153. 母系社会 2015年4月14日 09:47:05
: Xfgr7Fh//h.LU
: HkSMv5Y2lk
>>142・ V8ALKaJfjYさん>まあな、、、、共産主義は書いて字のごとく >官民共同体での国家主義が理念なんだろうから これも、無知の極み。WIKIぐらいは調べてよ。 マルクス思想の神髄は、<国家死滅>の理念である。 だから、「国家主義」とは真逆の思想。 (しかし、マルクスの弟子たちにも責任があるのだが) ●現在の主権国家体制では、個々の主権国家は個別に武装し、常に他国に奇襲 されないかと疑心暗鬼状態で互いに警戒し合っている。 (日・中・韓・北朝鮮・露・米のように) こうした状態では、核兵器の登場で、第三次世界大戦は起きにくくなっている とはいえ、やはりその可能性はゼロではないし、冷戦時代のように、主権国家 がグループ化して対立し、代理戦争を行うことは防げない。 ●永遠に戦争が起きない体制を創るには、今のG7のような主要な先進国で、 世界社会主義体制構築のための世界政府の樹立を呼びかける左派政府が創られ なければならない。 この赤色G7がリードして、徐々に資本主義から社会主義へと移行するための 諸改革を国内だけでなく、国際的レベルでも開始し、社会主義へと移行する 「過渡期」が始まる。そして、各国が個別に管理していた軍や、主権の一部を <世界政府>に徐々に移行し始め、全ての軍や主権を有する唯一の権力として の<世界政府>が樹立された時、主権国家体制は廃止され国家間戦争も終わる。 <世界政府>の下に集められた元各国の政府軍は、世界政府軍(世界赤軍)に 再編され、<世界政府>の命令に従う世界各国の代表軍人で造る参謀本部の 指揮下に置かれる。 そして、スンニ派とシーア派の紛争のように、歴史的に根深い対立関係で紛争 が起こる限り、平和維持軍等の任務を担うために、おそらく、相当長期間維持 しなければならないが、やがて、一切紛争が起きない状態が実現すれば、この 世界赤軍も廃止される。 ●つまり、軍も警察も政府も、人間の意志だけで勝手に廃止することは出来ない のだが、人々の関係が改善され、それらの存在意義が無くなれば、自然に廃止 されるのである。 ★近代と言う時代の欠陥は、人間の自然状態を「万人の万人に対する闘争」の ような野蛮な戦争状態と想像したことである。この先入観が主権国家を正当化 したのであり、この思想の人間観は性悪説なのである。 ところが、実際には、チェチェイン民族のように、つい最近まで、常設の政府 は創らず、定期的に各部族の長老が集まり、民族として対処すべき問題を討議 して決めて処理をしていた民族があったように、国家とか、政府は必ず必要 なものというわけではない。 また、現在でも、米国からの独立を要求しているインデアンの「イロコイ連邦」 (米国東部)のように、非西欧的世界でも、独自に民族を越えた共同体を形成 して、戦争を防止していた。(この「イロコイ連邦」のシステムが米国憲法に 多大な影響を与え、連邦国家としての米国が誕生したのである) つまり、軍や警察、政府も廃止したら、野蛮な世界になるという批判は、性悪説 であるが、性善説も、性悪説も誤りであり、人間にはそのような意味の本質など なく、周囲の環境=関係性に対応して生きているだけなのである。 ★これが、性悪説の欧米とは異なるアジアの人間観であり、文化・文明である。 ★世界赤軍も廃止されるということは、地上から強制力を持つ権力が消滅する ということなので、これは<世界政府>の廃止であり、これが<国家の死滅> である。 ●つまり、紛争が起きている限り、世界赤軍は廃止できないが、もし、数百年 とか、千年とかの長期に渡って、一切、紛争が起きなければ、やがて、世界中 から、世界赤軍の役割は終わったという声が起きて、世界の合意で廃止される。 つまり、人類の間に深刻な対立が続く限り、世界赤軍は廃止できない。しかし、 人類の友好関係が進展し、対立は選挙や裁判所で解決することが常識となり、 誰も対立を、武力で解決しようとは思わなくなれば、世界赤軍は廃止される。 ★現実には、世界赤軍が廃止される前に、人類が原発とか彗星衝突で滅びる かもしれない。しかし、同種同士が殺し合う戦争を無くすことは、ほとんど 全ての人類の共通の願いだから、マルクスは<国家死滅>の理念を掲げた。 ★<世界政府>が世界政府軍も廃止した時、地上から事実上、権力(ゲバルト =暴力)が消滅したことになる。警察も同様に、犯罪が起きなくなれば、 無意味だから廃止される。だから、犯罪が起きないような社会を創ることを、 目指せば良いのである。 犯罪が無い社会を創るのは不可能だから、警察を無くすことも不可能という ような幼稚な話しではない。現に、警察自体が犯罪が起きないような社会を 創ろうとしているのだから。 (人間に一番良く似た家族や社会を持つサルはヒヒだが、ヒヒの社会には警察 はない。ヒヒでさえも可能だから、恐らく人間にも可能なはずで、ヒヒに人間 が負けてはいられないのである) ●また、この<国家死滅>の理念の背景にはマルクスの権力観があり、それは、 権力というものは、たとえ左派の権力であれ、本当は悪いものという権力観。 左派権力の樹立は、止む無く、仕方なくするものであって、全ての権力の本質 は<強制>だから、左派権力が樹立されても、出来るだけ早く権力自体を無く すべきで、しかも、左派は権力をできるだけ慎重に行使するべきという思想。 ★つまり、選挙で選ばれた多数派が権力を握る民主主義は、次善の策であり、 理想ではない。少数派に対して、多数派の意志を<強制>するのだから、 選挙という形式も、<強制>=<暴力>の一種なのであり、そもそも意見対立 が起きない関係性の構築に努めなければならない。それが、階級を無くすこと =人々の関係性を変えることが重要というマルクス思想である。 ところが、ソ連共産党は、逆に国家権力を強化することでしか、生き延びられ ない状態に陥ってしまったので、このマルクス思想の核心である<国家死滅> の理念を放棄してしまい、逸脱した。 それで<権力の行使は慎重にせよ>というマルクス思想が継承されず、帝政 ロシアよりも、抑圧的社会となった。これは今の中国にも見受けられる傾向。 ●というのは、ロシア革命は第一次大戦の終盤、ロシアは劣勢となり、国内も 飢餓状態となり、国民が戦争を止めろと主張し始めた。それで戦争を止めさせる ためにも起した革命だったがこの時、それでも共産党内部にはメンシェヴィキ派 の反対意見があった。 というのは後進国であるロシア一国だけでは、社会主義権力を維持できないの は常識だったから。レーニンらは、ドイツなどの先進国でも戦争反対の革命が 起きることを予想し、先進国の援助でロシアの社会主義化を実現しようとした。 結局はロシアは孤立してしまい、一国で生き延びるしかない状態に陥ったので、 レーニンらは、今の中国と同じように、権力は共産党が維持しながら、経済は 資本主義という変則的な、NEP政策を始めた。 ロシアは、このNEP政策を続けるしかなかったのだが、スターリンが一国 でも、社会主義は実現できると言い出し、同時に<国家死滅>の理念を放棄 してマルクスの名を語りながら、マルクス思想の核心を放棄して、社会主義 から、国家社会主義へと変質したのである。 ●それで、マルクスを1行も読んだことが無い人は、ソ連が社会主義だと誤解 し、社会主義を国家主義の一種と誤認し始めたのである。 一言で言えば、「社会主義国」とか「共産主義国」いう言葉自体が間違い。 なぜなら、社会主義でさえ、少なくとも個別の主権国家が消滅し、世界政府が 樹立された後でしか、実現できない経済体制を意味する。 つまり、権力を労働者が掌握し、社会主義が実現されている国でありながら、 他の社会主義国を信用することが出来ずに、社会主義国同士が個別に武装し、 常に他の社会主義国から奇襲されないかと警戒し合っているというような関係 は、社会主義ではあり得ない。 ところが、スターリンが突如、唱え始めた「一国社会主義論」は、このような 労働者権力の国家同士が敵対し合うということもあり得るという理論という ことになる。 労働者が権力を掌握している国同士が協力し合うことをせずに敵対して巨額の 軍事費を支出していたら、十分な福祉政策も出来ず、資本主義復活派勢力に、 選挙や反革命内戦で、負けてしまうかもしれないのである。 だから、労働者が権力を掌握した国同士は、国家の壁を越えて、直ちに協力し 合う体制を創るのが必然。それで、左派の政権国家同士は自然に連携を始める ので、世界的体制として成長して行くようになる。 ★実は、マルクス思想は永久革命主義であり、共産主義は暫定的な理想社会 に過ぎない。これはマルクスの「ドイツ・イデオロギー」という唯一の哲学書 に<マルクス主義には実現すべき最終的な理想社会などない>とマルクス自身 が書いている。なぜなら、マルクスは弁証法論者だから、人間の知性の限界を 知っていた。マルクス自身にも、19世紀のヨーロッパで思考しているという 宿命的な歴史的、文化・社会的な限界があることを知っていた。 つまりマルクスは、現代の科学哲学の主流派である「パラダイム論」を、19 世紀に、先行的に唱えていたのである。 なぜなら、思考の前提自体が変わってしまうから。これが弁証法の意識観。 マルクスの座右銘は「全てを疑え」で、自分自身も疑うのが弁証法的思考。 というわけで、我々は共産主義の先に、母系大家族社会を暫定的理想社会として 構想している。あくまでも、暫定的理想社会だが。 ★家族を破壊し、人間を破壊する元凶は「資本主義」=「市場経済」なので。 |