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博友会問題だけじゃない(C)日刊ゲンダイ
大臣の資格なし オカルトに傾倒する下村文科相の精神構造
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/157857
2015年3月8日 日刊ゲンダイ
「博友会」の問題で苦境に立たされている下村博文文科相(60)。博友会幹部の実名告発によって次々にウソが暴かれ、“口止めメール”の存在まで明らかになった。よくも安倍首相は、こんな男を大臣に就けたものだ。そもそも下村氏は文科相にふさわしい人物なのか。ネット上では、下村文科相が「教育」とは程遠い“オカルト”にのめりこんでいたことが問題になっている。
下村文科相の「オカルト」や「スピリチュアル」に対する傾倒は半端じゃない。どう考えても怪しい人物の教えを本気で信じている。
下村文科相が傾倒していたひとりが、ジュセリーノ・ダ・ルース氏という予言者だ。ブラジル生まれの54歳で、予知夢で未来の出来事を知ることができるという。日本のTV番組にも出演したことがあり、「予言的中率90%以上」などと紹介されている。米同時多発テロ、東日本大震災まで予言したと豪語するが、その多くは“事後報告”で、ハッキリ言ってマユツバものだ。ところが、下村文科相は、07年に動画サイトで「『ジュリアーノ』さんの予知は、ほとんど90%は当たっている」と名前を間違えながらも持ち上げ、「各国政府関係者に手紙を出し、予知を未然に防げるような警告を出している」と称えているのだ。
「『本当の自分』を引き出し、最高の人生を実現するという『心の学校』なるセミナーの主宰者と親しく、インドの瞑想法にもハマっています」(自民党関係者)
■インチキ批判の団体から表彰
下村文科相の“オカルト”への傾倒ぶりはそれだけじゃない。11年に「日本アルベルト・シュバイツァー顕彰協会」という団体から表彰されている。この協会は「EM菌」という物質を取り扱う団体を母体としているのだが、ネット上では、「インチキ」と批判されている。
「EM菌は水質浄化や放射能の低減に効果アリとうたっていますが、科学的根拠はハッキリしていません。土などと混ぜて練りこんだ『EM団子』を全国の河川に投げ込む活動が展開されましたが、08年に福島県環境センターが『環境基準を超える汚染物質投入に当たる』と一刀両断にしています」(事情通)
12年5月には「発達障害の原因は親の愛情欠如」と主張する「親学」をブログで取り上げ炎上。発達障害は「親の愛情」とは全く関係ないのに、「発達障害にならないためには、これまでの伝統的育児をすることだ」と、あたかも親に責任があるように書き、「親御さんたちの苦労を踏みにじる」と非難囂々だった。
元法大教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「非科学的な物事を肯定したり評価する行為は、教育界の最高責任者としてふさわしくありません。これは下村大臣が進めている、戦前回帰につながりかねない『道徳』の教科化にも関連しています。ある意味、戦前の道徳教育も“オカルト”的で、無謀な戦争に突っ込んでいった。下村さんのような非科学的なことを信じる人物に日本の教育を任せていたら大変なことになりますよ」
もともと塾経営者だった下村文科相は、「塾を大きくしたかったのは、政治家になるための資金確保と選挙地盤づくりが目的」と著書で語っていた。「教育」も自分がのし上がるための道具だった。一刻も早く辞めさせないとダメだ。
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