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小沢一郎氏(左)と小林節氏/(C)日刊ゲンダイ
小沢一郎代表&小林節慶大名誉教授「自民党改憲批判」の迫力
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/159209
2015年4月21日 日刊ゲンダイ
解釈改憲という禁じ手で、現行憲法を骨抜きにし、その先には憲法改正どころか、新憲法制定をもくろんでいる安倍政権の動きが露骨だ。
自民党の船田元・憲法改正推進本部長は18日、憲法前文に安倍首相が掲げる「積極的平和主義」を書くことに意欲を示し、憲法改正の手続きを定めた96条も国民投票にかけて、改正を目指すことを明言した。
そんな折も折、注目されたのが20日、憲政記念館で開かれたシンポジウムだ。
堀茂樹慶大教授が司会し、パネリストとして、樋口陽一東大名誉教授、小林節慶大名誉教授、生活の党の小沢一郎代表が顔を揃えた。そこでの議論はまさしく、安倍政権の横暴、危険性を浮き彫りにしたのである。
まず、小沢代表はこう言った。
「集団的自衛権よりも個別的自衛権の拡大解釈の方が問題だ。先の戦争も日本人の生命、財産、権益を守るためとされた。個別的自衛権の領域でした。今回も邦人救出というが、世界中にいる日本人の命が危ないとなれば、勝手に自衛隊を出せるのか。その国の了解を得て、などと言うが、了解を出せるような政府であれば、そもそも紛争地域になっていない。そういうところに自衛隊を出すということは日本の権益を守るために出兵した戦前となんら変わらないわけで、個別的自衛権の拡大を大変危惧しています」
小沢代表はまさしく、集団的自衛権の陰に隠れた盲点を突いたのである。小林節氏もケチョンケチョンに安倍・自民党を批判した。
「国会などに呼ばれて、そもそも憲法は権力者を縛るものですよ、と言うと、自民党議員は“私はそういう憲法観じゃない”と言う。議論の前提となる知識を共有していない憲法論議はむなしい。これを専門家の横暴というのであれば、向こうはド素人の怠慢だ。船田氏は96条改正に言及しているが、憲法は権力者を縛るもので、権力者とは国会の多数である。その権力者が国会発議の条件を3分の2から2分の1にしようというのは、不見識の極みである」
この意見に樋口名誉教授も賛意を示し、堀教授は「相手(自民党)は本気だ。真剣に議論しなければいけない」と結んだ。
こういう議論がなされているということをメディアはもっともっと報じなければいけない。
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