http://www.asyura2.com/15/senkyo183/msg/220.html
Tweet |
12日投開票され、政党の勢いのバロメーターとなる41道府県議選で各党の現実と課題が鮮明になった。自民党は24年ぶりに総定数の過半数を得たが、実際の得票率は4割未満。歴史的な低投票率で、相対的に浮上した面は否めない。一方、民主党は「非自民票」を大阪維新の会に、「反自民票」を共産党に奪われて埋没し、党の性格をどう鮮明にするかが問われる。
「アベノミクスを地方にまで推し進めて欲しいという国民の声だ」。自民党の谷垣禎一幹事長は13日の役員会で選挙結果を誇った。自民党は、今回選挙になった41道府県議選のうち大阪を除く40で第1党になり、24年ぶりに総定数に占める自民議員の割合が半数を超え、50・48%だった。
議席だけをみれば、半数以上の世論の信任を得たが、全候補者が得た票数に占める自民候補の得票率は39・45%で4割に達していない。同じように過半数を得た1991年の統一選では得票率が46・6%だっただけに、「地力」の低下もうかがえる。
自民は今回の統一選で、企業・団体との関係修復、強化を進め、徹底した組織戦を展開した。一方で、野党の不振に加え、41道府県議選の平均投票率が45・05%で戦後最低になった。「低投票率では自民、公明、共産のような固い組織に支えられた政党が圧倒的に有利」(次世代の党の松沢成文幹事長)なため、低投票率から自民が相対的に浮上した面も否めない。
結局、「大阪府議選を含めて数人が落選する可能性がある」と危機感を募らせていた公明党も、道府県議選は全員が当選した。
■民主、批判票つかめず 維新・共産が取り込む
民主は今回の道府県議選で、公認候補を前回の571人から345人に絞り込んだ。だが、264議席にとどまり、前回の346議席から大幅に落ち込んだ。
「民主党が対抗軸というか、カラーを出し切れないと共産党などに票が流れる。分析が必要だ」。枝野幸男幹事長は13日午前、記者団に語った。自民選対幹部も「自民に入れたくない有権者は、かつて民主に入れた。今は維新か共産に入れている」と分析する。
確かに民主は、自民に投票するには抵抗感がある「非自民票」を取り込めていない。
民主が特に議席を減らした地域は、維新が強い近畿地区だった。民主は京都で前回15から今回9に、兵庫で17から5に、奈良で8から4に減らした。維新はこの3府県に統一選としては初めて公認候補を立て、京都で2、兵庫で9、奈良で5の議席を得た。民主の岡田克也代表は1月、「民主党は改革の旗手だと言われたが、維新にお株を奪われている」と分析。実際に自民支持ではないが、改革には期待する非自民票が第三極に流れたとみられる。
さらに、非自民を超えて、自民や安倍政権に強い拒否感を持つ「反自民票」は共産に流れたようだ。
111議席を獲得し、前回の80議席から大きく躍進した共産の志位和夫委員長は記者会見で、民主が10知事選のうち六つで与党と事実上相乗りしたことを指摘。「オール与党というケースが非常に多い。自民、公明だけでなく民主も知事与党だ」と批判。自公との違いが明確でないことで、共産に支持が集まったとの見方を示した。
民主の枝野氏は、参院選に向けて「旗印を掲げて地域活動も国会論戦も取り組んでいく」と語った。改革に取り組む姿勢と与党との対立軸を明確にできるかが課題となりそうだ。
(上地一姫、江口達也)
4月14日 朝日新聞朝刊より
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK183掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。