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戦後70年談話の議論について
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52686094.html
2015年02月25日 在野のアナリスト
内閣府の試算で、10-12月期の需給ギャップが-2.2%となりました。14年を通じてのGDPギャップは-1.6%であり、13年の-1.1%より増えています。これをみても安倍ノミクスは失敗しているのであり、かつこの水準で賃上げや、設備投資が増えるはずもない、と言えます。トヨタなどは昨年を越えるベア、一時金も満額、と伝わりますが、円安と外需に依存したものであり、極めて脆弱です。円高となり、海外経済が弱含むと、トヨタの経営は一気に苦境となるでしょう。
それを見極める意味でも、イエレンFRB議長の議会証言が昨晩行われましたが、予想通り言質をとらせず、利上げ時期は明確になりませんでした。経済指標をみて…というのは当然であり、かつ仮に利上げが開始されても小幅にとどまるなら、それほど意識する必要はないのかもしれません。ただ、歴史的な意義という点において、その時期を知りたいという人間的欲求からしか、今やこの問題は興味をもてないのでしょう。3月決算が、予想通りに過ぎたとして来年度7、8%の増益を達成するためには、1ドル130円の円安か、それだけ売上げを伸ばさなければなりませんが、その目処は立っていません。米国経済が堅調なら…といっても、昨年以上の伸びは望み薄です。
安倍首相が21世紀構想懇談会の初会合で、戦後70年談話に関する論点を提示しました。20世紀からくむべき教訓、戦後日本の平和主義などへの評価、日本が戦後歩んできた中国、韓国などの国々との和解の道、21世紀のアジアと世界のビジョンと日本の貢献、戦後70年の日本の施策、の5項目です。しかし一々項目を別ける必要はなく、最後の項目に「…と未来」とつければ、すべて網羅します。当然、これは戦後70年の談話ですから、対外関係の中で語るべきものですし、評価や和解の道などと指示すれば、具体的にはなりますが、議論の幅を初めから狭めてしまうことになりかねない。むしろ幅広く議論し、それを官邸が集約し、まとめればよい話です。
そんな中、東日本大震災の4周年にあたり、「国民の皆様へ」という談話が発表されました。これをみると、上滑りな印象を拭えません。「政府は復興をさらに加速するとともに、貴重な教訓を最大限生かし、常に最新の英知をとりいれながら…災害に強い強靭な国づくりをすすめてまいります」 冒頭と追悼式のお知らせを除くと、これだけの内容ですが、「教訓」が70年談話の論点と、かぶっていることに気づきます。しかし福島原発で汚染水漏れを発表しなかった東電をみても、教訓はまったく生かされていませんし、相変わらずNo Controlの状況と分かります。
最新の英知をとりいれたはずのALPSは、未だに綱渡りで停止を繰り返します。施設内の片付けすら手つかずです。東日本大震災から4年、というのは福島原発事故から4年です。災害に強いどころか、一時期の危険な状態からは脱したとはいえ、何もすすんでいないばかりか、ここに来て情報隠しをする始末です。防潮堤についても、住民コンセンサスが必ずしもとれているわけではありません。この「国民の皆様へ」を読むと、欠けている視点があります。それは住民の幸福、住民の満足を最大限に尊重する、という本来なら最大限に配慮すべきものが、抜け落ちているのです。
戦後70年談話がどういうものであろうと、恐らくは安倍氏と、21世紀懇のメンバーの幸福、満足をみたすものになる可能性が相当に高いのでしょう。それは国民の意思とは必ずしも合致しないのかもしれません。わざわざ中国、韓国を名指ししましたが、フィリピンやポリネシアも戦中の日本と、深くかかわった国々です。アジアとの関係で考えればよいものを、中韓に限定して何が出てくるのか? 少なくとも、歴史的な意義において良否ともども今後に「教訓」だけは、与えてくれるのかもしれませんね。
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