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政治とは<政治の崩壊<グローバル化の問題
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投稿者 天橋立の愚痴人間 日時 2015 年 2 月 28 日 14:23:23: l4kCIkFZHQm9g
 


政治とは」改めて根本の理念を考えます。

まず辞典・事典類がどのように解説しているか見てゆこう。 広辞苑では「人間集団における秩序の形成と解体をめぐって、人が他者に対して、また他者と共に行う営み。権力・政策・支配・自治にかかわる現象。」としている[1]。 大辞泉では「1. 主権者が、領土・人民を治めること。2. ある社会の対立や利害を調整して社会全体を統合するとともに、社会の意思決定を行い、これを実現する作用。」としている。

と有ります。言い換えれば、

政治とは社会に対して全体的な影響を及ぼし、社会で生きるひとりひとりの人の人生にも様々な影響を及ぼす複雑な領域である。広辞苑では「人間集団における秩序の形成と解体をめぐって、人が他者に対して、また他者と共に行う営み。」としているわけであるが、政治は、社会や社会に生きるひとりひとりの人にとって そもそも何が重要なことなのか、社会がどのような状態であることが良い状態なのか、ということも扱い、様々ある人々の意志からどれを選び集団の意志とするか、どのような方法でそれを選ぶか、といったこととも深く関係している。

また民主主義国家では、社会主義体制に移行することで社会保障等の充実を図るのではなく、資本主義体制を維持した上で、貧富の差・賃金格差等を是正し、社会保障制度の充実と完全雇用の実現により国民の健康で文化的な生活を保障し、国民の福祉の増進を最優先しようとする国家体制のこと。
となっております。

ところで、最近、オランダでは次のような事が言われています。(福祉国家は死んだのか)

 オランダはこれまで「大陸型福祉国家」と言われる福祉システムを取っており、国家の社会保障制度は手厚い。昨年の国内総生産(GDP)に占める福祉支出(教育関連費を除く)の割合は24.3%で、北欧諸国ともほぼ拮抗するレベルだ。ちなみに日本は16.9%である。
オランダのウィレム・アレクサンダー国王は先月17日、2014年の政府予算案提出に伴って議会で演説し、「20世紀型の福祉国家は終焉し、『参加型社会』へ変遷している」と話した。演説の草稿は内閣が作成しており、この内容は国家施策の政府方針を直接国民に通達するものとなっている。

 国王が言う、つまりオランダ政府が目指す「参加型社会」とは、国家の財政難により労働市場対策や公共サービスは賄えないので、国民は自助努力で何とかせよということだ。これまで国の福祉の保護下にあった失業者、病人、障害者、貧困層や年金受給者などへの保障が打ち切られ、その責任を国民とその家族が担うことが期待されていることになる。
そうなのです、社会福祉の財源を税収に頼って考える事ができなくなっているのです。

その原因は、民主主義国家の発展と共に、共生のシステムが向上し、そのための財源の確保が困難になってきている上に、社会的な格差が広がり、失業者も随分と増えてきて、それに対応する為に、更なる財政不足が生じ、各国の財政が破綻に貧しているのです。
ギリシャ危機に関して、ギリシャが破綻すると言われていますが、実際に国が滅びる訳ではなく、ギリシャの金融経済のシステムが破綻すると言うことです。

それと同時に、ギリシャ政府の権限が極端に制約され、もはや社会福祉政策など取れなくなると言うことです。
結果、ギリシャ国民は、100年も前のシステムを享受せざるを得なくなり、自給自足の生活を余儀なくされるということであり、ギリシャがなくなる訳ではありません。

これを体よく言えば、先のオランダ国王の「参加型社会」を取り入れると言うことでしょう。
ギリシャの例を上げなくても、現代の国家の大半は、この問題に直面しているのです。
要するに冒頭にあげた、この言葉(政治とは何か)は空文化しているのです。

「民主主義国家では、社会主義体制に移行することで社会保障等の充実を図るのではなく、資本主義体制を維持した上で、貧富の差・賃金格差等を是正し、社会保障制度の充実と完全雇用の実現により国民の健康で文化的な生活を保障し、国民の福祉の増進を最優先しようとする国家体制のこと。」

にも、関わらず、多くの人々は、この命題が生きている事を信じ続け政治に何が足りないかを見ようとはしません。
また民主主義国家の形として、政治は民意を汲み取る事に重点をおいていますが、政治には啓蒙と言う使命もなくてはなりません。
全ての事象において、民意に沿っていると言う言い訳は許されないことです。

この世界的な現状から脱する為には、何をしなければならないかを、民意に頼ることなく考えねばなりません。
グローバル化した資本主義経済のシステムに対して根本的な見直しをする以外に解決策はないでしょう。
で、あるのに、未だに政治の話題として、金利政策とか、汚職の問題が中心であり、本当の問題に言及する風潮がありません。
また、現代の危機を感じている者でも、ピケティの理論のような小手先の問題に飛びつく有様です。

現代政治は、その目標、理念を完全に喪失しています。

最後に、視点を少し変えて、現代社会の産業構造を見てみましょう。
(業構造の比較)
        ドイツ  フランス  スペイン  ギリシャ
農林水産業      3.0   3.0   3.0   3.0
製造業        24.1   15.3   16.0   10.5
鉱業・電力・ガス   2.0   2.0   2.0   2.0  
建設業       3.7   5.1   9.4   7.3
流通・観光・交通  18.5   19.2   25.2   37.4
金融・不動産・サービス   28.5   32.1   22.3   17.3
公的管理・その他      22.0   23.0   21.5  21.1

科学技術(生産技術)の発達に伴い、製造業の分野が極端に減ってきており、それに代わる雇用先として第三次産業(広範な意味のサービス業)が期待されていますが、その様な傾向を持った、ギリシャ、スペインなどが、軒並み破綻していることに気がつかねばなりません。
ドイツの製造業の比率は、我が国と似ていますが、これは飽くまでも産業、経済力が強い国家であればこそなのです。
グローバル化の進展は、この傾向をますます強め、生き残れる国家は減り続けるでしょう。

人類は、いい加減で、この仕組み(文明)の事を、しっかりと認識しなけらばならないでしょう。
少なくとも、政治家と言うレベルでは。


Re: 政治とは<政治の崩壊<グローバル化を考える ( No.1 )
日時: 2015/02/28 14:13名前: 天橋立の愚痴人間 ID:D3GBBrfw


現代社会が直面する諸問題の根源は、生産・流通技術の発達に伴い生じたものであり、それ自体を止めることは出来ない。正い選択ではない。

また、資本主義と言う経済のシステムの下、通貨は我々の身体に流れる血の様な役割を果たしている。
人々は、その血や空気の様なものの存在と対峙することなど思いも浮かばない。

しかしながら、空気はともかく、通貨と言う概念は、人為的なものである事を考えねばならない。
人為的なものであれば、それを入れ替えることもできるはずである。

人類は、物物交換の時代でも生きてきた、金本位制の時代も生きてきた、現代の通貨制度は、その一連の過程にすぎず、これ以外のものは考えられない事とはならない。
現代の通貨の概念が、最終的なものであると言う証明はない。

現代社会の矛盾(格差の問題、雇用の問題、強いては生存の問題)を考えるとき、一つは、これ以上の科学の発達(生産技術)を認めない事と、通貨制度のコペルニクス的転換が考えられる。

現代文明の矛盾、困難は、ここまで問題を提起しているものと考える。
文明史的転換と言うスタンスで考えれば、まだまだ、色々と対応する手段もあり、実際に人類の歴史はそうであった。

文明史の転換と言う様なものは、相当の期間を置いた後世で語られるものであったが、近年になるほど急速な展開をする現代文明の中で、文明を守る為にそんなに時間的猶予はない。

人類は概ね、生きるための物資の確保には成功した。
この過程で現代の通貨制度は適切な選択であり、それに貢献してきた。

だが、もはや、その通貨制度が人類にとって問題となっていることに気がつかねばならない。
その兆候は、最近30年ほどで顕著に現れてきている。

TPPなどは、現代文明の最後のあがきに過ぎなく、矛盾を解決する方策ではなく、むしろ病根を助長するものである。
ところが現実の政治は目先のことより対応できていない。

このまま推移すれば、先のオランダ国王の言葉ではないが、多くの人々は国家による福祉政策など諦めて、自給自足の生活を強いられる事になる。
格差の問題ではなく、死活の問題である。
もちろん人間社会は、それで滅ぶことはないが、それを享受するのか。

政治とは、何であるべきか。
政治は、何と対応しなければならないのか。

それが解っていない。

政治には、出来る事があるはずである。
やらねばならない事があるはずである。



 

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コメント
 
01. 2015年2月28日 16:46:40 : KzvqvqZdMU
 社会主義、統制経済、計画経済、大きい政府

そんな方向へ、必然的にいかざるを得ないやうにももふ。

自由自由は、もはや混乱をもたらすだけ。
国民の為の独裁政権の起立、これが求められる。

阿保や馬鹿に自由を与えれば社会は混乱するしかない。


[32削除理由]:削除人:アラシ

02. 天橋立の愚痴人間 2015年2月28日 18:07:25 : l4kCIkFZHQm9g : bbZ6Sr2eNU
01 さん、コメントをありがとうございます。

投稿文には書きませんでしたが、いずれの場合にせよ、通貨の概念を変える事が必要かと思います。

今までの通貨は、物資の交換の媒体であったのですが、信用通貨を言うものを編み出しました。

信用通過自体は、それなりに有用であると思いますが、その通貨価値の管理の為に為替や株式などが重要視され、1国の計画的な金融の施策が出来ません。

国家単位での経済の運営ができないのです。
それと、雇用の喪失は、経済的格差の問題を通り越した問題ですし、結局は、雇用の確保(国民の生活権の確保)には、国家の直接的な関与が必要とされています。

詰まるところは財源の問題となり、税金制度では、これができないことは事実となっています。

要するに、通貨の人為的な増刷より、この危機を乗り切ることはできないのです。
ですが、通貨の増刷と言いますと、皆さんが、反応される様な大きな問題を伴います。

しかしながら、それは通貨の概念を今までと変えない場合であり、概念が変われば、何かが起きるのではないでしょうか。




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