第１８回統一地方選の後半戦は２６日、１４２市区町村長選と５８６市区町村議選で投票が行われ、東京の一部の区を除いて即日開票された。自民、民主両党が別々の候補者を支援する「対決型」となった大分市長選は自民推薦が初当選し、東京都世田谷区長選は民主が自主的に応援する現職の再選が決まった。東京都渋谷区長選は、引退する現職が後継指名した元区議が初当選を果たし、民主と自民がそれぞれ推薦する候補はともに敗れた。

　投票が行われたのは、６２市長選、６９町村長選、東京特別区の１１区長選、２８１市議選、２８４町村議選、２１区議選。市長選の平均投票率は２７日午前２時現在の集計で５０・５３％で、前回（５２・９７％）を２・４４ポイント下回り、過去最低の見通しとなった。

　大分市長選は、自民と維新が推薦、公明支持の元中小企業庁次長、佐藤樹一郎氏（５７）が民主、社民が支援する元大分大教授を破った。大分を除く県庁所在地の市長選では、水戸は自民、民主、公明推薦の現職、高橋靖氏（４９）が再選、高松は自民、公明推薦の大西秀人氏（５５）が３選を、それぞれ決めた。

　世田谷区長選は元社民党衆院議員の保坂展人氏（５９）が自民、公明、次世代推薦の会社社長を破った。

　渋谷区長選は長谷部健氏（４３）が民主、維新、社民などが推薦の元都議や、自民推薦の元都議との接戦を制した。東京都中央区長選は現職の矢田美英氏（７４）が自民推薦の元区議ら４氏を大差で破り、８選を果たした。

　総務省が発表した期日前投票の最終結果によると、２８１市議選と東京の２１区議選で、計約３７８万５千人が２５日までに投票を済ませた。有権者数の１０・１％に上り、前回の平成２３年より２・３ポイント増。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150427-00000044-san-pol

　２６日に投開票が行われた東京都千代田区議選で、全裸姿の候補者ポスターで話題を集めた無所属新人の後藤輝樹氏（３２）が落選した。

　ポスターには、後藤氏自身が全裸姿で日本刀のようなものを振りかざすポーズの写真を採用。局部は候補者名で隠されたが、“際どすぎる”ポスターに選挙期間中話題を集めた。

　後藤氏のホームページによると、神奈川県議選（平成２３年）を皮切りに、東京都目黒区長選（２４年）や千代田区長選（２５年）など相次いで立候補するもいずれも落選していた。

　千代田区選挙管理委員会によると、今回の後藤氏のポスターについて、選挙期間中に苦情や問い合わせは３０件以上あったという。同選管は「公選法でポスターの規格などは定められているが、内容については審査していない」としている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150427-00000500-san-pol

　自民党は２６日に投票が行われた統一地方選後半戦のうち、与野党対決型となった大分市長選では勝利したが、東京都の区長選では苦戦を強いられた。「政権交代の総仕上げ」（石破茂地方創生担当相）と位置付けた統一選は、都市部の組織力の弱さを改めて突きつけられたことで、来年夏の参院選に不安材料を抱えた。（水内茂幸）

　自民党の茂木敏充選対委員長は２６日夜、大分市長選で自民党推薦候補が勝利したことなどを受け、「統一選前半戦の勢いをそのまま維持して好調に戦いを進めており、党の地方基盤の一層の強化につながった」とコメントした。

　自民党は統一選の市議選全体で前回獲得した５１４議席を上回り、茂木氏は「地方選全体の勝利を来年の参院選につなげたい」とも語った。ただ個別にみると、大分をはじめとする地方での対決型は民主党が低迷しているために制したことも大きな要因といえる。

　深刻なのは、東京都の渋谷、中央、世田谷の区長選で自民系新人がいずれも敗北したことだ。特に渋谷では、谷垣禎一幹事長ら党幹部が応援に入りながら、次点だった民主など野党４党の推薦候補にも敗れた。

　前半戦の大阪府・市議選で、維新の党傘下の地域政党「大阪維新の会」に勝てず第一党を奪えなかったことも合わせると、参院選で多くの候補が立候補する都市部では、無党派層対策の再考も迫られそうだ。

　自民党幹部は２６日夜、「統一選の前半戦は与党が堅調に勝っており、今回の都市部の敗北は局所的現象だ」と指摘した。

　同時に「都市部でも風に流されない選挙ができるよう取り組んできたが、対策は不十分だった」とも述べ、都市部での弱さを暗に認めた。

　永田町の焦点は今後、後半国会での安保関連法案の審議に移る。

　与党は２７日、安全保障法制に関する与党協議会で安保関連法案の主要条文案を実質合意する。法案は衆院で５月２６日ごろに審議入りする見通しだ。

　政府・与党は６月２４日の会期末を８月１０日まで大幅延長し、「あくまで今国会中に成立させる」（自民党国対幹部）と強気だが、谷垣氏は２６日、都内で記者団に「丁寧に説明して理解を得る努力をしないといけない」と述べた。公明党の山口那津男代表も都内で記者団に「難しい国会運営を迫られるだろう。与党で結束し、できる限り幅広い合意形成に向け努力したい」と述べた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150427-00000046-san-pol

　民主党は統一地方選後半戦で、自民党との対決型となった大分市長選で支援した新人候補が落選し、東京都渋谷区長選でも野党共闘で推薦した候補が敗れるなど苦戦した。後半国会では安全保障関連法案の審議で政府・与党と全面対決する方針だが、統一地方選で非自民系の受け皿になりきれていないことが浮き彫りになったことで、党勢回復に向けた取り組みは容易ではなさそうだ。

　民主党は統一地方選の後半戦で、これまで支持の厚かった都市部での党勢回復に重点を置いた。選挙戦最終日の２５日、網膜剥離の治療で活動が制限されている岡田克也代表が区部や多摩地域など４カ所で街頭演説を行ったほか、党幹部を区議選応援に投入した。

　東京都世田谷区長選で自主的に応援した元社民党衆院議員の現職が勝利し、愛知県瀬戸市長選も推薦する新人候補が当選するなど与党系候補に競り勝った地域もあった。

　このため党幹部は２６日、「党勢の低迷は一定のところで底打ちしたとみていいのではないか」と指摘した。

　しかし、中堅議員は、大分市長選などを踏まえ「自力が反映されている。底を打ったとは言えない」と語る。前半戦の結果を受け、党内で巻き起こった党勢低迷をめぐる「底打ち」「底なし」論争がくすぶり続けたままのようだ。

　野党で気を吐いたのは共産党だ。市議選で前回を上回る議席を獲得し、前半戦の勢いを維持した。（山本雄史）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150427-00000047-san-pol

　維新の党傘下の地域政党「大阪維新の会」は統一地方選後半戦で、大阪府内の４市長選で現職や新人を推薦し、自民党などとの対決型となった３市長選をいずれも落とした。大阪市を廃止し５つの特別区を新設する「大阪都構想」の住民投票が２７日に告示されるが、５月１７日の投開票に向けて勢いをつけることができなかった。

　吹田市長選は、自民、公明推薦の元市部長が当選し、大阪維新推薦の現職は民主、社民推薦の元職にも敗れた。八尾市長選は自民、民主、公明、社民推薦の現職が３選を決め、大阪維新と次世代が推薦した元市議は及ばなかった。３新人が争った寝屋川市でも、自民推薦の元府議が接戦を制し、維新推薦の元市議は最下位に終わった。

　一方、泉佐野市は現職が再選を果たした。現職には大阪維新のほか自民、民主、公明なども推薦した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150427-00000048-san-pol

県都の長崎・甲府・徳島　宇都宮・福井で全員当選　京都など全員当選の府県も
区市町議選の全員当選　品川・台東・文京・目黒・千代田・港・豊島・墨田・東久留米・武蔵村山・青梅・府中・調布・東村山・清瀬・小平・昭島・国立・国分寺・武蔵野・多摩・稲城・福生・大島・瑞穂
午前０時３０分現在
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･http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-04-27/2015042701_01_1.jpg
（写真）区議選７人全員当選を喜ぶ（前列左から）石田、安藤、のだて、鈴木、いいぬま、南、なかつか（後列左端）の各候補と支援者ら＝２６日、東京都品川区

･http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-04-27/2015042701_01_1b.jpg
（写真）４４年ぶりに４議席を獲得し喜びあう（左２人目から右へ）赤野秀二、目黒重夫、服部ひとみ、結城りょうの４氏と党員・支持者たち＝２６日、東京都府中市

　いっせい地方選後半戦は２６日、区市町村長選と区市町村議選が投開票されました。（東京の６区議選などは翌日開票）

　東京都では２７日午前０時３０分現在で、日本共産党は８区１８市２町で全員当選しました。府中市は４４年ぶりに４議席を獲得しました。

　日本共産党が議席増に挑戦した９区３市のうち、品川区（７人）、文京区（７人）、豊島区（６人）、墨田区（５人）、目黒区（５人）、千代田区（３人）、調布市（４人）、府中市（４人）、青梅市（３人）で全員当選が確定し、議席増を果たしました。

　多摩市（５人）、狛江市（５人）、八王子市（５人）、台東区（４人）、港区（４人）、東久留米市（４人）、東村山市（４人）、清瀬市（４人）、小平市（４人）、武蔵村山市（３人）、昭島市（３人）、国立市（３人）、国分寺市（３人）、武蔵野市（３人）、大島町（３人）、羽村市（２人）、福生市（２人）、稲城市（２人）、瑞穂町（１人）で全員当選が確定しました。

　世田谷区長選は日本共産党が支援した保坂展人氏が再選されました。大島町長選で共産党が支持した川島理史氏＝現＝は健闘しましたが惜敗しました。

　岩手県で３町、福島県で１市１村、富山県で１村、京都府で６市２町、鳥取県で２町１村、佐賀県で３市３町、鹿児島県で２市２町での全員当選を果たすなど、いくつかの県で全員当選を勝ち取りました。

　県都の市議選では、長崎市で３人全員当選し、議席空白を克服しました。山梨・甲府市で４人全員当選し、前回比１増。高知市でも７人全員当選で１議席増えました。宇都宮市で２、福井市で２、徳島市で５の現有議席を確保しました。

　また茨城・日立市、鹿嶋市、群馬・中之条町、愛知・知多市、奈良・平群町、宮崎・日向市、小林市でそれぞれ１議席増やしました。

　２６日投票された議員選挙（無投票当選を除く）は、２１東京特別区議選、２８１市議選、２８４町村議選。日本共産党は区市町村議選に１１６１人を擁立（うち無投票当選は１５市４３町１０村で８７人）してたたかいました。

･http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-04-27/2015042701_01_1.html