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『アイ アム ノット 安倍』発言で世間の注目を浴び、降板騒動が波紋を呼んでいる古賀茂明氏
報道ステーション降板騒動で渦中の古賀氏「“アイ アム ノット 安倍”発言に後悔はない」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150402-00045969-playboyz-pol
週プレNEWS 4月2日(木)6時0分配信
本誌コラム『古賀政経塾!!』でもおなじみの古賀茂明氏が、3月27日の『報道ステーション』(テレビ朝日系。以下、報ステ)でコメンテーターとしての出演を降板させられることになったと番組中に発言、大きな波紋を呼んでいる。
古賀氏は「今こそ、日本人は『アイ アム ノット 安倍』と世界に向けて発言すべき」と今年1月23日の同番組でコメント、世間の注目を浴びていた。ISIL(イスラム国)による2邦人殺害を受け、安倍政権の外交安保政策を批判した発言で、これに官邸が激怒。テレビ朝日に抗議の連絡が入ったという。
それに対し、局側は報ステで古賀氏をコメンテーターとして起用することを断念したというのが古賀氏の見解で、それに異議を唱える古舘アナとのやりとりが大騒動を巻き起こしたわけだ。
本誌は古賀氏を直撃、単刀直入に話を聞いた。
東大法学部卒業後、経済産業省に入省。経済産業政策課長などの中枢ポストを歴任し、キャリア官僚としてエリートコースを歩んでいたが、2011年9月に退職して以降、定職に就いていない古賀氏。講演やメディア出演などの仕事が減って収入が細れば、たちまち生活に行き詰まってしまう。普通なら、先行きに不安を感じてしまうものなのだが―。
「僕は今フリーの身ですから、不安に思わないわけはありません。でも、いいかげんに映るかもしれないけど、僕は流れに身を任せて生きるタイプ。強い意志で人生を切り開いたり、将来の目標を達成するために今すべきことを手帳に記入したりなどはあまりしない(笑)。ここで妥協すれば有利とか、そんな損得計算も苦手です。それよりは自分に正直に、自由に生きたい。だから、瞬間瞬間を自分なりに懸命に生きているつもりです。
強いて言えば、僕なりの『好きか、嫌いか』という基準が行動規範になっているのかも。『アイ アム ノット 安倍』発言もそう。周囲には『もう少しおとなしくして報ステに出演し続けたほうがよかった』と残念がる声もありますが、そうは思わない。僕にとっては時の政権を怒らして仕事がなくなることよりも、自分の信念を曲げるストレスのほうがずっとつらく、嫌なことなんです。だから、『アイ アム ノット 安倍』発言に後悔はありません」
もともと官僚を辞めたのも出たとこ勝負。確たる計算があってのことではなかった。
「経産省に古賀という面白い官僚がいる」。そんな評判が立つようになったのは、古賀氏が「天下り禁止」などを盛り込んだ公務員制度改革に取り組んだり、原発事故を起こした東電の破綻処理を日本で最初に主張するなど官益に反するような改革案をマスコミにぶち上げ始めてからだった。
そんな男が官界で活躍の場を奪われるのに、さして時間はかからなかった。09年9月、古賀氏は公務員制度改革推進本部の審議官から経産省の大臣官房付へと更迭された。
「大臣官房付とは異動待ちの人が就くポストです。しかし、改革を叫ぶ僕に次のポスト提示はなく、それから1年9ヵ月も職務なし。わずかに与えられたのが地方の中小企業の実態調査で、その行程は北海道から九州まで6000kmにも及ぶ。ただ、同じような調査はすでに各地の経済産業局が済ませており、僕がやる意味はほとんどありませんでした」
この大臣官房付の時、古賀氏は国会に呼び出されている。当時、同氏は『週刊エコノミスト』などで、政官が結託して天下り禁止のルールを骨抜きにしている現状を告発。それを見たみんなの党(当時。14年11月解散)の小野次郎参院議員が、民主党の公務員制度改革を批判するため古賀氏を参考人招致したのだ。
すると、答弁に立った仙谷由人(せんごくよしと)官房長官(当時)が驚くべき発言をした。
「小野議員が古賀さんを今の彼の職務と関係のない、こういう場に呼び出す。それは甚だ彼の将来を傷つける。優秀な人だけに大変残念だ」
これが古賀氏に向けた遠回しな脅しであることは明らかだった。
ちなみに古賀氏は、名指しこそされなかったものの菅義偉(すがよしひで)官房長官から批判されている。
今年の2月上旬、古賀氏は安倍政権の圧力によって、政府批判を自粛する動きがマスコミに広がっていることを危惧する「翼賛体制の構築に抗する言論人、報道人、表現者の声明」に名を連ねた。
この声明について、菅長官は会見でこう反論した。
「先日、この運動をしている方がテレビに出てISILの事件ですね、政府を批判していましたけど(中略)、まったく事実と異なることをですね、堂々と延々と発言しました。そういうことを見ても、日本では(報道の)自由がしっかり保障されているのではないですかね。はき違えているものもあると思いますけど」
この「テレビで堂々と延々と発言した」人物が古賀氏であることは明らかだ。
彼はくしくも、政府の内側にいた時のみならず、外側に出た後も官房長官と対立することになったのだ。
●この続きは発売中の『週刊プレイボーイ』15号でお読みいただけます!
■週刊プレイボーイ15号(3月30日発売)「古賀茂明『30年間も官僚として国家に関わったけど、変えられなかった。外側から誰かがやらなきゃ』」より
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