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2015年03月30日
金曜日の古賀茂明氏の「報道ステーション・ハイジャック」の試みは、“ごまめの歯ぎしり”と言っては古賀氏に失礼に当たるだろう。一寸の虫かどうか別にして、古賀氏の良心の勇気のなせる業で、何度も起こせない意味では、乾坤一擲な電波ジャックだったのだろう。日本人が、良識を取り戻す、明らかに分岐点が、今なのだと思う。自分が得られる利益を失っても、弱者がいるなら幾ばくかでも助ける、そういう気持ちが持てる国民に変われるターニングポイントなのだが、国民の上に立つ者ほど、その心がないのだから、その分岐点で、なにも手に入れないまま通過するのかもしれない。古賀氏の事件の前に書かれた毎日のコラムだが、先ずは読んでいただこう。
≪ 特集ワイド:番組改編「政治家との力関係が変化している」
テレビから消えた、辛口コメンテーター 「困ったものですね」。たった一言で深刻なニュースがあっさり片付けられていく−−そんなシーンが増えてはいないか。春の番組改編で、民放各社の報道・討論番組のコメンテーターの顔ぶれが変わった。気付けばテレビが辛口から薄口に〓〓果たしてそれでいいのか。【浦松丈二】
「世の中を注意して見るようになり、僕の中でもいろんなものが変わりました。視聴者のみなさん、ありがとう」。3月31日。テレビ朝日の昼の情報番組「ワイド!スクランブル」で2001年からコメンテーターを務めてきた作家、なかにし礼さん(75)が降板 を報告した。なかにしさんは「日本国憲法は世界に誇る芸術作品」と称賛して、安倍晋三政権下で進む解釈改憲の動きを真っ向から批判している。ほかにも原発 再稼働を批判する元経済産業省官僚、古賀茂明さん(58)も3月末でコメンテーターを降板。安倍政権の路線に批判的な論客が一掃されたようにみえる。
「討論、時事番組の仕事を干されている」と打ち明けるのは経済アナリストの森永卓郎さん(56)だ。読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」やTBS「がっちりマンデー!!」など民放4番組にレギュラー出演中だが、06〜07年の10本前後からはぐっと減った。 「09年に民主党に政権が代わる寸前は自由に発言できた。発言規制が強まったのは民主党の野田佳彦政権前後からです。第1波が小沢一郎氏の事件。政 治資金収支報告書への虚偽記載容疑が問われ、無罪が確定したが、私を含め確定前から『小沢氏は無罪』と言い続けた人が干された。第2波が消費増税。反対した人は魔女狩りのように追放された。リベラル派が一掃された後に誕生した安倍政権下でメディアと政府、財界の構造的な癒着が起きている」 森永さんは次のコメントが原因で、最近、ある番組を降ろされた。
司会者 「なぜ沖縄に米軍が駐留しているのですか」
森永さん 「普天間にしろ、嘉手納にしろ、あそこにいるのは海兵隊という殴り込み部隊。占領にいく部隊です。だから海兵隊が日本を守ることはありえない。僕は、日本がアメリカに逆らった時に、日本を占領するために常駐していると思っています」
第二次大戦末期、沖縄を占領したのは米陸軍と海兵隊だった。森永さんの発言は政府見解とは無論大きく異なるが「以前なら許容範囲でした。ところが最近は『極論に走らないでください』とまずクギを刺される」という。
「このコメントは全面カットされて放送されませんでした。私が番組を降ろされた後、元NHK記者の池上彰さんが解説していましたが、見事でした。 どこからも批判されない内容で、天才だなと思いました。今、番組に求められている人材は池上彰さんです。一方、何かを起こしそうな人はトレンドではない。 お笑いならタモリさん、明石家さんまさん、ビートたけしさん。キャスターなら久米宏さん、鳥越俊太郎さん、亡くなった筑紫哲也さん」。がんの闘病を経験した鳥越俊太郎さん(74)がレギュラー出演する民放全国放送の番組は、今やBS朝日「鳥越俊太郎 医療の現場!」だけになった。
ある民放関係者は「安倍首相と直接会った社長から、番組改編後の出演者を誰にするかの指示が下りてくる。何が話されたかは知らされない。ただでさえ出演者に降板を告げるのは大変なのに、制作現場は説明に困っています」と声を潜める。
「1980年代から90年代のテレビ黄金期はバラエティー、ドラマだけでなく報道番組も視聴率を重視し、衝撃的なニュース映像と歯切れのいいコメントで構成されるようになりました。テレビが世論と政治を動かす『テレポリティクス』の時代が幕を開けたのです」。政治とメディアの関係に詳しい立教大兼任講師の逢坂巌さんはそう解説する。
テレビ朝日の討論番組「朝まで生テレビ!」で司会を務めるジャーナリスト、田原総一朗さんは、その黄金期の代表格だ。89年から10年まで続いた「サンデープロジェクト」では司会として政治家から言質を引き出し、「日曜に政治が変わる」とまで評された。田 原さんに番組で追い込まれて辞任した首相は海部俊樹、宮沢喜一、橋本龍太郎の3氏を数える。
だが、田原さんは「僕は政治家を失脚させようと思ってやったわけではない。突っ込めば新しいアイデアが出てくると思っていた。ところが、失脚してしまう。権力者は意外に弱い」と話す。郵政民営化などで巧みにテレビを利用した小泉純一郎元首相はその例外だった。安倍首相も前回政権担当時には、「お友だち人事」などでメディアから激しいバッシングを浴びて「政権投げ出し」に至っている。
ところが「世の中が大きく変わってきた。いわゆる『批判』に国民が関心を示さなくなっている。景気のいい時代は批判に関心を持つだけのゆとりがあった。そのゆとりが今はない」(田原さん)。昨年7月の参議院選挙。安倍政権が進めるアベノミクスが焦点だった。「出演してもらった全党党首に『対案を提示してほしい』と頼んだが、結局、何も出てこなかった。だらしないと思います」。返す刀でメディアの側を批判する。「安倍さんの周りにいる人たちを見ても面白い。ただ批判して良心的なふりをしても仕方がない。当事者に出てもらって言質を取る。テレビの番組作りは 永久連続革命。マンネリ化したらおしまいだ」
逢坂さんは「リアクション芸だけでバラエティー化した報道番組は深い議論は苦手で、感情的な批判や攻撃に向かいやすい。そこを視聴者に見透かされ、飽きられてしまうと、後は権力を持ち世論を味方に付けた政治家に利用されるだけです」と警告する。
タモリさんの司会で、82年から続いたフジテレビの番組「笑っていいとも!」。テレビ黄金期を築いた看板番組だったが、3月31日に終了した。21日には、現役首相として初めて安倍首相をスタジオ出演させた。フジは安倍首相のおいを4月から入社させている。逢坂さんがいう。「安倍首相に見送られるように『笑っていいとも!』が終了したことは、政治家とテレビの力関係の変化をみせつけ、テレビが政治を動かす時代の終わりを象徴しているようです」
おとなしい「薄口」のテレビに魅力は果たしてあるのだろうか。 ≫(毎日新聞 2014年04月02日 東京夕刊)
続いて、具体的に、古賀茂明氏の「報道ステーション・ハイジャック」の試みを解説している、リテラの野尻氏のコラムを読んでもらおう。
≪ 続報! 古賀茂明『報ステ』爆弾発言は菅官房長官の圧力が動機だった! 古賀批判は的外れ
27日の『報道ステーション』(テレビ朝日系) での古賀茂明氏の発言が大きな反響を呼んでいる。本サイトでも2ヵ月前に報道していた「官邸からの圧力による『報ステ』女性チーフプロデューサーの更迭と古賀降板」を裏付ける内容に、ツイッターで「報ステはだらしない」「古賀さん、よく言った!」「やっぱり官邸の圧力なのか」などの書き込みが殺到している。
しかし、不可解なのが、その一方で古賀批判が盛り上がりを見せていることだ。その代表的なものが「官邸の圧力というのは古賀氏の被害妄想」という意見だろう。たとえば、池田信夫氏などはブログで「(テレビ局に対し)政治家が出演者をおろせなどということは絶対ない(あったら大事件になる)。」
「彼は政治とメディアの関係を誤解しているようだが、報ステのような番組に政治家から圧力がかかることはありえない。」等と言っているが、政府がメディアに公式で出演者降板を申し入れたりしないのは当然。問題は、上層部や番記者、報道への抗議を利用した揺さぶり、さまざまなチャンネルを使った裏の圧力なのだ。池田氏らはこの間、安倍官邸が裏でマスコミに何を仕掛けてきたか、本当に知らないのだろうか。
『報ステ』の古賀氏発言についても、菅官房長官は番記者を集めたオフレコ懇談ではっきりと「放送法違反」「免許取り消し」などをちらつかせて、プレッシャーをかけている。テレビ朝日上層部に対しては、番組審議会委員長の見城徹幻冬舎社長を使った揺さぶりもあった。
まあ、池田氏の場合は政治スタンスからしてなんとしても現政権の圧力を否定したいだろうから当然としても、驚いたのは比較的リベラルだと思われたジャーナリストたちも古賀批判を口にしていることだ。
ツイッターを見ると、『とくダネ!』や『Mr.サンデー』(ともにフジテレビ系) にレギュラー出演している『ニューズウイーク日本版』元編集長の竹田圭吾氏は「古賀茂明という人はテレビで発言する機会を与えられていることの責任と義務をまったく理解していない」とつぶやき、ジャーナリストの江川紹子氏も「公共の電波で自分の見解を伝えるという貴重な機会を、個人的な恨みの吐露に使っている」などと書き込んでいる。
いったいこの人たちは何を言っているんだろう。古賀氏が言ったのは、「テレビ朝日の早河会長と、古舘プロジェクトの佐藤会長のご意向で今日が最後ということで。これまで本当に多くの方に激励していただいた。一方で菅官房長官をはじめとして官邸のみなさんからものすごいバッシングを受けてきました」 という言葉だけだ。
その後のやりとりは、キャスターの古舘氏から「ちょっと待ってください。今の話は私としては承服できません」「古賀さんがテレビ側から降ろされるというのは違うと思うんです」などと反論されたために、「ただ、古舘さんも言いましたよね、私がこうなったことに対して『僕は何もできなかった。本当に申しわけない』と」と応戦したにすぎない。 古賀氏が言いたかったのは“降板”についての恨みつらみではない。発言のポイントは「官邸のバッシングで」という部分にある。それがより鮮明になる のが後半戦だ。安保法制を始めとする国会論戦についての感想を求められ、「国民的議論がないまま、アメリカの言いなりで先へ先へ行こうとしているのは、とんでもないことではないか」ときわめてまっとうな意見を述べた。そして、いま安倍政権が進めているのは(1)原発大国、(2)武器輸出大国、(3)ギャンブル大国――への道だと指摘し、自分でつくってきたという「I am not ABE」のフリップを掲げ、「これは単なる安倍批判じゃないんです。日本人としてどう生きるかを考える材料にして欲しい」「官邸からまたいろいろ批判があるでしょうが、菅さんも、陰でコソコソ言わないで直接、言ってきてください」とかましたのだ。
ところが、ここでまた古舘氏が墓穴を掘る。「古賀さんのお考えは理解できますが、一方ではっきり申し上げておきたいのは…」と切り出し、過去に報ステが取り組んできた、原発再稼働への不安や核のゴミの問題、沖縄の辺野古の基地建設など、批判すべきところはしっかりやってきたと返した。すると古賀氏は、「そういう立派な特集をつくってきたプロデューサーが、(官邸の 圧力で)更迭されるのも事実ですよね」と。古舘氏は「更迭じゃないと思いますよ。人事のことはわかりませんが」と応じるのが精一杯だった。
古賀氏が一貫して言いたかったのは、圧力があっても言うべきことは言い続けなければならないということだった。最後はマハトマ・ガンジーの言葉を 紹介し、人が自粛して言いたいことを言わないようになると、知らず知らずのうちに自分が変わってしまう。そして、本当に大きな問題が起きているのに気づかなくなってしまう。そうならないためには、圧力があっても言うべきことは言い続ける。「これを古舘さんにも贈りたいんです」と締めくくった。
これを「私物化」だの「責任を理解してない」などと言うのは、それこそ、普段、番組に媚びて電波芸者を演じている自分たちを正当化したいだけだろう。 また、一部ネットには「プロレスと同じでシナリオのあるやらせでは」などと書かれているが、これもありえない。すべてガチンコ、事前打ち合わせなしの“ゲリラ発言”だったのだ。
実際、テレビ朝日内部は蜂の巣をつついたような状態となっていた。番組終了後、古賀氏の携帯に親しい知人が何人も電話を入れたが、呼び出し音が鳴るだけだった。実はこのとき、古賀氏はテレ朝報道局の幹部から約40分、吊るし上げをくらっていたというのである。テレ朝関係者はこう明かす。 「局幹部はみんな顔面蒼白でしたよ。番組終了後、4月人事で交代するプロデューサーやスタッフ、コメンテーターの恵村順一郎さんらを囲んだ送別会があったんですが、重要な関係者が顔を見せない。もちろん古賀さんも来ない。別室に呼ばれて“事情聴取”を受けていたんです」
古賀氏はそこで「ニュースと関係ないことを話しては困る」「なんで事前に言ってくれなかったのか」などとなじられたという。だが、ここには古賀氏 の深謀遠慮があった。というのも、前回「I am not ABE」とやったときは事前にスタッフにも相談し、フリップもつくってもらっていた。ところがオンエア後、首相官邸から抗議を受けたことで現場スタッフは 上層部から「何で止めなかったんだ」と責められた。そこで今回は誰にも言わず、自前のフリップを用意して本番に臨んだ。これで、末端の責任が問われることはなくなった。
古賀氏がここまでやらなければならなかったのには訳があった。親しい知人はこう打ち明ける。 「古賀さんのターゲットはズバリ菅官房長官です。番組中も何度も何度も繰り返し、菅さんの名前を口にしていたでしょ。菅さんは本気で古賀さんを潰そ うと、裏で相当なことをやっていた。古賀さんだけではありません。安倍政権に批判的なコメンテーターを個人攻撃したり、逆に懐柔したりが目に余るようになってきた。一方、古賀さんの話によれば、テレ朝に対しても『(古賀氏の発言は)放送法違反に当たるかもしれない』と、免許取り消しをほのめかしながらプレッシャーをかけてきたと言うんです。これはもう看過できない。古賀さんはこう言っていました。『テレ朝には申し訳ないけど、ここで私が沈黙したら言論が権力に屈することになる。古舘さんら番組関係者は相談もなくいきなり言い出したので、私に裏切られたと思っているかもしれないが、時間が経てば理解してくれるはず』と。あれはいわば宣戦布告。戦いはこれからですよ」
いずれにしても、スタッフの入れ代わった4月からの新生『報道ステーション』がどうなるのか、ぜひチェックをしていきたい。 ≫(リテラ:野尻民夫)
まあ、赤字で抜いたところだけ読んでみても判るが、古賀氏は、ある意味で、テレ朝に迷惑をかけずに、自力で電波ジャックをしたわけだが、国民の財産である公共の電波という財産を、特定の放送局に分配し、その代り、言うことを聞けと云う態度は、常に日本の政権では、触れてはいけない権力だった。アンタッチャブルな危険な権力まで行使しないと、自分たちの行っている政策の出鱈目さが露呈すると云う、自認した上の行動と云うことだ。思い出したが、まだ古賀氏が経産省に所属していたころ、やはり官房長官だった、仙谷由人に、議場で脅かされたのを思い出した。二人の官房長官に脅かされた日本人、言い換えれば、二人の官房長官に怖れられた男と云うことになる。
しかし、このことは、安倍官邸は、自分たちのやっている政治に自信がないと白状しているのと同じではないかと思う。テレビのコメンテーター人事に口を出し、辛口や批判言論人はテレビに出させない。プーチンが独裁だと云うが、記者連中は痛いことも聞く状況にはある。記者クラブ制度などあるわけもない。批判者を失ったテレビ番組に魅力などないだろう。早晩テレビ局や新聞社が青息吐息になっても、今の日本人に痛痒はない。いや、バラエティー番組が観られないと嘆くかもしれない。
執拗に言わせてもらえば、民意とは別のことを成し遂げようと動いているのが、今の安倍政権なのだろう。戦争の出来る我が国軍隊を作り、極力武器を輸出し、原発もODA付輸出で原発メーカに息継ぎをさせる。辺野古も、沖縄の民意に逆らってでも、基地を建設するぞ。中東のイスラム国やイエメン問題に、人道援助という羊の衣を被せ、軍事資金の提供を宣言する。そして、日本人人質の首を見事に切らせたのである。今夜、そういう政治スタンスではなかった自民党の政治家も沢山いましたけど…的に、ダッカハイジャック事件を特集で報道していたが、福田赳夫より石井一が目立ったのは生きているからだろうか(笑)。
PS:産経にリーク報道によると ≪ 林芳正農林水産相は28日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古移設で、海底ボーリング調査などの作業停止を求めた沖縄県の翁 長雄志(おなが・たけし)知事の指示について、効力を停止させる方針を固めた。効力を止めるために防衛省が行った執行停止の申し立てに異議を唱えた県の意 見書を確認した上で、林氏は申し立てが成立すると認定、執行停止の要件を満たすとも判断し、30日にも正式決定する。これにより翁長氏の指示は当面、効力 を失う。
防衛省の執行停止の申し立ては行政不服審査法に基づくもの。県は提出した意見書で、申し立てについて(1)申し立ての制度は国民に道を開くもので、国が 行うことは予定されていない(2)不服があれば県の許可の代執行を行うべきだ−などとして、申し立て自体が成立しないと主張した。
その上で、仮に申し立てが成立したとしても、45トンのコンクリート製ブロックの設置は「岩礁の破砕に該当し得る」と指摘。「工事の停止と(県の)調査 を求める指示に(防衛省が)対応してこなかった」とも強調し、執行停止の要件が満たされないため申し立ては却下されるべきだとした。
一方、防衛省はブロックの設置について「岩礁破砕許可は不要と県から示された」と説明。「岩礁破砕は海底地形そのものを変化させる行為」で、ブロック設置はそれにあたらないとも反論している。
林氏は、まず防衛省の執行停止の申し立ての有効性を認め、執行停止により翁長氏の指示の効力を停止させることについても防衛省の主張を受け入れる。
これにより防衛省は当面、海底ボーリング調査を続けることができるが、翁長氏の指示を取り消すための審査請求の裁決は数カ月後になり、それまでに翁長氏が岩礁破砕許可を取り消す可能性もある。≫
筆者から言わせれば、沖縄防衛局は一般の国民同様の立場で処分を受けたと申し立てているが、そもそも、この申立制度は、国民に対して広く行政庁に対する不服申し立ての途を開くことを目的としており、国自体が不服申し立てを行うことが予定されていない。さらに法自体が、審査する立場にある国が、同じ国の、別の国の機関から申し立てをうけることを想定していないので、沖縄防衛局は申請人としての性質を持たない、と云う沖縄県の反論は正しい。もう埋め立て取り消し訴訟に打って出るしかなくなった。馬鹿な政府だと思う。これで、アメリカの異なる勢力が動き出したら、辺野古は民族問題にまで波及する。それはそれで、有意義なことだが。
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