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2015年04月11日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆やっぱり、安倍晋三首相が福島第1原発から放射性物質汚染水流出について「アンダーコントロール下にある」と国際的に吹いた言葉は、「大法螺のウソだった」ことが、バレバレになった。安倍晋三首相が2013年9月7日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで行った2020年東京オリンピック誘致演説で、福島第一原発の状況について「アンダーコントロール下にある」と述べ、東京への招致を勝ち取った。これが、「大ウソ」であることが、改めて実証された。
何と福島第1原発の大事故現場から流出して、漂流したことを実際に明らかにするように、「放射性物質=セシウム134」が、太平洋を挟んだ遠い国であるカナダ西岸の海域で検出されたというのだ。こうなると、安倍晋三首相は、福島第一原発の放射性物質の流出が、「アンダー・コンコントロール下にある」と強硬に言い続けてきた言葉を頑強に主張し続けることは極めて難しい。
◆NHKNEWSwebは4月7日午前11時47分、「カナダ海岸で検出 福島第一原発のセシウムか」というタイトルをつけて、以下のように配信した。
「東京電力福島第一原子力発電所の事故で海に放出されたとみられる放射性物質のセシウム134が、カナダの西海岸で検出されたとアメリカの研究所が発表しました。アメリカのウッズホール海洋研究所が、6日、発表したところによりますと、太平洋に面したカナダ西部のブリティッシュ・コロンビア州にある町、ユークレットの海岸で、ことし2月に採取した海水から放射性物質のセシウム134が検出されました。ウッズホール海洋研究所は、セシウム134は通常、自然界には存在せず、半減期が2年であることから、過去に行われた核実験などではなく、福島第一原発の事故で海に放出されたものとみられるとしています。これまでアメリカやカナダの沖合の海水からセシウム134は検出されていましたが、海岸で検出されたのは初めてだということです。今回検出されたセシウム134の濃度は、1立方メートル当たり1.4ベクレルで、研究所は、国際的な基準を大きく下回っていて人の健康に影響を及ぼすおそれはないレベルだとしています。研究所は、『検出されたセシウム134は極めて微量だが、今後、沿岸のほかの地域でも検出されるとみられ、引き続き注意深く状況を見ていく必要がある』としています」
セシウムの半減期から見れば、2011年3月11日のいわゆる「3.11」を基準にして、福島第1原発大事故直後に沿岸から太平洋に向けて流出した放射能物質汚染水が、いまごろになって、カナダ西部沿岸海域にたどり着いたということは、あり得ない。むしろ、ごく最近に流出した汚染水が流れ着いたと見なくてはならない。
◆ということは、福島第1原発からは、依然として「放射能物質汚染水」は、「アンダーコントロール下」にはなく、垂れ流し状態にあるということを意味している。
それでなくても、「新しい異常事態」として、「東電福島第1原発『2号機』から1時間おきにボンボンという爆発音が聞こえてくる」と言われている。しかも、この爆発音については、「原子炉の炉心がメルトダウンしているのではないか」と推察されているのだ。
この異常現象について、原子炉専門家の間では、「東電福島第1原発の周辺はもとより、首都圏一帯で、放射能汚染が高まっているので、戸外に出るのは、極めて危険だ」と警告する声が広がっている。「2号機」の内部を覗くことができないので、不安が募るばかりである。にもかかわらず、無責任にも、東電からは、何の発表も行われていない状況は、依然として続いている。同時に安倍晋三首相の「ノー天気、無責任ぶり」も継続中なのである。
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