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皇太子さまの55歳の誕生日にあたっての記者会見の内容を報じた(上から)毎日新聞、日本経済新聞、朝日新聞(東京本社版)
http://blog.goo.ne.jp/ikiikimt/e/be0700e31be6ad49ffbf2ef955b42604
2015-02-27 09:15:53
「憲法への言及なぜ伝えぬ」が、見出しでした。「池上彰の新聞ななめ読み」というコラムは、「従軍慰安婦に関する一件」があったこともあってか、いまや朝日新聞の人気コラムになっています。くだんの見出しは本日2月27日付けで取り上げたもので、皇太子がおそらく考えに考え、慎重の上にも慎重に練った記者会見発言をスルーした新聞をバッサリ斬ったものでした。
「池上彰を見直した」といえば、いかにも上から目線で食えないもの言いになります。が、池上彰氏がその博覧強記ぶりをテレビで見せつけるにつけ、「それだけの知識があるなら、なぜいま緊急に必要なことにきちんと言及しないのか」と歯ぎしりする思いだったのです。
それが、皇太子の「勇気ある発現」に触発されたのでしょうか、「憲法への言及を伝えない」大手紙に我慢ならんという気持ちが出ていました。ジャーナリストとしての”怒り”が出ていました。
少し長くなりますが、その部分を引用します。毎日新聞の記事についてです。「こちらは戦後70年を迎えたことについて、『我が国は戦争の惨禍を経て戦後、日本国憲法を基礎として築き上げられ、平和と繁栄を享受しています』と述べられたそうです」
「皇太子さまは、戦後日本の平和と繁栄が、日本国憲法を基礎としていると明言されたのですね。以前ですと、別に気にならない発言ですが、いまの内閣は、憲法解釈を変更したり、憲法それ自体を変えようとしたりしています。そのことを考えますと、この時点で敢えて憲法に言及されたことは、意味を持ちます」
「いまの憲法は大事なものですと語っているからです。天皇をはじめ皇族方は政治的発言ができませんが、これは政治的発言にならないでしょうか」
「ところが、憲法99条に、以下の文章があります」
「『天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ』と」。「皇太子さまは、憲法のこの条文を守って発現されているにすぎないのですね」
「でも、憲法擁護義務を守りつつ、『憲法は大事』と伝えようとしているのではないか、とも受け取れます。それを考えると、宮内庁と相談しながらのギリギリのコメントだったのではないかという推測が可能です」
毎日からの引用は以上ですが、この後に朝日新聞への苦情を書いています。「こんな大事な発言を記事に書かない朝日新聞の判断は、果してどんなものなのでしょうか」と。続けて、このくだりを敢えて書かなかった新聞として、読売新聞、日経新聞、産経新聞の名を挙げています。
皇太子発言で、もうひとつ特記すべきこととして取り上げたのが、「謙虚に過去を振り返る」という部分。「このところ、日本の戦争の歴史の評価をめぐって、『謙虚』ではない発言が飛び交っていることを意識されての発言なのだな、ということが推測できるからです。
この「謙虚に過去を振り返る」という文言を伝えたのは、朝日、毎日、日経で、読売はなし。産経は本文ではなかったが、会見要旨の中に入れていた。これらから見ても、読売の「過去を振り返らない」態度は非常に意識的なものが感じられます。もっといえば、「過去は早く忘れよう。いつまでも過去にこだわるな」という姿勢をあらわにしているといえます。
もうひとつ。日経新聞は、「『謙虚に過去を振り返る』の発言の前に、『戦後生まれの皇太子さまは天皇、皇后両陛下から折りに触れて、原爆や戦争の痛ましさについて話を聞かれてきたという』と書いています。天皇ご一家が、戦争の悲惨さと平和の大切さを語り続けてこられていることがよくわかる文章です」と触れたうえで、朝日にはここがないと明記。「記者やデスクの問題意識の希薄さが気になります」と結びました。
池上氏はいまではその言動に、多くの人から強い信頼が寄せられています。反権力的な言動が厳しくチェックされるマスメディア空間で、貴重にも生き延びています。それだけに、ジャーナリストとしてこの時代に「モノ申す」役割りが期待されます。
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