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【日本の議論】
また変なことを言っている「鳩山由紀夫」 クリミア“併合容認妄言”が日本の国益をどれだけ損ねるか
http://www.sankei.com/politics/news/150315/plt1503150001-n1.html
ウクライナ南部クリミア半島を訪問した鳩山由紀夫元首相のロシア寄りの言動が世界に拡散された。ロシアによるクリミア併合を認めない立場の日本政府にとって、併合を是認するかのような首相経験者の言動は国際社会から誤解を招きかねない。政府は菅義偉(すが・よしひで)官房長官らが鳩山氏に対する批判を日増しに強めているが、「宇宙人」による珍説では済まされず、対応に苦慮している。
鳩山氏は9日にロシアのモスクワを訪問した。クリミアからの報道によると、現地で記者団に「日本には正確な事実が伝わっていない。住民がどういう気持ちでいるかこの目で見たい」と述べ、クリミア半島で直接住民の意思を確認し、編入の是非について判断する考えを示した。
10日にクリミアに入ると、言動をエスカレートさせる。
11日の記者会見では、昨年3月に実施された編入の是非を問う住民投票について「ウクライナ憲法の規定に従い、平和的かつ民主的プロセスにのっとって行われ、クリミア住民の意思を反映していた」と“評価”した。
さらに、「クリミアで起きたことはより広い視点で見る必要がある。日本の外務省の立場が唯一正しく、現状において唯一取り得るというものではない」と独自の見方を披露し、日本の外交を批判してみせた。
日本による対露制裁についても「日本政府は、米国や欧州の国々の例に追従するよりも、自主的な状況評価をすべきだ」「制裁が早期に解除されるよう全力を尽くす」と、ロシア政府が喜びそうな言葉を並べた。
共同通信によると、記者会見では、自らの首相在任中に混乱を招いた沖縄県の米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古への移設に関して「沖縄にこれ以上米軍基地を造らせないよう協力してほしい」と呼び掛けた。
クリミア半島の親ロシア派勢力「クリミア共和国」は12日、ウェブサイトで鳩山氏と同勢力の指導部との会談について伝えた。
それによると、鳩山氏は「クリミアがロシアの一部に戻ったことは必然かつ肯定されることで、昨年の決定(ロシアへの編入)の正しさを証明している」などと発言。昨年3月のロシアによるクリミア併合を肯定的にとらえたことを紹介している。
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鳩山氏は平成22年6月に首相を退き、24年12月の衆院選に出馬せず議員活動を退いた。今や一“民間人”のはずだが、「元首相」の肩書を利用して独自の視点で外交を繰り広げる。だが、その結果は日本の国益を損ね、訪問国に都合のいいように利用されてきた。
国会議員在職中に民主党最高顧問だった24年4月には、当時の野田佳彦政権の制止を振り切り、核開発を進めるイランを訪問した。イランへの制裁圧力を強めていた政府の外交方針とは異なる行動をとったばかりか、国際原子力機関(IAEA)の対応について「二重基準を適用して不公平だ」と語ったとイラン側に発表され、最大限に利用されてしまった。
25年6月には、香港のフェニックステレビの取材に応じ、尖閣諸島(沖縄県石垣市)について「『私の島だ』という気持ちを両方の国が持つのは当然だ。中国側からみれば『日本が盗んだ』と思われても仕方がない」と述べ、中国の主張に理解を示す発言をした。
この発言も尖閣諸島について領有権問題は存在しないとする日本政府の立場と相いれないもので、鳩山氏は「(『日本が盗んだと思われても仕方がない』とは)言っていない。中国側がそう判断をするという可能性があると申し上げた」と釈明したが、後の祭だった。
◇
「まあ、『宇宙人』とか言われているが、何を考えて言っているのかなと思う。ただ、(ロシアによるクリミア併合の)実態はウクライナの主権、領土の一体性に対する侵害であり、力による現状変更だ。わが国、世界が絶対に認めない。そういう中で、首相まで務めた方がこのような行動を取ることはあまりにも軽率だ。あきれ果ててコメントさえしたくない」
菅氏は13日の記者会見で、鳩山氏の言動について尋ねられると、語気を強めて批判した。
首相経験者がロシアの関連法令に基づいてクリミア入りすることは、ロシア側に立ち、「(併合は)国際法違反」として認めていない日本の立場に誤解を与えかねない。また、クリミア併合を正当化するため、ロシアに都合がいいように日本の「元首相」の肩書が利用される懸念があり、外務省は取りやめるように働きかけてきた。
尖閣諸島を巡る発言でも、菅氏は「開いた口がふさがらない。国益を著しく損なうもので許すことはできない」「鳩山氏はこれまでも無責任な発言で政治の混乱を招いた。憤りを感じる」と批判。当時の小野寺五典(いつのり)防衛相は鳩山氏を「国賊」と非難した。
鳩山氏の言動に、我慢ならないのは政府に限ったことではない。
「いよいよ『宇宙人』になった。少なくとも日本人ではなくなった」
鳩山氏の弟である鳩山邦夫元総務相は12日、BSフジ番組に出演し、兄をこき下ろした。
自民党の高村正彦副総裁は「民主党が鳩山氏を首相にしたことが、在任中だけでなく国益を害していることに少しは責任を感じてもらいたい」と発言。民主党は「一切関知するものではない」(枝野幸男幹事長)として、党と鳩山氏との関係はもはやないことを強調するのに懸命だ。
鳩山氏の奔放な言動に対して“打つ手”はないのだろうか。
政府は今年2月、危険情報で4段階で最も高い「退避勧告」を発出しているシリアへの渡航を計画していたフリーカメラマンに対して旅券法に基づき旅券を返納させた。再三にわたって渡航自粛を強く求めてきたが、翻意しなかったため、旅券を返納させて渡航を差し止めた。
邦夫氏も同じBSフジ番組で「(鳩山由紀夫氏から)旅券を取り上げる英断があっても良かった」と指摘した。だが、旅券法では旅券の名義人の生命や身体、財産の保護のために渡航を中止させる必要があると判断した場合、期限付きで旅券の返納を命ずることができると規定している。鳩山氏のクリミア入りは「規定に該当しない」(政府関係者)という。
菅氏は、鳩山氏に強い不快感を示すのと同時に、「力による現状変更は絶対に認めない」と対ロシアの日本政府の立場を重ねて表明し、国際社会に正式なメッセージを発信し続けてきた。
だが、鳩山氏の言動によって、クリミア併合をめぐり対露制裁で足並みをそろえる欧米諸国から日本政府への不信感が増幅すれば、今後の外交にも影響しかねない。また、ロシアとは北方領土問題を抱えている。プーチン大統領との良好な関係を維持したい安倍晋三首相にとっては、関係をこじらせたくないとの事情もある。
今のところ「元首相」の肩書を持つ鳩山氏の言動を抑える強制的な措置はないのだ。
◇
鳩山氏は14日、ロシアの民間航空機で成田空港に到着した。クリミアでの発言を確認しようと待ち受けた記者団に答えることなく、足早に空港を去った。
(政治部 峯匡孝)
[産経ニュース 2015/3/15]
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