http://www.asyura2.com/15/senkyo183/msg/642.html
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国内の“保守愛国”的価値観の持ち主を支持者としてなんとしても引きつけておきたいからだと思うが、安倍首相の先の大戦に関する言動は、ヌエ的で、発言に対する国民の理解をバラバラにしてしまう悪しきものだ。
国民と言っても様々な価値観や歴史観を持っている。
国民一人一人の価値観や歴史観はそれでいいが、日本国内閣総理大臣が先の大戦について諸外国にどう発信しているかという国民の理解までがバラバラないし正反対というのは異常だ。
安倍首相は、具体的な表現を極力避け、「歴代内閣の立場を全体として引き継いでおり、今後も引き継ぐ」といった漠然とした表現を好むが、それは、実がなくなり形だけのものになりやすい危うい手法だ。
本来、“全体”はすべてという意味だから、日本の植民地支配と侵略を認め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明すると言っているわけだが、「まだまだ反省とお詫び派」は先の戦争を反省せず美化したい政治家と判断し、「もうおわびは不要派」は必要のない反省やお詫びをしない愛国的な政治家と判断するように誘導してしまう。
こう言うのも、この間の「歴史認識」問題は、安倍首相自身が火付けを行ってきたものであり、安倍首相が責任を持って火を消さなければならないと思っているからである。
ひとによっては、中国や韓国が過去に拘泥するだけでなく繰り返しの謝罪を求めることにあきれているが、安倍首相に関して言うのなら“自業自得”なのである。
「従軍慰安婦」問題に関する河野談話を見直すだの、侵略の定義は定まっていないから日本が侵略したかどうかは歴史家が決めることだのと、周辺諸国を“挑発”したのは安倍晋三氏自身である。
それならそれで、理路整然とその理由を説明しその立場を貫き通せばまだしも、時間が経過するなかで、河野談話は見直さない村山談話も引き継ぐと宗旨替えをしてしまうから、国民にとどまらず周辺国までが、安倍首相の真意は?と疑念を抱くのは当然である。
歴史修正主義者や戦前回帰型政治家の強硬保守愛国主義者と思われている安倍氏だからこそ、同じ文言を使わないとしても、きちんと反省とお詫びが相手に伝わる表現をしなければならないし、そうすれば効果も大きいのである。
ともかく、発言内容に賛同するかどうかは別として、先の大戦について安倍首相が語った内容を、国民のほとんどが同じように理解できる明確でわかりやすい表現を使ってほしいと願っている。
[参考]
戦後50年の村山談話:一部
「 わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。また、この歴史がもたらした内外すべての犠牲者に深い哀悼の念を捧げます。」
戦後60年の小泉談話:一部
「我が国は、かつて植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。こうした歴史の事実を謙虚に受け止め、改めて痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明するとともに、先の大戦における内外のすべての犠牲者に謹んで哀悼の意を表します。悲惨な戦争の教訓を風化させず、二度と戦火を交えることなく世界の平和と繁栄に貢献していく決意です。」
※ 関連参照投稿
「安倍首相が「大戦の反省」に言及、バンドン会議で演説:安倍首相演説 歴史認識に多くの時間割かず」
http://www.asyura2.com/15/senkyo183/msg/627.html
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安倍首相「歴史認識は継承」=中国主席に表明
時事通信 4月22日(水)21時24分配信
【ジャカルタ時事】安倍晋三首相は22日、中国の習近平国家主席との首脳会談で、安倍内閣の歴史認識について、1995年の村山富市首相談話や2005年の小泉純一郎首相談話に触れ、「歴代内閣の立場を全体として引き継いでおり、今後も引き継ぐ」と表明した。
最終更新:4月23日(木)0時52分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150422-00000158-jij-pol
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