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2015/04/24 06:34
統一地方選が後半戦に入って、あと二日残すだけになった。しかし、この選挙という民主主義の根幹をなすモノが体力と金銭勝負という実態に「どうにかならないか」と疑問を抱くのは私だけではないだろう。
たとえば選挙ポスター一つとっても、選挙区によっては数百枚以上のポスターを数百㎢の地域に一斉に貼るために数十人の人員を確保しなければならない。それもタダでというわけにもいかず、一人1万円の労務費を支払えば、それだけで数十万円かかる。
選挙期間中は毎日「街宣」活動をするわけだが、公費選挙でも補償されているのは運転手と街宣車だけで、鶯嬢や先導車や乗員などの労務費はすべて候補者持ちだ。しかし実は告示後選挙戦に入ってからよりももちろんだが、それ以前の慈善活動にも様々な経費がかかる。
そうした金銭的な裏付けがなければ選挙に立候補すらできないし、候補者となってからも告示以後の選挙期間中は声を嗄らしてマイクで連呼する。街宣車の使用は朝八時から夕刻の八時までと定められているが、朝早くから「朝立ち」をやるのは候補者の常識になっている。まさしく体力勝負だ。
しかし、そうした選挙活動で候補者の何が有権者に解るのだろうか。図々しさと厚かましさに勝る者の方が日本の選挙では有利だ。もちろん顔が売れていることと派手なパフォーマンスが出来る者も有利だろう。
そうした資質が議員や首長の資質と無縁なモノだということは明らかだ。なぜもっと大人しくすべての候補者に公平な選挙制度にならないのだろうか。朝から晩まで拡声器で連呼を聞かされるのはかなわない。
果たして候補の掲示板が現在ほど必要だろうか。選挙の投票場と公民館などにあれば充分ではないだろうか。いや、果たして必要なものかを有権者に問うてみてはどうだろうか。そして「街宣車」も必要か、候補者の連呼を聞くだけで意味があるのだろうか。
むしろ候補者の政策や人柄を知るための「広報紙」の配布回数を増やす方が有効ではないだろうか。争点提起と候補者に聞きたい項目を事前に有権者からアンケートなどで募集して、それに候補者が回答したものを一覧表にして配布しておくことが必要ではないだろうか。「明るい市政を」などといったスローガンにどれほどの意味があるというのだろうか。
公職選挙法を一から見直して、有権者の意が候補者に反映できる選挙制度に改善すべきだろう。そして効果の薄いポスター貼りを、もっと効果あらしむるモノに改正すべきではないだろうか。
体力勝負と騒音公害と交通渋滞の「街宣」活動を改めて、静かな実効性のある立海演説会の復活などを真剣に考えるべきではないだろうか。
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