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NHKの籾井勝人会長が、その資質を1年以上も問われ続けている。
これは異常な事態である。
昨年1月の就任会見での政府に寄り添うような発言で批判を浴びたにもかかわらず、その後も同様の発言を繰り返す。私用のハイヤー代金をNHKが一時支払っていたことなども問題視された。今年度のNHK予算の国会審議も大荒れだった。
広く視聴者から集めた受信料で運営するNHKの予算は、政治的な立場を超えて理解を得るべきだという考え方から、全会一致で承認されるのが通例だ。それが2年続けて崩れた。
参院総務委員会では賛成・反対が同数で、委員長の1票で承認された。付帯決議は異例の内容だ。「会長の言動等により、国民・視聴者から厳しい批判が多数寄せられ、信頼が揺らいでいる現状を重く受け止め、事態の一刻も早い収束と信頼回復に向け全力を尽くすこと」。こちらは全会一致である。
放送とネットの関係、受信料制度、国際放送のあり方など、国会で論じるべき大事なことは多い。それなのに、会長の問題に時間をとられ、議論が深まらなかった。こうした事態を招いている会長の責任は重い。
会長の任免権を持ち、監督する立場にある経営委員会の責任もまた、重大である。
経営委はこれまで、会長に何度も「注意」をした。しかし会長の言動は一向に改まらない。
会長が批判と真摯(しんし)に向き合っているようにも見えない。それどころか先月は、経営委に対し「記者ブリーフィングで個人的な意見はぜひ控えていただきたい」と、もの申した。議事録に残っている。
経営委は毎回、会議の後に、委員長と委員長代行が報道記者に、議論の内容を説明し、質問に答えている。2月末まで委員長代行を務めた上村達男・早大教授はその席で、時に会長への厳しい意見を述べていた。経営委員として当然のことだ。それが不満だから「控えて」とは、驚くべき発言だ。
この心得違いを、きつくとがめない経営委は甘すぎる。
国会では会長の進退についての意見も出た。だが、政府にも国会にも会長を辞めさせることはできない。放送法は、会長を罷免(ひめん)する権限を、政治から一定の距離を置いた経営委に与えている。放送の自律を保障し、表現の自由を確保し、健全な民主主義の発達に役立てるためだ。
経営委は、自分たちの責任と権限を見つめ直し、会長と、もっと厳しく対峙(たいじ)するべきだ。
4月13日 朝日新聞 朝刊より
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NHK経営委員紹介
http://www.nhk.or.jp/keiei-iinkai/member/index.html
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