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AIIBへの参加について、日本政府内でいろいろな議論が展開されたことは間違いないが、現段階で不参加を決めた理由が“米国からの圧力”であったことも間違いないと思う。(米国が参加すべきでないと言わなければ日本は参加を選択したはず)
結論的に言えば、国内の見方は別だが、国際的には、日本は今回も米国の圧力に屈したという見方が大半であろう。
中国が、日本にAIIBに参加してもらいたい気持ちを強く持っていたことは確からしい。
中国がなにゆえ日本の参加にこだわっているのかについては推測するしかない。
一つは、アジアの盟主の地位を確立するためには日本の“暗黙の同意”があったほうがいいという判断である。(AIIBで中国人総裁と日本人副総裁という人事もそのかたち)
二つ目は、アジアと他の地域という関係性でアジアの一体性を示すためには日本の不在は疵が大きいとみた。(中国がグローバルプレイヤーとして振る舞えるのはアジアのリーダーだからという判断がある)
三つ目は、近代経済世界で先行して発展してきた日本が持つノウハウを活かしたいという思いである。
昨夜BSフジで放送された「プライムニュース」は、前半で出演した安倍首相の70年談話(演説)問題が大きく取り上げられているが、後半は、安倍外交を日中の学者が論じるというものだった。
日本側からは同志社大学学長の村田 晃嗣氏(米国政治研究者)、中国側からは日中科学技術文化センター理事長凌 星光氏(元中国科学院教授:日中経済研究者)が出演した。
そのなかで、凌 星光氏は、3月中旬に英国を皮切りに欧州諸国がAIIBに参加表明した経緯について触れ、「中国は、日本の参加表明を待つため、欧州諸国に対し3月上旬まで参加表明を控えてくれるよう頼んでいた」と説明した。
日本の参加を中国が望んだ意図は不明だが、中国は、日本がスムーズに(欧州諸国の動きに反応するかたちではなく)参加表明ができる環境を整えようとしたことになる。
前半で出演した安倍首相はAIIBについても触れ、「高利貸しのような融資はまずい」と発言した部分が報じられているが、それはあくまで一般論で、従来の「公平公明な融資」、「環境や人権に配慮した融資」の違った表現でしかないものである。
安倍首相のAIIB関連発言で取り上げるとしていたら、「参加しても、仕組みが気に入らなければ出資をしなければいい」と語った部分だろう。
AIIBをできるだけ望ましい姿にしたいと思うのなら、創設メンバーとして参加表明を行い、組織構成やルールの議論に加わったほうがよかったことを意味する。
ともかく、今のところ対米自立はできないようだから、水面下で中国と協調してアジアの経済発展をできるだけいいかたちで進めるしかないだろう。
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