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元経済産業省官僚の古賀茂明氏(59)がテレビ朝日「報道ステーション」に出演中、安倍政権の「圧力」に言及した問題は、自民党が17日にテレ朝を呼び出す事態に発展した。権力側が放送法を理由にテレビ局を牽制(けんせい)する動きも目立つ。そもそも放送法の理念とは。
古賀氏は先月27日の生放送中に突然、自身の降板について触れ、「菅(義偉)官房長官をはじめ、官邸にはものすごいバッシングを受けてきた」と発言した。真意について朝日新聞の取材に応じ、「(テレビ局側に)政府批判を自粛するムードが広がっている。背後には政権与党の(テレビ局への)圧力と懐柔があると考えている。この二つを伝えたかった」と語った。
「圧力」とは、首相がフェイスブックで民間人を非難したり、政治家が「放送法」を持ち出してメディアを牽制したりすることなどを指すという。
古賀氏によると、第一に権力が圧力と懐柔でマスコミを抑え、第二にマスコミのトップが戦わなくなり組織全体として自粛し、第三に、現場の記者らが問題意識さえなくしてしまうとして、「今は第三段階の入り口まできており、危機感を抱いている」と話した。
実際、政権側がテレビ局に注文を付ける例がこの半年で相次いでいる。自民党は昨年11月、報ステのアベノミクスの取り上げ方を問題視し文書で「公平中立」を求め、NHKと在京民放キー局にも衆院選報道での街頭インタビューに偏りがないようになどと注文を付けた。
古賀氏の放送での発言に対して菅官房長官は記者会見で「事実無根」と反論し、「放送法という法律があるので、まずテレビ局がどう対応されるかを見守りたい」と述べた。
放送法は戦後間もない1950年、日本の非軍事化、民主化の一環として生まれた。改正を重ねたが基本は変わらず、第1条では目的として、「放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって、放送による表現を確保すること」を定め、「健全な民主主義に資する」とうたう。
放送法に詳しい大石泰彦・青山学院大学教授(メディア法)は「放送法は戦時中の教訓に学び、権力から放送を独立させるためにできた。放送局を締めつけるものではない。権力側が振りかざすものではなく、むしろ介入を抑制すべき性質のものだ」と指摘する。
第3条は「番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない」とあり、権力側が「報道は事実をまげないですること」など第4条だけを取り上げてメディア側を牽制するのは、「自分たちに都合のよい解釈で、法律をはき違えている」と大石教授は批判する。
テレビ局は総務大臣に放送免許を与えられ、5年に1度は更新がある。許認可権を持つ政権が放送内容に口を出すこと自体、メディアへの圧力で萎縮を生み出すとの指摘もある。
日本民間放送労働組合連合会は自民党の報ステへの注文について「報道への介入だ」と抗議したが、テレ朝をはじめ放送局側が抗議する姿勢はみられない。
放送に詳しいジャーナリストの坂本衛さんは「本来なら放送法を武器に、政治圧力をはねのけなければならない。いくらテレビ局が『政権による圧力の影響は受けていない』といっても、視聴者からの疑念はぬぐえない。はっきり声をあげるべきだ」と話す。(才本淳子、中島耕太郎)
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