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2015-04-03 哲学者=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記』
菅義偉官房長官よ、「天皇の沖縄メッセージ」を忘れたか?それとも最初から知らないのか?現代の「琉球処分」としての「天皇メッセージ」。
よく知られていることだが、昭和天皇は、1947年、50年以上にわたる沖縄と琉球列島の「米国支配=米軍占領」を依頼するメッセージを、寺崎英明(天皇御用掛)やシーボルト(占領軍政治顧問)を通じて、ワシントンのマッカーサー宛に送っている。これは、米国国立公文書館の資料から明らかだ。
総司令部政治顧問シーボルトから国務長官宛の書簡
主題:琉球諸島の将来に関する日本の天皇の見解
国務長官殿 在ワシントン
拝啓
天皇の顧問、寺崎英成氏が同氏自身の要請で当事務所を訪れたさいの同氏との会話の要旨を内容とする1947年9月20日付けのマッカーサー元帥あての自明の覚え書きのコピーを同封する光栄を有します。
米国が沖縄その他の琉球諸島の軍事占領を続けるよう日本の天皇が希望していること、疑いもなく私利に大きくもとづいている希望が注目されましょう。また天皇は、長期租借による、これら諸島の米国軍事占領の継続をめざしています。その見解によれば、日本国民はそれによって米国に下心がないことを納得し、軍事目的のための米国による占領を歓迎するだろうということです。
敬具
合衆国対日政治顧問 代表部顧問
W.J.シーボルト
東京 1947年9月22日
いろいろ理由はあったにせよ、この「天皇メッセージ」は、天皇による「沖縄切り捨て」=「琉球処分」であった。そうであったが故に、昭和天皇は、沖縄に関して、「悔恨」と「感謝」・・・という痛切な思いを、死ぬまで抱いていた。
その「天皇メッセージ」と「天皇の痛切な思い」を、安倍首相や菅義偉官房長官は忘れたのだろうか?それとも、「天皇メッセージ」と「天皇の痛切な思い」を、「そんなの関係ない」とばかりに、無視しようとしているのか?
菅義偉官房長官が、翁長雄志沖縄県知事に「会ってあげる」(笑)のだそうだ。菅義偉は、いつから天皇より偉くなったのか?今まで、再三にわたり会見を申し込んでいたのに、木で鼻をくくったかのように、無視、冷笑し続けてきた菅義偉官房長官の横柄な態度は、何だったのか・・・。何を根拠に、翁長雄志沖縄県知事の会見申し込みを、無視、黙殺、冷笑できたのか?米国政府の意向だったのか?
ここで、私は、あらためて沖縄に関するメッセージを思い出したい。「天皇メッセージ」と「大田中将メッセージ」である。「沖縄県民かく戦えり」「格段の御配慮を」という「大田海軍中将メッセージ」も知らぬ人は少ないだろう。
菅義偉官房長官や安倍首相の沖縄県民に対する無礼で、横柄な態度に、何か、不穏なものを感じるのは私だけではあるまい。安倍首相や菅義偉官房長官は、「天皇メッセージ」や「大田中将メッセージ」を無視、冒涜しようとしているのだ。
菅義偉官房長官は、今、翁長雄志沖縄県知事に会うことによって何を目指しているのか? 辺野古移設工事を説得するつもりか?カネをチラつかせて懐柔するつもりか?それとも米国政府の意向を武器に脅迫するつもりか?
それにしても、何故、今、菅義偉官房長官は「態度変更」したのか?自分の立場が危うくなってきたからではないのか?
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