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菅長官vs翁長知事 どうなる“犬猿”バトル 普天間の落とし所探るが…
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150402/plt1504021535004-n1.htm
菅義偉官房長官が4、5日、沖縄県を訪問して、翁長雄志知事と会談する方向となった。米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古への移設をめぐり、政府と県は法廷闘争も辞さない緊張関係にあったが、やっと落とし所を探る動きが出てきたのか。
「普天間移設に関する政府の考え方や普天間の危険除去について意見交換したい。時間が合えば、ぜひ会いたい」
菅氏は1日の記者会見でこう語った。翁長氏も「了解だ。沖縄の民意に耳を傾けてほしい」と記者団に述べ、会談に応じる意向を示した。菅氏は4日に予定される米軍キャンプ瑞慶覧(ずけらん)の西普天間住宅地区(宜野湾市)の返還式典に出席するために沖縄を訪れ、5日にも翁長氏と初めて会談する方向という。
翁長氏は元自民党県連幹事長だが、昨年11月の県知事選では「普天間飛行場の県外・国外移設」「辺野古への新基地建設断固反対」を掲げ、共産党や社民党などの支援を受けて当選した。
これに対し、政府としては、「世界一危険」といわれる普天間飛行場の固定化を避け、中国が軍事力を年々増強させるなかで米軍の抑止力を維持し、沖縄の基地負担を軽減するには、辺野古以外の選択肢はなかった。
そもそも、外交・安全保障はあくまで国の権限に属する問題であり、翁長氏の主張には代替案も落とし所も見当たらない。「元自民党県連幹部が共産党の支援を受けた」という感情的なシコリもあり、安倍晋三首相や菅氏と、翁長氏の会談は見送られてきた。
こうしたなか、翁長氏は3月23日、沖縄防衛局に対し、辺野古沖での海底作業の停止指示を発するカードを切った。法廷闘争も辞さない姿勢だったが、防衛局は指示取り消しを求め、行政不服審査法に基づき関係法を所管する林芳正農水相に審査請求した。林農水相は30日、指示の効力を一時的に停止すると決定した。
翁長氏が次の一手を検討していたなかでの会談実現だが、何か、落とし所でも見つかったのか。
政治評論家の浅川博忠氏は「まったくの手探り状態での会談だ。官邸は強気で面会を拒否してきたが、世論の批判が高まってきた。菅氏としては1回会って、批判を和らげようということだろう。ただ、辺野古移設は日米間の国際公約で、変更はできない。一方、翁長氏としても移設反対で当選したため、簡単に譲歩できない。世論の動向を見ながら、時間をかけて着地点を探ることになる」と語っている。
[ZAKZAK(夕刊フジ) 2015/4/2]
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