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【詳報】「日本を真の意味で独立した国家にしたい」〜鳩山元総理がクリミア訪問、基地問題、安倍談話を語る
http://blogos.com/article/110686/
2015年04月22日 16:54 BLOGOS編集部
22日、鳩山由紀夫元総理大臣が会見を行った。鳩山元総理は先月、クリミアを突如訪問、政府与党からだけでなく、古巣である民主党からも非難を浴びた。鳩山元総理は、クリミアを訪問した真意を語るとともに、直近の政治課題である普天間基地移設問題、AIIBへの参加問題、また戦後70年にあたってのいわゆる「安倍談話」についても見解を述べた。
■鳩山元総理の冒頭発言
久しぶりにカメラが並んで、政治家に戻ったような感覚を覚えております。
今日私をお招き下さったのは、"なんでクリミアにいったんだ、お前"みたいな話だと思っておりますので、まずはそれをメインに申し上げながら、総理時代のこと、普天間のことなどを皆様方にお話をさせていただければと思います。
なぜクリミアに参ったのかその答えをひとつ申し上げれば、日本という国を真の意味で独立した国家にしたい、ということからでございます。
鳩山という家においては、祖父の頃からロシアとの関係というものが重要な位置を占めていたものですから、総理時代にも、北方領土問題の解決に向けて少しでも役に立ちたいと考えておりました。
当時のメドベージェフ大統領との間で数回会談をいたしましたけれども、北方領土問題の打開に向けた方向性を見出すことができないまま、総理を辞めることになりました。
私はプーチン大統領の間に、この問題を解決させなければならないと強く考えております。そして大変良いことに、安倍首相とプーチン大統領は6回も首脳会談を行い、両者の会見は大変良好だと伺っております。したがって、プーチン大統領と安倍首相との間で、解決に向けた議論がスタートするんではないかと期待をしておりました。
ところが昨年の冬から春にかけて、いわゆるクリミアの問題が起きて、日本は米国に追随するような形でロシアに対する経済制裁を加えました。私が推察するに、安倍総理、あるいは日本政府は、あまり経済制裁をやりたくなかったんじゃないかと思いますが、しかしアメリカに押し切られる形で、お付き合い程度の軽微なものでしたけれど、制裁を加えたんだと思います。
昨年の秋、モスクワを訪れた時にナルィシュキン国会院議長から、「日本の政治の間違いによって制裁が課せられて、私達はそのことを大変遺憾に思う」と言われました。たとえ軽微なものであっても、ロシア側とすれば経済制裁というものを深刻に受け止め、その結果としてプーチン大統領の来日が今になっても決まらない、という状況になりました。
プーチン大統領が日本に来るということがまだ決まらない状況の中で北方領土問題の打開に関して真摯な議論ができるはずもありません。私もそれは大変にもったいないことと思っております。
従って私は、本当にアメリカに従うような形で日本が経済制裁を行うべきであったのか。あるいはこれからも制裁を続けて行くべきなのか、現地に行って是非見てみたいと思ったのです。
また、数日前に、ここ外国特派員協会で古賀茂明さんが招かれて、メディアと政治、特に政権とのあり方についてお話があったと伺っております。今回のもう一つのテーマはそこにもあると思っています。
日本の政府、あるいは外務省は、アメリカという国の情報は基本的に正しいものであると受け入れて、それで日本の対応の判断をしているように思いますが、今回のウクライナの問題に関して申し上げると、必ずしもアメリカの情報が全てではないように私には思います。
ウクライナ問題に詳しい知識人の方の意見として私が理解しておりますのは、やはりアメリカ、欧米側が、プーチン大統領がソチのオリンピックである意味で手足が縛られている時に様々な画策を行って起こしたものであると理解するべきだと思います。特に、アメリカの軍産複合体に支援を受けているネオコンが背後で様々な活動をしていたことが明らかになっています。ヤヌコビッチ政権はそのような方々によって非合法に追放された、そのように解釈するべきではないかと思います。
これは見方によって大きく異ることであるわけですが、当然アメリカ側とすれば、市民活動・市民運動の方々が民主化を求めてヤヌコビッチ政権を倒したということになると思います。見方によるものですから、どちらが正しいと一概に申し上げることは出来ないかもしれません。しかし一方の側だけが正しい、すなわちオバマが正義で、プーチンが常に悪である、という判断をすることは必ずしも適当ではない、そのように思います。
私が申し上げたいことは、このような問題を解く鍵でございまして、例えば市民活動派と治安部隊の双方に多くの死傷者が出た事件がございますが、その時、両者が同じ銃弾で殺されたという事実があります。市民活動側、民主化を求める側からすれば当然ヤヌコビッチ側がやったということですけれども、どうも事実はそうではない、ということでございます。
また、ヤヌコビッチ政権が追放されたあと、暫定政権、そしてポロシェンコの政権ができていくわけでありますが、その彼らの政権が「ウクライナ化」ということを強く求めていったことが騒乱を大きくしたと思います。
閣僚の中に多くのネオ・ナチの人が存在していることも含めて、この新しい政権において、ウクライナ語が強要され、ロシア語が公用語から外されるという状況が起きました。クリミアは特にロシア系の方が5割を超しています。もしロシア語が公用語から外されると、そういう人たちが公務員として登用される道が閉ざされていく事になります。
そういった人たちの、新しい政権ができることに対する恐怖が、彼らを住民投票に導きました。9割を超すかたが住民投票においてロシアへの編入に賛成したわけでございます。私はその住民投票が行われたほぼ一年後にクリミアを訪れました。そこには当然戦車もありませんし、滞在中、兵士の姿も一切見ませんでした。
当然、私がクリミアの全ての現実を見ることができたわけではありません。しかし、クリミア連邦大学とセヴァストーポリにありますモスクワ大学の分校で講演をさせていただきましたが、集まった多くの若い学生の目は非常に輝いて、朗らかでございました。私が見る限りにおいて、作られた平和というよりも、彼らは今の状況に満足しているように思いました。従って、私は今、彼らが満足をしているということにおいて、状況が1年間で好転してきているという現実を理解するべきだと思っています。
住民投票の結果が9割を超えていた、という数字そのものが大きな意味を持つとは思っていません。なぜなら、例えばクリミア・タタール人という少数民族は選挙のときには55%の投票率だったと言われています。55%というのは、日本の国政選挙を見るとそんなに低い数字ではないように思いますが(笑)、政権の行動によって、1年前は投票に好意的でなかった人たちも、現在は99%の方々がロシアのパスポートを持っており、7割の方々が編入に賛成しているということを伺いました。
クリミアは、一言で言うと18世紀後半からロシアの領土であったということもあり、それが再びロシアの領土になったということだと私は思っています。従って、今、クリミアがロシアの領土になって平穏を取り戻している中、日本も含めて欧米の国々がこれからも経済制裁を加えるべきかどうかということに関しては、しっかりと慎重に考えるべきだと思っています。
私は2月に行われた、ミンスクでの東ウクライナを中心とするいわゆる停戦合意の報道の中に、クリミアの文字がどこにも無かったということに注視するべきではないかと思います。すなわち、ドイツやフランスから見ると、クリミアの問題というのはこれ以上大きな問題にしない、基本的に解決済みだと思っておられるのではないかと思います。
従って、私はクリミアの問題において、ロシアに対する経済制裁は日本が真っ先に解くのがもっとも適切な処置ではないかと思っています。
昨日、そのことを議論した時に、元外務官僚の東郷和彦さんが「近々安倍首相がオバマ大統領と会談をするときに、この話をするべきでないか」とおっしゃいました。彼の主張は、これからもロシアに対する経済制裁を続けると、ロシアは急速に中国に接近する。そのことはアメリカにとっても日本にとってもメリットがある話ではないだろう、ということです。
私はこのようなことが日米首脳会談において議論されることを期待しています。この会談にはもっと期待することもあるわけですが、まずはクリミア問題についてのみお話を申し上げた次第であります。
■領土問題について
ークリミアをウクライナの領土からロシアの領土に変えるということは、日本の周辺の領土問題において様々な不利益が生じるのではないか。
クリミアに関しては、少なくとも私の理解する所によると、昔はギリシャの植民都市であったりしたわけですが、先程申し上げたように、18世紀の後半からは、露土戦争以降、ロシアの領土であるということでございます。
そのロシアの領土であったものが、1954年、フルシチョフの時代に、同じソ連邦の中であったわけですけれども、ロシア共和国からウクライナ共和国に移したということで、ウクライナの領土になりました。そのフルシチョフが行ったことも現在では不法行為であったとも言われております。当時のソ連が必ずしも法治国家であったわけではないですから、そのことが大きな意味を持つわけではないかもしれませんが。
ただ、ロシアからウクライナの領土になった以降も、クリミアの方々の多くはロシアに戻りたいという希望を持っており、1991年にソ連邦が無くなったときにも、住民投票を行いました。ただそのときの住民投票はロシアには無視され、今回は2度目の住民投票ということになります。
例えばイギリスからのスコットランドの独立の住民投票とか、私は世界でいわゆる地域の自己決定権というものが重要になってきていると思います。領土の主権の問題と地域の自己決定権の問題というのが非常に複雑であるというのは間違いないと思います。しかし、これからの国のあり方を考えた時に、圧倒的に多くの人びとが独立を期待する、あるいはどこかの国に併合されることを期待する、というような状況が起きた時には、民主主義に基づき、自己決定権を認める方向に動くべきではないかと思います。
では北方領土はどうするんだ、今ロシアの人たちが住んでいて、その人達が住民投票をしたらそれを認めるのかという問題が出てきます。それは事情が大きく違うと私は理解しています。すなわち、第二次世界大戦後、島に住んでいた日本人がすべて追放されて、根室などに移らざるを得なくなったという事情があったからでございます。
また、尖閣諸島の問題は、これは尖閣諸島は現在人が住めるような土地ではありませんから、住民投票という話は存在しないと思っています。尖閣諸島の問題に持論を申し上げようとすると相当時間がかかることになりますが、結論から申し上げると、1972年に田中角栄総理と周恩来首相との間で、非公式であったかもしれませんが、実質的な"領土棚上げ"ということで言葉が交わされたと理解しております。
ー私は都合2ヶ月、ウクライナにいてクリミアがロシアに編入される過程の一部始終を見てきました。アメリカ大使らが出席する集まりにも出ました。それらの実態は、マスコミが伝えるウクライナ報道とは180度違っていました。それは鳩山さんが指摘した通りです。
ウクライナ問題の真相をこのように告発し続ければ、鳩山さんが再びアメリカに葬られることになると思いますが、それでも戦うつもりはありますでしょうか。(田中龍作氏)
一度葬られた人間が二度葬られることは全く構いません(笑)。是非、田中さんと一緒に戦いましょう(笑)。
田中龍作氏:(笑)かしこまりました。
■「安倍談話」について
ー戦後70年談話は、どのようなものにするべきだと思うか。
この談話は、東アジアの方々に対して、結果として大変な緊張感を与えてしまうものになるのではないかと私は心配しています。
昨日ある会合で村山富市元首相と一緒になりました。彼は「安倍首相は村山談話を見直すと言ったり、継承すると言ったり、一部変えると言ったりしているので、何を考えているのかわからない」とおっしゃっていました。
最近、安倍首相は「同じ事を言うならコピーすればいいだろう」というような発言をされています。だとすると、彼は例えば植民地支配とか侵略戦争であったということでお詫びをすることに対して、心のなかでは好ましく思っていないという本音が見えていると思います。
中国・韓国だけでなく、アメリカや西洋の国々も、安倍首相の本音というものがわかっています。それだけに私は、植民地支配あるいは侵略戦争という言葉が隠されてしまうと、これは大変に大きな問題になる、すなわち言いたくないから別の言葉を使ったということになると、大変な問題を引き起こすことになりますので、私はしっかりしたメッセージを、すなわち侵略戦争という言葉を用いてしっかりとお詫びする気持ちを申す必要があると思います。
もしそのような明確な言葉をお使いになりたくなければ、戦後70年談話は出されない方がよろしいと思います。
■普天間基地移設問題について
ー総理時代には、女装に挑戦されたこともありましたね。もし、やり直すことができるとしたら、あるいは今も政権にあったとしたら、米国交渉をし続けますか。
私の女装を是非皆さんにも見ていたただきたかったと思いますが(笑)、人間変わるもんだと思ってまして、私をメイクしてくださった女性から「これであなたの新しい人生が始まりますね」と言われましたが、必ずしも新しい人生が始まるとは思いません。
その変わっていない私が辞めるきっかけになりました、普天間基地の返還問題に未だに関わっていることにも現れています。私はもはや政治家ではありませんけれども、東アジア共同体を構想していく人間として、沖縄を軍事の要石から平和の要石にしてきたいと考えております。
そう考えますと、私はその後、辺野古を何度も訪れましたけれども、世界の中でも大変美しい海を基地にしたくないという思いは総理の時以上に蘇ってきています。
変化が起きているのは、むしろアメリカの方ではないかと期待をしています。すなわち、海兵隊というものの存在意義が今一度見直されているということがあると思います。アメリカと中国、アメリカと北朝鮮の関係も、これは表にはなかなか見えませんが、変化が起きていると思います。
中国はもう世界最大の市場になりつつあります。そのような中国と、実質的にはいかに協力していくかということが、アメリカにとっても極めて大きな課題になってきていると思います。
従って、辺野古に固執していたらいつまでたっても基地は出来ないと。ならば普天間を閉じた後、その代替の基地を作る必要があるのか無いのかというところから、そして作るのであればどこに作るのか、ワシントンと東京だけではなく、沖縄とグアムなども含めて議論する場を作ることが求められているのだと思います。
安倍首相がオバマ大統領と会談するときにも、ぜひ基地のことをお話しいただき、実質辺野古では無理だということも伝えていただきたいと思います。翁長知事も訪米されると伺っております。ワシントンには沖縄の事務所が構えられていますので、その事務所が大きな役割を果たすのではないかと思っています。
■AIIBへの参加について
AIIBに関しては、中国の方々との関わりの中で、私は昨年の段階から日本は参加すべきだと考えていました。
このAIIBの構想というものは、日本には唐突に出てきたように思われますが、決してそうではなく中国を中心としてかなり長い年月をかけ、準備をしてできあがったものだと理解しています。
東南アジアだけを考えても、例えば道路やパイプラインなどの建設が急がれておりますし、それには多額の投資が必要になってきます。
最近、習近平国家主席が話されているように、陸上におけるシルクロード構想、そのためにはユーラシア大陸を横断するような様々なインフラが必要になってくると思います。
私は中国脅威論を唱えていると、最初からAIIBに参加する機会は生まれなかったと思いますし、またアメリカとの協力関係のもとで、AIIBに加われない状況もあったと思いますが、日本がとくにアジアの新興国の発展、インフラに寄与するために、中国と日本が協力する姿を示せることが、アジアや世界の人々にどんなにか安心を与えるかと考えておりました。
日本がAIIBに参加することは中国を非常に喜ばせることでありますから、中国が喜ぶことによって、政治的な停滞を大きく転換できる機会にもなったのではないかと思います。
■総理時代、軍産複合体から何か言われたことはあるのか
私が直接的にアメリカから何らかの厳しい非難を浴びたということではありません。軍産複合体から何かあったということもありません。
ただ、いわゆる政権交代をしたことによって、政策が変わる自由度がもっと広がっていくと考えていたんですが、現実は、とくに普天間移転のことに関しては、外務省、防衛省の官僚が私の考え方よりも、すでにアメリカとの間で出来上がった考え方を支持していたということです。
それはご承知のとおり、ウィキリークスでも明らかになっているように、現在トップに上り詰めておらるような官僚の方々が、鳩山政権に対して妥協するなというメッセージをアメリカの政府に送り続けていたということでもあきらかだと思います。
私自身はアメリカに留学していた経験もあり、アメリカにという国は大好きな国であります。ただそのことと、常にアメリカの意に沿うような外交姿勢を取らなければならないかというと、それは別のことだと考えています。
■「東アジア共同体」構想の背景にあるもの
私の東アジア共同体という構想は、クーデンホーフ・カレルギー伯の、"友愛精神による汎ヨーロッパ主義"に非常に影響を受けています。
クーデンホーフ・カレルギー伯の時代は、ご承知の通りスターリンとヒットラーの全体主義が吹き荒れるヨーロッパでありました。その全体主義と闘うための思想として、「友愛」というものが大変重要であると。「友愛」はある意味での革命思想として世に出たと思っています。
自由というものは大変尊いけれども、自由が行き過ぎると弱肉強食の世界になり、平等も大変重要な概念だけれども、平等が行き過ぎると、やる気のない、というか、みんなが"悪平等"と言われるような社会に陥ってしまうと彼は主張し、その自由と平等という大変重要な考え方をつなぐ架け橋として「友愛」を提唱致しました。
人間と人間のつながりというもの、絆というものの重要性を認識していくなかで汎ヨーロッパ主義を唱え、それが後にEUという形に結実しました。同じことが東アジアでも必ずできる、そう思っております。
以前と比べて、東アジアは国の経済的な格差も大きいし、民族も多様で、宗教も多様で、なかなかまとまりがつかないのではないかと、批判的な方も多いです。ただ、日本や中国には、いわゆる"和を以て貴しと為す"という考え方があります。
そういう発想のもとで、むしろ東アジアにこそ友愛の思想が定着して、共同体というものを生む素地があると思っています。その辺のことに関して、なぜ東アジア共同体なのか、私の本に書かれていますので、是非ご覧になっていただきたいと思います。
■「元総理」としての責務
ークリミア問題について鳩山さんが言っていることはわかるが、元総理がそれをやっちゃまずいだろうという考えがあるようです。小泉さんやカーターようなケースもありますが、政府と違うことを対外的にやると、間違ったメッセージを送ってしまう可能性があります。「元総理」という言うポジションの役割や責任をどのように考えていますか。
私は昔ある元総理と名刺交換した時に、「元総理大臣」と書いてございましたが、私はそのような名刺は持ちあわせておりません。冗談はともかくとして、私は元総理大臣としてやるべきことはやはりあると考えています。
例えばカーター元大統領は、大統領時代にどのように評価されたかは別として、国交のない北朝鮮などにも行かれて、米国との関係改善のために役割を果たしてこられました。
私は政府の立場を真っ向から否定するつもりはありません。ただ民間外交として、現在の政府ではなかなかできないことをやれることがあると思います。
例えば私が数年前にイランに参った時も大変轟々たる批判を受けました。ただその時にアフマディネジャド大統領などに申し上げたのは、日本を見習って欲しいということでした。すなわちイランが世界に疑われていた時に、原爆をつくるためではなく、原子力発電などの平和利用に徹するということを認めてもらうために、非常に辛抱強く努力を致しました。その後、イランもかなり辛抱強くディスカッションを行って、ようやくアメリカとの間で事実上合意ができてきたところまで来ました。大変良かったと思っております。
おかげさまで元総理ということで、外国に伺ってもそれなりの指導者の方々に面談することが可能であります。そういった方々にお会いをして、世界の平和に向けて日本が果たすべき役割を、現在の政府では言えないこと、できないことをするのが元総理としての責務ではないかと思っております。
最後に、今回、私がクリミアに行ったことに対してひょっとして安倍総理に指示をされていったのではないかというような思いを持った方も何人かおられました。決してそうではなかったのでありますが、そのように感じた方もおられたようでございます。
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