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官邸の危機管理について質問した辻本議員(左)/(C)日刊ゲンダイ
後藤さん「拘束」確定後も 安倍首相の“娯楽満喫”スケジュール
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/157417
2015年2月21日 日刊ゲンダイ
どこまで、本気で心配していたのか――。殺害された後藤健二さんが「イスラム国」に拘束されたと分かった後の安倍首相の対応に、改めて批判が噴出している。
後藤さんが人質になったと、安倍内閣が確認したのは昨年の12月19日。ところが、万全の態勢を取るどころか、安倍首相は翌日からゴルフ、フィットネス、映画観賞、コンサートと連日、笑いながらレクリエーションを満喫していたことが判明した。
しかも、危機が発生した時、歴代の総理大臣は、すぐに対応できるように官邸に隣接する公邸に宿泊していたが、安倍首相は、1月16日に中東に出発するまで、公邸に泊まったのはたったの6日だけ。官邸から離れた私邸に15回も泊まり、さらに高級ホテルに5泊、山梨の別荘に2泊していた。もし、事態が急変しても対応できなかったのは、明らかだ。
■野党議員の指摘に声を荒げて反論
そのうえ、きのう(20日)民主党の辻元清美議員から官邸の危機管理について質問されると逆ギレ、最後は開き直る始末だ。
辻元議員が〈自分の子どもが誘拐されていて、行方不明になっていて、その家族がゴルフしたり、映画見たりしますか〉〈危機感が薄かったのではないか〉と首相をただし、〈総理は公邸に泊まられた方がいい〉とアドバイスすると、「公邸にずっと泊まっていたら、立派な総理大臣なんですか!」と声を荒らげて反論。
〈私の第1次政権の経験から言ってもですね。総理大臣は健康を保つことが仕事だ〉〈これからも健康を保っていきます〉〈私に求められているのは、健康を保って判断を間違わないことだ〉と「健康」を連発した。
たしかに、健康は大事だが、日本人が残忍なテロリストに拘束されたと分かった直後くらい、好きなゴルフを我慢し、公邸に泊まるのは当たり前だ。翌日にフィットネスに行き、翌々日に「ナイス・ショット!」とゴルフを楽しむのは、どうかしている。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏がこう言う。
「人質事件が決着した今、野党が総理に質問し、官邸の対応を検証するのは当たり前のことです。ところが、安倍首相は真摯に答えようとせず、気に入らない質問があると“あなたはテロリストの味方か”と、相手を罵倒している。これでは日本は人質事件から教訓さえ得られませんよ」
正面から答えようとしないのは、やましいからではないのか。
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