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大臣たちに次々問題発覚、安倍首相の人事は鬼門である photo Getty Images
「人事が鬼門」安倍首相の足を引っ張る2人の側近
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/42403
2015年03月09日(月) 田崎 史郎「ニュースの深層」 現代ビジネス
首相・安倍晋三の足を2人の側近が引っ張っている。文部科学相・下村博文が「政治とカネ」の問題で政権のイメージダウンを招き、厚生労働相・塩崎恭久は公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運営で一時、官房長官・菅義偉、官房副長官・世耕弘成と厳しく対立した。
塩崎の「反乱」は安倍が乗り出し、「鎮圧」した。しかし、9月の自民党総裁選後とみられる内閣改造・自民党役員人事では、下村と塩崎の処遇が焦点となりそうだ。
■下村文科相、政治資金疑惑続く
今国会で問題となっている「政治とカネ」の問題には2タイプある。国の補助金交付を受けた企業から政党支部への献金と、献金先が任意団体か政治団体かの問題だ。前者について、前農水相・西川公也が2月23日に辞任、その後、安倍、菅、環境相・望月義夫、法相・上川陽子、経済財政担当相・甘利明、農水相・林芳正も類似の献金を受けていたことが判明した。
しかし、民主党代表・岡田克也も補助金交付企業から献金を受けていたことが分かり、返還した。自民、民主両党議員が共に行っていたことになり、結局「痛み分け」になった。そもそも、政治資金規正法に抜け道が準備されているので、追及そのものに無理があった。
寄附の質的制限を定めた同法22条の3の第1項で、国から補助金などを受けた会社は、交付決定から1年間、「政治活動に関する寄附をしてはならない」と規定した後、第6項で、次のように書かれている。
「(この規定に)違反してされる寄附であることを知りながら、これを受けてはならない」
この「知りながら」という表現がくせ者だ。閣僚らは「知らなかった。知ったので返した」と釈明すれば、罪に問えない細工が施されている。
この項目は1975年の同法改正で加わった。これ以来40年間、問題があっても見過ごされてきたというのが実態ではないか。
下村の疑惑はこれとまったく異なる。学習塾関係者による「博友会」という団体が全国に10あり、東京の団体以外は政治団体として届けられていない。下村は任意団体とし、「政治活動は行っていない。運営にも関与しておらず、講演の謝礼や交通費は一切受け取っていない」と主張した。
しかし、その後、反社会勢力との関係が指摘された元塾経営の男性から10万円の献金を受けていたこと、秘書官が団体側に「取材に応じないように」とメールで依頼していたこと−などを認めた。いずれも当初、強く否定したのに認めるというパターンで、答弁に一貫性がない。
安倍官邸は今のところ「問題ない」(政府高官)として、守り抜く構えだ。下村が辞任することによるマイナスの影響の方が大きいと判断している。
■塩崎厚労相、GPIF改革で暴走
一方、GPIF改革で、塩崎は「ガバナンス」にこだわった。塩崎が昨年9月の内閣改造で起用される前、安倍、菅、世耕は厚生年金など130兆円を運用する世界最大の年金基金のポートフォリオ(資産構成)を変えることに重点を置いた改革を目指し、運用委員を代えるとともに、英大手投資会社コラーキャピタルのパートナー・水野弘道を送り込んだ。
GPIFの改革は官邸主導で固まっていたのに、塩崎が暴走した。昨年暮れ、菅が事実上の指示書を渡し、一件落着したとみられていた。しかし、今年1月20日発売の情報誌「FACTA」に「『130兆円GPIF』某重大事件」という記事が掲載された。この記事には菅、世耕と、塩崎しか知らない内容が盛り込まれており、官邸は塩崎のリークと見た。
このため、安倍が2度にわたって塩崎に厳しく注意した。それでようやく収まったが、自分が正しいと信じ、突っ走る塩崎に安倍官邸の人たちはうんざりしている。
側近とは言えないが、自民党衆院議員との不適切な行為が週刊誌に報じられた農林水産政務官・中川郁子も、安倍の盟友だった元財務相・中川昭一(2009年10月死去)の未亡人。中川郁子が昨年9月、当時はまだ当選1回だったのに、政務官に抜擢されたのは安倍の配慮とみられている。
安倍に近い閣僚や政務官がなぜ、問題を起こすのか……。長期政権が視野に入っているとはいえ、人事は安倍にとって鬼門だ。(敬称略)
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