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3月10日(火) 昔は「事変」で今は「事態」というのが国民を騙すためのテクニック(五十嵐仁の転成仁語)
http://www.asyura2.com/15/senkyo181/msg/325.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 3 月 10 日 22:00:05: igsppGRN/E9PQ
 

3月10日(火) 昔は「事変」で今は「事態」というのが国民を騙すためのテクニック
http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2015-03-10
2015-03-10 06:20 五十嵐仁の転成仁語


 「満州事変」という出来事を覚えていますか。1931年9月18日に中国東北部(旧満州)での柳条湖事件を契機に始まった侵略戦争です。

 それは関東軍の列車爆破という謀略事件による戦争の始まりでした。しかし、当時は「満州戦争」とは言われずに「満州事変」として発表されたのです。

 「戦争」なのに「事変」と言われました。言葉の言いかえによって、戦争に巻き込まれることを心配する国民の不安や警戒心を薄めようとしたからです。

 同じような言葉の言いかえによる騙しのテクニックは、その後も様々な形で用いられました。戦争に敗北して「退却」することを「転進」と表現し、部隊の「全滅」は「玉砕」という美しい言葉によって誤魔化されたのです。

 今また、同じような騙しのテクニックが用いられるようになってきています。「武器」は「防衛装備品」、「輸出」は「移転」と言い換えられ、「武器輸出三原則」による原則禁輸は「防衛装備品移転三原則」によって原則自由とされました。

 そして今、「事態」という言葉の氾濫によって、「戦争」であることが誤魔化されようとしています。国民を騙して煙に巻くための新たなテクニックの登場です。

 武力攻撃事態や武力攻撃予測事態、緊急対処事態、周辺事態などという言葉はこれまでもありました。現在進行中の集団的自衛権行使容認のための安保法制整備に関する与党協議の中で、これに加えて存立事態や重要影響事態などという言葉が登場し、存立事態という名称はわかりにくいからということで白紙に戻して「新事態」という言葉に変えるなど、「事態」「事態」の大売出しです。

 これで国民に理解されるのでしょうか。国民の理解を得ることよりも、このような言いかえの氾濫によって国民を騙そうとしているのではないでしょうか。

 政府は昨年7月の閣議決定で、憲法9条の解釈を変更しました。日本が直接攻撃を受けていなくても、「密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由などの権利が根底から覆される明白な危険がある場合」などの新3要件を満たせば、「自衛の措置」としての集団的自衛権の行使が可能だという方針を打ち出したからです。

 政府は与党協議会でこの3要件を満たす「新事態」を新たに規定し、自衛隊法と武力攻撃事態法に盛り込む方針を伝えています。武力攻撃事態とは別に「新事態」を設ける理由について「新事態と武力攻撃事態は重なることがあるが、(日本への武力攻撃があるかないかの)評価の軸が異なる」と説明されています。

 ここに言う「武力攻撃事態」は日本が「武力攻撃」を受けた場合で、それに反撃すれば戦争になります。「新事態」は日本が攻撃されていなくても、新「3要件」を満たせば反撃できますから、やはり戦争に加わることになります。

 どちらの「事態」も戦争の始まりを意味しています。前者は武力攻撃を受けた場合、後者は武力攻撃を受けていない場合で「密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由などの権利が根底から覆される明白な危険がある場合」などの新3要件を満たした場合です。

 つまり、ここに言う「事態」とは戦争の始まりです。しかも、後者の場合には、日本が攻撃されていなくても、一定の条件が満足されたと判断されれば戦争に加わることができるようになります。

 その条件を判断するのは政府です。国会での承認が条件とされていますが、緊急の場合には事後承認となるでしょうし、現在のような「一強多弱」国会では事前承認であっても何の歯止めにもならないでしょう。

 言葉の言いかえによって国民を欺くというやり方で、戦前の軍部は国民を騙して戦争へと引きずり込んでいきました。今また、言葉の言いかえによって国民を欺くというやり方で、安倍政権は与党の公明党や国民を騙して戦争に引きずり込もうとしています。

 「日本を取り戻す」と言っていた安倍首相は、かつての軍部が駆使した「騙しのテクニック」をすでに「取り戻した」ようです。今日の政治指導者は、この点でかつての軍事指導者と同様の誤りを犯そうとしています。

 騙されてはなりません。もしそうなれば、またもや「騙されたことの責任」を私たちも問われることになるでしょうから……。

 

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コメント
 
01. 新共産主義クラブ 2015年3月11日 09:02:49 : w0NMVeciJ/Y.. : i9RdBH9wTt
>昔は「事変」で今は「事態」というのが国民を騙すためのテクニック
   
 国民を騙して「事実」を歪めるテクニック、「変態」だね。
 

02. 2015年3月11日 15:51:22 : sFnR5aw4qE
話の本質ではないが、シナ事変の「事変」

戦争という名称にしないのは、日本、シナ 双方の事情があったためのようです。

国際的に戦争よりも事変にしたほうが、双方都合がよかったようです。

日本国民をだますために事変といったのではありません。


03. 新共産主義クラブ 2015年3月12日 18:43:19 : w0NMVeciJ/Y.. : 9WSJa9DmqO
>>02さん
 
>国際的に戦争よりも事変にしたほうが、双方都合がよかったようです。
 
日中双方が宣戦布告をせず、戦争にしなかったのは、アメリカ国内法である「中立法」の影響だと言われていますね。
 
戦争でないので戦後賠償が得られないため、日中戦争が泥沼化した原因のひとつとも考えられます。
 
国民を騙すためであることには変わらないでしょう。
 
政府と軍部は、日中戦争の目的として、より高い道義的目的を装う必要迫られていき、太平洋戦争に突入したと考えられます。
 
 
■加藤陽子「満州事変から日中戦争へ」(岩波新書,2007)p.232.
第5章 日中戦争へ 
[中立法の余波]
日本も中国も宣戦布告を行わなかった。
宣戦布告をするとアメリカ中立法の適用を受ける恐れが生じるためだった。
中立法は、アメリカ自身を戦争から遠ざけておくための国内法としての意味をもついっぽう、他方で、アメリカの物資と資金力の巨大さにより、周辺諸国の戦争勃発を抑止する力を持っていた。
http://www.iwanami.co.jp/hensyu/sin/sin_kkn/kkn0706/sin_k357.html
 
 
■BSフジ プライムニュース
2015年1月5日(月)
戦後70年とは何なのか 作家・半藤一利が語る

半藤氏
「アメリカの中立法というのは、もし戦争した国があった場合には、その戦争をしている国には石油とか、鉄とか、そういうものの輸出を禁止すると。同時にいろんな物資を輸入する時に、手形と言ったらおかしいですけれども、先づけではなくて現金にするというようなことがアメリカの中立法で決まっているんですよ。ですから、日本にとって日本の当時の石油は8割をアメリカから入れていますから、これが戦争になっちゃうと、変な話ですけれども、アメリカからの輸入が止まっちゃいますから、非常にまずいので、戦争はしないということは、昭和12年の7月から始まるのですが、11月には宣戦布告はしない、事変のままでということで、中国の方も、アメリカからたくさん物資を買っているのですが、現金払いになると金が払えませんので、中国も中国の事情があって宣戦布告をせずで、事変のままですよ。事変のままということはどうやってとめたらいいかというのはすごく難しいんですよね、考えてみたら」
 
http://www.bsfuji.tv/primenews/text/txt150105.html
 
■山本春樹 「戦争の歴史への向きあい方 ――戦争を正当化する論理をめぐって――」
(天理大学学報 第62巻2号)

新たな戦争目的である東亜新秩序論や大東亜共栄圏論について加藤氏は次のように述べる。中国に派兵された兵士の数が85万位に上り,死者数も20万になった状況で,「条約を守らない中国への怒り」だけで戦争の継続を国民に納得させることはできなくなったし,アメリカの中立法にしばられて宣戦布告できないかぎり賠償金や新たな土地割譲を戦争目的とすることもできなかった(A283〜4)。そこで近衛文麿のブレーン集団である昭和研究会のメンバーたちが作り上げたのが東亜新秩序論で,それは,西欧は,西欧流のナショナリズムを押しつけることによってアジアを分断し,半封建・半植民地状態に押しとどめている,したがってアジアを救済するためにはそのナショナリズムを乗りこえるアジアの地域的連帯の構築が必要であるのに,西欧流の民族主義にこだわる中国はこれを認めず,また欧米はこの中国の頑迷さを利用している。だから日本は中国と戦わざるを得ず,また欧米と戦うのだ,という論法であった(A286〜8)。

https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/repository/metadata/3288/GKH023508.pdf


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