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2015年03月25日
遂にと云うか、やっとと云うか、基地建設反対の民意を背に受けた翁長雄志知事が動いた。同知事は、知事としての権限を行使し、新たな対抗措置に踏み切った。ボーリング調査を含むすべての海上作業を1週間以内に停止するよう沖縄防衛局に指示した。この指示に、国が従う可能性は殆どない、そのような雰囲気を粛々官房長官が言っている。しかし、その指示に、国が従わなければ来週にも岩礁破砕の許可を取り消すと宣言した。粛々官房長官は「この期に及んではなはだ遺憾だ。法律に基づいて粛々と工事を進める」と言い放っているが、何だか、懇ろになろうとする直前に、相手が「チョッと待って」と懇願している状況を思い浮かべた。そういう折、悪漢は必ず「この期に及んで、今さらジタバタするんじゃねえ!」と凄むものである。進んで「路チュウ」するような相手は滅多にいるものではない(笑)。
謂わば、レイプする側のセリフまで口にするのだから、相当の悪である。あの顔で、そういう事をしてきたと云う話は聞かないが、彷彿とさせるに充分な、屁臭い顔つきであった。我が国の官房長官と云うもの、最近は下品印が増えたと云うことは、その上にいる宰相はもっと下品なのだろう。そう言えば、NHKにトンデモナク下品な会長がいるが、情けない、ハイヤー代くらい自腹をはじめから切るべきだ。武士の風上にも置けない奴らに、威勢の良いことを言われると、特別腹が立つ。そういや、最近百田とかいう三文小説家はどうしているのかな(笑)。あれも、呆れるくらい下品だ。下品勢力の親玉は、自衛隊のことを「我が軍」とへらへら喋り、近隣諸国に不快と不安をばら撒いている。
それこそ、やっぱり日本は先の戦争の歴史認識を変えたがっている。口では「侵略」とか「反省」とか言うかもしれないが、日本の宰相は再軍備を強く希望しているのだな、と印象づける。オバマも目を白黒させているらしい、「話が違う、誰だAが良いなんて言ったのは!」そして、その男が、日本の国会で2/3の議席を得ている事実は、日本人も、そう思っていると云う誤解の中で、次の歴史が動き出すリスクは高まっている。辺野古新基地の建設は、何のために、誰のための基地なのか。そして、辺野古は何処にあるのか。沖縄にあるのだから、沖縄県の民意を無視して、国が粛々とと云う理屈は、民主主義を全体主義で否定しているのと同じロジックだと、なぜ気づかないのだろう。
国の手続きに項目ごとに瑕疵がないとしても、基地が建設されている県の民意が、その建設のNOと言っているのだから、前知事の裁量で事足りる、現知事に会う必要もないと云う根性のなさは、後ろめたさを露呈しているだけだろう。安倍も菅も、翁長知事を言いくるめる器量がないのだ。逆に言えば、不正義を重々承知で行っている確信犯なのである。USJも出来るよ、カジノも出来るよ。今の沖縄は、金じゃありませんと民意が苦渋の選択をしたのだ。この状況を理解するのが、民主主義であり、地方の主権なのである。何が「地方創生」だ、漢字が泣くぜ!
米軍も海兵隊も、いずれは居なくなるのは、時の流れだ。その時、自衛隊が「我が軍」となり、辺野古基地を使うことが、イメージの中にあるのだろうが、沖縄の人々が、本土の原発立地自治体のように、「最後は金目でしょう」ではない、気概も見せているし、そういう歴史的で、根源的気高さの問題も抱えている。その沖縄で、米軍や自衛隊乃至は我が軍が、充分な安定的防衛基地として成立するのだろうか。不安定の極みだ。周りの住民の存在を無視して、基地の成立はあり得ない。まあ、言っても、今の全体主義的思考経路しかない安倍政権に語っても意味はないだろうが。
こんなことなら、政治家なんて要らないのじゃないか。国民の代表が、その民意を無視して、金さえ払えば良いだろう。万引き犯の捨て台詞のような政治ばかり見せつけられると、まともな教育など行われる筈もない。金に汚い詭弁オヤジも、まだ大臣で居座っていたな。なんだか、国会もいらない気分になってくる。宰相を選ばなければ、イスラム国を怒らせた2億ドルもいらないし、何十兆と云う税金が、海外でばら撒かれ、挙句に、恨まれることもない。政治は小役人にやらせておいても、同じなのではないのだろうか。選挙を棄権する人々の気持ちがかなり理解出来る昨今だ。最後に、数少ないジャーナリスト、金平氏のコラムを載せておく。お口直しに読んでおいていただこう。
≪ 【金平茂紀の新・ワジワジー通信(3)】常軌逸した辺野古の今 米・日と「傀儡」メディア
チュニジアのチュニスへ向かう航空便の機内でこの文章を書いている。日本人観光客3人を含む人々が、チュニスの博物館で起きたテロ事件の犠牲になった。その事件の取材に向かうために僕は機内にいる。テレビ報道という僕らの仕事は「発生モノ」と言われる目前で新しく起きた出来事に関心を奪われがちだ。「ニュース」という言葉の原義は「新しいこと」である。ただ、報道の役割はそうした目先のことだけで終わるものではない。また、そうであってはならない。長い時間を費やしてようやく理解できること、数カ月、数年、数十年の取材の結果分かることというものがある。そして、人間の歴史というものを考えてみると、むしろ、長期的取材の成果がより重要な意味を帯びてくることがある。僕自身にとって、そういうテーマのひとつが「沖縄の現実」である。
特にこの1、2カ月の間に沖縄の名護市辺野古周辺で起きていることは、率直に記せば、常軌を逸している。常軌を逸していることは、通常であればマスメディアにとってみれば、報道すべき基準の必要条件のひとつなのだが、現実はそうなっていない。常軌を逸しているにもかかわらず、メディアの多くが(それは地元の一部テレビ局をも含む)、それをなかったことのように振る舞っている(振る舞っていないか?)。その対応自体が常軌を逸しているという事態が生まれているのだ。
辺野古に米軍の新基地を造ることに反対の声が多くあり、その反対運動の一翼を担っていた沖縄平和運動センター議長の山城博治さんが、2月22日に米軍キャンプ・シュワブのゲート前で、米軍警備員によって身柄を拘束され、その後、沖縄県警に身柄を引き渡され逮捕された。約32時間後に山城さんは釈放されたが、米軍直属の警備員による行動は、常軌を逸した形だった。山城さんは、抗議行動をしていたメンバーらにイエローラインの内側に入らないように自制を呼びかけていたところ、警備員がやってきていきなり山城さんを後ろから押し倒し、その後両足を持ち上げて体を引きずって(まるで重いごみ袋を引きずるようなモノ扱いにして)身柄を拘引(けんいん)し、続いて米海兵 隊兵士が金属製の手錠を後ろ手にかけて、基地内敷地にしばらく放置した。
本紙北部支社の浦崎直己記者がこの一部始終を目撃していた。彼は携行していたデジカメで何枚かのシーンを撮影した。奇異なことに、山城さんが拘束された瞬間、現場には、米軍当局、沖縄県警がビデオカメラ数台で (確認できるだけで4台いた)拘束の模様を撮影していた。撮影用のバーまで用意して高い視点からの俯瞰(ふかん)映像を撮る念の入れようで、まるでドキュメンタリー映画か何かを撮るような体制が組まれていた。テレビ局は1局もその場にいなかった。後日、米軍のカメラで撮られた映像が外部に流出した。いや、 この表現は不正確なので言い直せば、(この原稿の校正段階で発覚した事実だが)米海兵隊政務外交部次長ロバート・エルドリッジ氏が利害関係を同じくする第三者に映像を提供し、それがネット上にアップされた。その動画は、念入りに編集されたもので、ある意図を感じさせる代物だ。エルドリッジ氏は流出の責任を問われ、事実上解任された。
山城さん拘束という事態が生じた日、NHKは全国ニュー スとしてこの出来事をまったく報じなかった。NHK沖縄は、ローカルニュースとしてこの出来事を報じたが、それは大規模な基地反対集会が開かれたというニュースの最後に、付け足しのように10秒ほどで伝えただけだった。「植民地の傀儡(かいらい)放送局のようだ」と僕の友人は言い捨てた。
この出来事の前にとびきりの常軌を逸した出来事があっ た。件(くだん)のエルドリッジ氏が、日本の良識ある英字新聞のひとつジャパンタイムズが「ファーライト(極右)・チャンネル」と表現する某インターネットTVに出演し、辺野古の基地反対の声を「ヘイトスピーチ」と同一視する発言をした。その昔、エルドリッジ氏は、大阪大学で日米関係論を学ぶ学者の卵だっ た。当時の彼のことを「日本のことをよく理解してくれるアメリカ人が生まれた」などと褒めそやす学者もいた。日本語を流ちょうに話し、一見人当たりのソフトな物腰の故だったからか。「ファーライト・チャンネル」に出演したことで、「彼の化けの皮がはがれた」とは、沖縄在住の政治学者ダグラス・ラミス氏の言葉である。
日本の近現代史の泰斗、ジョン・ダワー氏にお会いする機会があった。今年76歳のダワー氏は、沖縄で起こっていることに強い怒りを表明していた。「私は、沖縄の人々が草の根運動を通じて、自らの声を届けようとする姿勢に心から敬意を表したいと思います。終戦以来、米日両政府が沖縄に対して行ってきたことを私たちは決して忘れてはいけません」。その怒りの矛先は第2次世界大戦終結70年、ベトナム戦争介入後50年の今年でさえ、パックス・アメリカーナ(アメリカ覇権による「平和」)を死守する米軍に、そしてそれ に追随する日本政府に向けられたものであったことを記しておく。
間もなくこの飛行機はチュニスに到着するはずだ。もうひとつの戦争がそこでは展開されている。
金平茂紀(かねひらしげのり) TBS報道記者、キャスター、ディレクター 1953年北海道生まれ。TBS報道記者、キャスター、ディレクター。2004年ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に「ホワイトハウスから徒歩5分」ほか。 ≫(2015年3月24日付沖縄タイムス文化面から転載)
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