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[FT]米の安倍政権支持、中国配慮も必要(社説)[日経新聞]
2015/4/27 14:00
安倍首相は27日から1週間の予定で訪米し、米政府は友人としてもてなすとみられる。公式晩さん会でオバマ大統領の歓迎を受け、米議会上下両院合同会議で演説する予定だ。
安倍氏の国家主義的な傾向についての懸念はあるものの、米政府は多くの面で同時代では最も首尾一貫した指導者であると同氏を称賛している。同氏は、先行き不透明な状態が続く経済に対し、アベノミクスと呼ばれる再建計画を打ち出しただけではない。渋り続ける日本政府に対して米政府が数十年にわたって促してきたより強い防衛政策の道へと日本を導いている。
■米、日本を中国封じ込めの道具に見せるな
友好関係を強調するやり方は正しい。安倍氏は、全ての欠点を考え合わせても、在任期間が短く特徴のない指導者たちの下で長く漂流していたこの国にとっては結局のところよい指導者だ。しかし米政府は、いかなる状況においても同氏を支持すべきだというわけではない。特に中国との関係においてはそうだ。とりわけ、米政府は日本を封じ込めの道具にしたがっているという印象を与えてはならない。もし中国への対応の面で米国と日本が団結しているように見えれば、正当な宿願の実現には平和的な道はないと中国政府が結論づける可能性は高い。米国と日本がボイコットした中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)における大失敗がそのいい例だ。
安倍氏の訪米中、中国に対する日米の共同の姿勢は大きく3つの点で試されるだろう。1つ目は歴史の問題だ。安倍氏は米議会での演説で、70年前に終わった第2次世界大戦での日本の行為をかえりみる見込みだ。同氏は、日本は既に十分に謝罪したと考える保守派の1人だ。過去の謝罪で使われた「植民地支配」や「侵略」、「反省」という言葉を使わないことを示唆した。「Abenesia(安倍健忘症)」の顕示は大きな間違いだ。もちろん、近代の歴史の多くをゆがめてきた中国が歴史的な正確さの重要性を説くのは日本にとってしゃくに障る。しかし、第2次大戦の侵略国である日本には、謝罪を終えるタイミングを決めるぜいたくは許されない。日本が「普通の」国として信頼できると世界を説得するのであれば、安倍氏は唇をかんでこれまでの表現を繰り返すべきだ。
2つ目は、1つ目にも関連する防衛問題だ。安倍氏は、日本が国際問題に関与する裁量を広げるため、日本の平和憲法を再解釈したがっている。米国防総省もこれを全面的に支持している。中国の軍事力拡大を懸念する日本の隣国の一部も同様だ。今週、日米両国は危機対応計画を更新するため、防衛協力に関する新たなガイドラインを公表するだろう。これについては、反中国の協定と見られることさえなければ害はないだろう。
例えば自然災害時の緊急計画など、中国が地域の軍事的な取り組みに関わる余地は大きい。
最後は通商だ。中国を含まない12カ国による環太平洋経済連携協定(TPP)は、オバマ氏が必要とする「迅速な」交渉権限を認める法案を米上院の委員会が可決したことで刺激を受けた。繰り返すようだが、TPPは今のところはすばらしい。しかし、これが通商協定であり、地政学的な協定の隠れみのではないことを明確にすべきだ。中国政府に対しても、実現可能ななるべく早い時期での参加を促すべきだ。そうすることで、米政府が絶えず主張してきたようなルールに基づく仕組みに、より深く中国を組み込むことができる。
安倍氏の訪米中、中国を国際社会から締め出すのではなく引き込みたいという根底的な考えを日米両国は持つべきだ。
(2015年4月27日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
(c) The Financial Times Limited 2015. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO86182220X20C15A4000000/?dg=1
- <米メディア>安倍首相に辛口 歴史認識に警戒感:安倍首相は意図的な“妄言”で米国支配層に貢献 あっしら 2015/4/28 14:14:28
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