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日本にもロレッタ・ナポリターニのような識者がいたらと思う
http://www.amakiblog.com/archives/2015/03/21/#003191
2015年03月21日 天木直人のブログ
チュニジア事件が起こり、しばらく鳴りを潜めていたメディア各社がまたぞろ専門家を競演させてテロ対策を論じ始めた。
そんなメディアや、そんなメディアの番組を熱心に観ている者たちに、3月18日の朝日新聞に掲載されたロレッタ・ナポリターニというイタリアのテロ組織研究家の「インタビュー記事を読ませたい。
このインタビューが行われたのはもちろんチュニジア事件の前だ。
しかし、いまこそロレッタ・ナポリターニの言葉が迫って来る。
彼女が語るIS(イスラム国)の本質はこうだ。
もちろん彼女はイスラム国を決して正当化はしない。
しかしその本質を見極めない限り解決はあり得ないと語る次のような言葉は、値千金の重みを持つ。
アラブの春が失敗に終わり政治的分断が起こった中東では、民主的手段による変革が成功しなかった。その落胆が中東の民衆をIS建国への期待に追いやったと。その通りなのだ。
そしてアラブの春の失敗を助けたのが米国であることはもはや誰もが知っている。
イスラム国は米国がもたらしたという事がここでも証明されている。
日本人がISに拘束されたことが分っていたのに、安倍首相がなぜIS対策として2億ドル拠出を表明したのか、私には理解できない。率直に言って、大きな政治的過失であった、と言い切っている。
このロレッタ・ナポリターニの言葉を、安倍首相や外務官僚、そして検証委員会に加担する日本の有識者たちはなんと聞く。
圧巻は日本は今度どうするべきかと聞かれて次のように答えているところだ。
最善の道は局外にとどまる事だ、人質が殺されたことは悲劇だが、私なら報復はしない。ISを巡る状況をつくったのは日本ではなく、私たち(ロレッタ・ナポリターニ)欧州とイラクに侵攻した米国だ、欧米が始末をつけなければならない問題だ、と。どんな形の関与も表明すべき
ではなかったのだ、と。
私が言って来たことと同じだ。
だから評価するわけではない。
その通りであるから評価するのだ。
極めつけは次の言葉だ。
中東のことは中東にまかせることだ。エジプトで起きた軍事政変について、もし同じ事が起きたとしても、二度と軍事政権を支持するような動きをしてはならない、と。
これは、安倍首相が今度の中東訪問でエジプトを訪れ、エジプト軍事政権支持を表明した事に対する痛烈な批判だ。
そしてこのロレッタ・ナポリターニの言葉こそ、たまたま邦人の観光客が巻き込まれたチュニジア事件について、すかさず世界と協力してテロと戦う、と叫んだ安倍首相の愚かさを剔抉する言葉になっている。
ロレッタ・ナポリターニのような専門家が日本に一人でもいたら、日本の中東政策、テロ政策も、日本のメディア報道ぶりも、随分と変わっていたに違いない(了)
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