できない」などと言っている余裕が無くなったのです。
反対した実績ではなく、何らかの結果を出す必要に迫られたのです。
山本さんが推薦した無所属候補は、14勝12敗。
およそ1000〜2500票がボーダーラインになる地方選挙は、やる気と仲間と一定のスキルがあれば、政治の素人でも当選できるということを示しています。
もちろん、山本さんが推薦した人は、こうした市民運動的にとり組んだ人たちのごく一部のはずですから、かなり多くの市民派の議員が生まれたのではないでしょうか。
これも想像ですが、市民運動的にとり組んで当選した人たちは、数十人から百人くらいのボランティア名簿があり、入れ替わり立ち替わりで手伝ったのではないでしょうか。それだけの、人脈=実働部隊作りを、何らかの形でしてこられたはずです。
市民運動というステージで部隊作りをしてきた人たちが、本気で選挙に取り組んだとき、ずっと政治の世界にいた人よりも票を集めるということは、その意味では不思議ではないのです。
ここまで事態が来てしまった以上、「動かない支持者」が集まっていても、何の力にもなりません。数は少なくとも「動く支持者」が、市民運動的にとり組んできた人たちと力を合わせて新しいムーブメントを作り出していくしかありません。
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本土の野党共闘とオール沖縄は、まったく別モノです。
沖縄では対決軸が鮮明です。
本土のいわゆる野党共闘構想には、対決軸がありません。反自民ですらなく、非自民に過ぎません。正確に言うと「表向きは非自民」です。
こんな茶番のような野党共闘に国民が乗ってくると思うのはなぜなのでしょうか。小沢氏の考えは、私にはまったく納得できません。3.11前の比較的ゆったりした時間とは違うのですから。
典型的だったのは、渋谷区長選です。
自公 VS 民主・維新・社民・生活 VS 無所属 で無所属の長谷部健氏が当選しました。
長谷部氏は過去3回の区議選でトップ当選しており、無所属と言ってもタダモノではないわけですが、野党4党に裏では共産党も支援していたらしい矢部氏が勝てなかったことは、象徴的でした。
また、前半戦の北海道の敗北も大きかった。
民主党の強い北海道で全野党が共闘し、候補者の知名度もある。それでも負けた。
とにかく野党が連携すれば勝てる という時代認識は、やはり私は間違いだと思います。
多数の日本人が、これはどうしてもダメだ と思うような対決軸を設定できない限り、ずるずると現状肯定的に自民党が勝ち、たまに政党色が無くて実行力のある人が出てくるとドッと人気が出る。かつての橋下人気も、有権者目線ではそういうことだったのだと思います。
そして、その対決軸が、あるのにない。
どうしてもダメだ という問題は山のようにある。戦争にしろ原発にしろ、そのリアルの映像を目の前に突きつけられたら、誰しもイヤだーと叫ぶであろう事態は着々と進行しているけれども、本当に痛かったり熱かったりしない限り、ただちに影響がない限り日本(本土)ではそれは対決軸になりません。
しかし、いつかは望まない形でその対決軸は浮上してきます。
それが5年先なのか10年先なのか20年先なのか、それはわかりません。でも、確実にやってきます。
その時は、残念ながら大きな犠牲と痛みの後になるでしょう。あらかじめ気がついて手を打つという能力は、70年かけて奪われてきましたから、悲しいけれども多くの血を流すまで、多数が気がつき対決軸を作り出すことは困難です。
クルーズコントロールと自動ブレーキに頼りっぱなしのドライバーは、衝突するまで自分が運転できないことに気がつきません。
だからと言って、ここで絶望して全部を投げ出してしまったら、犠牲を払った挙げ句に訪れる対決の時に、対決する構図すら作れません。
来るべき日に、何を残しておけるのか。
それが、これからの戦略です。
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当落は別にして、多くの選挙区で、少なくとも1%くらいの票は、心ある候補者に投じられたようです。
この1%を、票から人に、つまり、組織にしていくことが、一つのポイントです。
そして、その組織は、ダラダラとした支援者名簿のようなもので終わらせず、実働部隊にするということ。
数は少なくとも、人材をピックアップし育成するような活動形態を工夫し、これから襲い来る悲惨な時代を生き抜き、来るべき日に備えるべきです。
それは、従来の党という枠組ではありません。
党のような、良く言えば重厚な、悪く言えば鈍重な組織では、とても対応できません。
中央集権ではなく、情報交換をしながらも、各地域で工夫しながら運営し準備していくのです。
ちょっと過激に言えば 非武装のゲリラともいえるかもしれません。
これが、私がこの数年を振り返り、今回の選挙を総括して考えたことです。
この非武装ゲリラ戦略に沿って、では具体的にどうするのか、これから考えたいと思います。
■■ お知らせ
生活フォーラム関西 定例講演会
オール沖縄から民主主義を学ぶ
2015年 5月30日(土)18:30〜20:30
ドーンセンター 5階特別会議室 会費500円
(大阪市中央区大手前1-3-49 TEL 06-6910-850 天満橋駅から徒歩5分)
講師 玉城デニーさん
衆議院議員(沖縄3区)
生活の党と山本太郎となかまたち 幹事長
主催 生活フォーラム関西
申込 フォーラムのブログの申込フォームに入力
または メール sforumkansai@yahoo.co.jp
FAX 06-6720-8051
で、お名前・会員or会友or一般・ご連絡先・人数 をお知らせ下さい
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