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安倍政権と北朝鮮と米国
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52689404.html
2015年04月04日 在野のアナリスト
米3月雇用統計が衝撃の数字でした。非農業部門が前月比12.6万人増、予想の25万人増の半分です。しかも1月、2月も下方修正され、時間当たり賃金は上がったものの、労働時間は減った。これらは明らかに業種別の変動が大きかったことも影響していますが、原油安で鉱物関連、寒波で建設業などが大きく雇用を減らした。その結果、低賃金の職種への就労が減って、賃金も改善された。やはりというか、1、2月はどうも高すぎた印象があり、減ったのはむしろ納得できます。
これを受け、6月利上げ観測が後退し、ドル高も改善された。元々ブレの大きな指標ですが、ただ今回の雇用統計はFRBが利上げしないためのイイワケに準備されたような、そんな印象です。ドル高、原油安が米経済にも直撃しており、これまで米経済は堅調として資金流入を囃すスタンスから、様子見姿勢に転じようとしている。その転機となるような雇用統計の結果なのでしょう。
月末に安倍首相が訪米します。ただその前に、日米を取り巻く外交の状況に変化も生じています。まず北朝鮮による声明。拉致被害者家族会と、安倍氏が会う直前の発表は明らかに北朝鮮が挑発している傾向も読み解けます。その引き金は朝鮮総連議長の自宅を、家宅捜索したことですが、逆にどうして日本政府がこの時期、北朝鮮を挑発したのか? 理解に苦しみます。何か勝算があってしていることならまだしも、安倍政権が得意とする『やっつけ外交』のようです。
地球儀俯瞰外交と称し、新興国に出向いては支援を約束するだけ。そうした国々が感謝し、答礼のために訪日してくれることもありません。その場限り、後に続かない外交です。そして今回の北朝鮮は、機敏に反応してきた。家族会でどう語るか? と思っていましたが、特に何らかの戦略があるようではありませんでした。中国が主導するAIIBに、先進国が多く参加することで、日本の目論見が外れ、安倍氏が激怒したという話も伝わりますが、今回も相手の反応を考えず、やっつけ外交をした結果、安倍氏は激怒しているのかもしれません。
米国ではイラン核協議で共同声明をだし、6月末までに最終合意する見こみです。まだ紆余曲折ありそうですが、遠心分離機の稼動を3分の1、地下施設を当面は凍結、といってみたところで、イランは堂々と核関連施設を動かすお墨付きを国際社会から得た形であり、満足できる内容です。一方で不満なのがイスラエル、及びイスラムのスンニ派勢力であり、イランで主流のシーア派の力がついている現状、シーア派のみ核武装できる状況にはまだまだ一悶着ありそうです。
安倍氏の訪米も、日程がスカスカとの話が伝わります。議会演説は、米共和党の協力で達成できますが、オバマ大統領からは嫌われていて、国賓待遇でありながら冷遇される、という奇妙な状況です。AIIBでも恭順を示し、米国と同様に創立国に名を連ねなかったものの、米国の出方は未だに分かりません。下手をすれば、米国が日本より先に、AIIBに参加するかもしれません。
オバマ政権は、敵対していたイランとも協力し、核開発にお墨付きを与えるなど、外交姿勢は柔軟で、逆にいえばこれまでの米国の常識とは異なり、何をするか分からない側面があります。安倍氏が訪米する前に、菅官房長官が沖縄県知事と会談するなど、着実に足場を固めているように見えつつ、沖縄がGW前に、安倍政権に叛旗を翻せば今回の北朝鮮と同じことになります。『やっつける』はいい意味なのに、『やっつけ仕事』になると途端にマイナスイメージが強くなります。安倍政権は『やっつけた』気でいるのかもしれませんが、まったく相手にされず、逆に仕返しされて苦境に立たされる。それも『やっつけ仕事』ゆえなのかもしれませんね。
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