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2015-02-20 09:32:09
安倍首相の意を受けて菅義偉・官房長官が昨日2月19日に、「戦後70年安倍談話」のための有識者懇談会メンバー16人を発表しました。
この懇談会は、単なる隠れ蓑にすぎないようです。菅という男は懇談会の役割りについて、「談話を書くことを目的にしたものではない。政府が具体的な内容を検討するに当たり、ご意見を伺いたい」と、書くのはあくまで政府(つまり、菅官房長ら)であることを明言しました。
だから、西室泰三氏という中国に太いパイプを持つ男を座長にしても、心配はまったくない。議論だけさせておいて、安倍談話自体はフリーハンドで好きなように書く。
安倍氏が否定したい「村山談話」には、次のような記述があります。
「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。
私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。
また、この歴史がもたらした内外すべての犠牲者に深い哀悼の念を捧げます」
この村山談話にある「植民地支配と侵略」という表現を、安倍氏が何とかごまかして削除しようと考えているのは見え見えです。安倍談話で書き込むのはせいぜい、「アジアの国々など多くの人々に多大な犠牲を強い、ご迷惑をおかけした」という表現でしょうか。これだと見事に「植民地支配と侵略」の文言を消滅させています。
しかし、こんな言葉があります。「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目となる」。ドイツの故ワイツゼッカー大統領の言葉です。
安倍政権は、お手盛りの有識者懇談会なるものをでっちあげておき、「議論しました。新しい談話はこうでございます」と、安倍お気に入りの談話を出す。それは、「80年、90年、100年先の日本を見通したもの」として通用させたいのだそうです。
安倍談話は、戦後70年の節目の時機をとらえ、「新しい日本の姿」を盛り込みたいらしいのです。
その新しい日本の姿とは、「積極的平和主義」なる用語に秘めさせた「戦争で平和をつくる」つまり武力で押しつぶしていうことをきかせる、という旧式の武力制圧方式です。
アベチンとその周りに群がる勢力は、どうやら極めて旧式な思考しかできない連中ばかりといえます。そうした連中に、日本国民全体が引きずり回される。
安倍談話は直接、私たちの生活かかわってくる意味を持っています。
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