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習近平国家主席(左)と利害が一致/(C)AP
なごやかムードは“演出” 日中首脳会談が30分で終わった事情
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/159290
2015年4月23日 日刊ゲンダイ
ニッコリ握手――。インドネシアで開かれたアジア・アフリカ会議(バンドン会議)の場で急きょ行われた日中首脳会談。5カ月前のAPEC時の冷ややかな雰囲気ではなく、なごやかムードが演出された。「戦略的互恵関係の推進」「地域の安定や繁栄に貢献」などと前向きな認識で一致したと伝えられるが、これらはすべて“デキレース”だという。
「立ち話程度といわれていたが、フタを開けてみれば、30分の着席会談だった。30分というところがミソで、日中両国が立ち話ではなく『首脳会談』とプレスリリースできる最低ライン。だからキッカリ30分で終わった。会談の中身ではなく、『未来志向』で両国が握手したというイメージを見せたかったということです」(官邸事情通)
今回の会談は安倍首相サイドが申し込んだものだが、日中双方に思惑があり、利害が一致した。
「アジアインフラ投資銀行(AIIB)設立のこともあり、バンドン会議出席国に対し、中国は“大人の対応”ができる国だと信用してもらう必要があった。特に、日中はバンドン会議における2トップの大国。その両国首脳が国際会議で会談しなければ、他の国から不信の目で見られてしまいます。中国は『アジアの盟主』というメンツを重視したのです」(前出の官邸事情通)
一方の安倍首相にとっては、1週間後に日米首脳会談を控えた重要な時期だった。
「この日中首脳会談がうまくいかなかったり、冷ややかな空気だったら、来週の日米首脳会談に間違いなく悪影響を及ぼしていました。いま安倍首相は訪米の成功で頭がいっぱい。『日中関係は改善に向かっている』という印象を米国向けに発信することが重要でした」(自民党関係者)
日中関係の真の行方は、安倍首相の訪米後の言動をよく見た方がいいということだ。
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