05. 佐助 2015年4月23日 19:33:29
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覇権争いと争奪戦争,そして世界基軸通貨の交代と株のミニバブル 米国に気兼ねすると基軸通貨になれない,しかも通貨を安定させないと第三次世界大戦もある。TPPは二国間の交渉に中心が移った。しかも2006年、包括関税引下げ交渉は行き詰まり、すでに二国間の交渉に中心が移っています。これは第一次世界信用大恐慌前後と同じ状況に突入したことを意味する。第二次世界金融大恐慌の妖怪の姿は、ドル一極からユーロ・円(又は元)三極・四極への移行が根因なので,新基軸通貨体制に移行するまで、収束復元できない。 2007〜10年にスタートした第二次世界金融大恐慌は、ドル一極からユーロ・円三極への移行が根因で,米国の損失規模は、米国の国家予算を全部つぎ込んでも救済することはできない。米国と世界経済は、アダムスミスの「神の見えざる手」に頼るしかない。 しかも米国は第一次世界信用大恐慌のとき,他国に関税の下げを求め,米国は高関税で逃げ切ったことを経済学は抹消している。そして日本は,「日本商品の世界的優位性」の法則が働き,これまでと同様のやり方・貿易拡大・外資導入・緊縮財政・信用の拡張・補助金・株価上昇で乗り切ろうとすると,すべての企業は,内需の縮小を外需の拡大でカバーすることは不可能になる。そこで市場の縮小はさらに加速する。 1929年の米国政府は、輸入商品に高関税をかけ規制した。外国投資流入は規制しなかった。いや、外国投資の利益を防衛するため、高関税政策を採用していたのだ。この米国の高関税政策に対する各国の報復関税が世界に普及したために、世界貿易が三分の一になり、第一次世界信用収縮恐慌は発生したのだ、と経済学は総括した。だから今日、世界のエコノミストは全員、超関税自由貿易主義者なのである。つまり、関税をゼロにし、自国の農業や中小企業を壊滅させても、世界信用収縮恐慌の再発は絶対に防止すべきだと信じているのだ。 そのために、世界信用収縮恐慌を発生させる世界基軸通貨の交代は見えない。そして、迫りくるバブル崩壊のインジケーターの足音が振り切れるタイミングも予知できない。 基軸通貨のフロート化で、歯止めを失った世界の通貨は膨張し、株や土地を中心に信用膨張バブルを発生させる。その空前のバブル景気を謳歌した米国と日本が、三段階の株暴落を経験し、新基軸通貨体制に移行するまで、収束復元できないのだ。 このジレンマから経験則だと「戦争以外に世界信用収縮恐慌からは脱出できない」ということになる。経済学者は腹の中で、そうは思っているが、倫理観に束縛されて、そう主張する人はマレである。だが、朝鮮戦争とベトナム戦争の特需で、劇的に景気を回復した日本と、戦争ごとに景気を回復する米国の軍需産業の指導者には、戦争景気待望論は根強い。 地球を破壊させることが確実な第三次世界大戦を避けるためには、世界信用収縮恐慌を収拾するため、国益エゴを捨て、とりあえずドル・円・ユーロの三極基軸通貨体制を採用し、固定為替システムに戻し、通貨を安定させるべきだ。だが為替表示がポンドからドルヘ完全移行するのに40年もかかった。このことからも、通貨・為替の慣習・既成概念が、いかに強固なものであるか分かる。 第三の基軸通貨の本命は「元」です。しかしドルとユーロの交換レートは安定しない。そのため、世界貿易は縮小せざるをえない。だが、商品の優位性をもつ円が、円安では世界貿易の不均衡は是正できない。そのため心ならずも円は、キンとリンクし基軸通貨になる。 中国とインドと日本と南アフリカとロシアは、1933年のルーズベルトのように、民間のキンの売買と輸出を禁止し、国家だけが買上げる政策を採用すれば、キン保有で米国と欧州を越え、基軸通貨国になるチャンスはある。しかし円は、米国に気兼ねし、世界のキン争奪戦に立ち遅れるために、国内の民間に保有するキンを流出させる。そのために基軸通貨になれないかも知れない。 |