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2015年2月25日
NHK=日本偏向協会が2月16日に「預金封鎖」について報道した。
その真意が取り沙汰されている。
一言で表現すれば、2017年4月の消費税再増税実施に向けての財務省企画をNHKが実施したものである。
番組の最終メッセージは次のものだ。
NHKはシンクタンク研究員の口から、財務省=安倍政権のメッセージを発せさせた。
「国として負った借金というのは国民の借金であり、万が一、うまくまわらなくなれば間違いなく、国民にふりかかってくる。
厳しい財政状況を国全体としてきちんと受け止める必要がある」
この発言についてNHKは、
「悪化し続ける国の財政状況に警鐘を鳴らしています」
と補足して伝えたが、第三者風の人物の発言を用いた、単なる政府のプロパガンダ放送に過ぎないと言える。
特集に登場した、現在91歳の大阪市立大学名誉教授の林直道氏の次の言葉が紹介される。
林氏は当時22歳の学生。大阪で母と姉の3人で暮らしていた。
当時、一家の蓄えは3万円あったが、「預金封鎖」で預金を自由に引き出せなくなり、途方に暮れた。
林氏は、手持ちのお金が不足したことで、ただでさえ足りなかった食料がさらに手に入りにくくなり、川の堤防に生えている草をゆがいて、ごく僅かのご飯とともに食べたこともあったと語ったとされた。
特集の最後に、NHKを代表する偏向記者の一人である大越健介氏が次のようにまとめた。
「「預金封鎖」と「財産税」は、今では考えがたい措置で、経済大国となった現代の日本と当時とを安易に重ね合わせるわけにはいきません。
しかし、日本の財政が今、先進国で最悪の水準まで悪化していることを考えると、歴史上の出来事だと片づけてはならない問題だともいえます。
政府は、この夏までに今後5年間の財政健全化計画を策定することにしています。
歴史の教訓を肝に銘じ、同じ過ちを2度と繰り返さないよう現実を直視することが、現代を生きる私たちの責務ではないでしょうか。」
つまり、特集放送の目的は明確なのである。
「預金封鎖」という一般国民に甚大な損害を与える措置が、近未来に実施される可能性があるとの「恐怖」を煽り、消費税大増税を国民に呑ませようとしているのである。
安倍政権が発足して、NHKは完全に政府に私物化されている。
「みなさまのNHK」
というのは大ウソで、
「あべさまのNHK」
というのが実態である。
ピケティの著書がベストセラーになり、安倍政権の経済政策の歪みが一段と際立って見えるようになった。
安倍政権は日本社会における格差が、相対的に大きくはないと強弁しているが、この主張も通用しなくなっている。
財務省に取り入る御用学者は、日本の格差が大きくないとの主張を展開してきたが、これも通用しない。
所得上位10%の所得占有率は、日本で40%を超えている。
米国よりは低いものの、フランスなどよりはるかに高く、いまや日本は世界有数の格差社会に移行してしまっている。
2007年の政府税制調査会報告書は、日本の法人の税および社会保険料負担の国際比較の調査結果を示した。
この報告書は、日本の法人の負担が、
「国際比較上、高いとは言えない」
と結論している。
それにもかかわらず、安倍政権は血眼になって法人税減税を推進し、他方で消費税大増税に突き進んでいる。
要するに、
「官僚と大資本と富裕層の生活が第一」
の政策運営を実行しているのである。
日銀は野放図な量的金融緩和政策を強化しているが、財務省は、最終的にハイパーインフレで政府債務を棒引きすることを目論んでいる。
その意味で、預金封鎖の「脅し」には、一定のリアリティーがあるのだが、それよりも重大な問題は、消費税のさらなる大増税が画策されていることである。
官僚天下りの排除という、
「シロアリ退治」
は少しでも進展したのか。
答えは「皆無」である。
「弱い者は死ね」
と言っているに等しい、安倍政権の弱肉強食推進政策を私たちは糾弾しなければならない。
そして、その片棒を担ぐ日本偏向協会を
NHK=日本偏向協会一刻も早く、解体するべきである。
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