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「イスラム国」の宣戦布告で「公安警察」が警戒する「都内」と「国内」危険な場所〈週刊新潮〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150216-00010000-shincho-soci
「週刊新潮」2015年2月12日号
ジハーディ・ジョンのあの言葉の残響がいつまでも耳から離れない。「日本人はどこにいようと虐殺される」――。これは海外ばかりか、安全と信じられてきた日本国内をも指すのか。その危険な場所とは。
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テロ予告を受け、警察庁は、総理官邸など重要施設への警備を強化するよう全国の警察本部に指示した。その警察の中でも、水面下でイスラム過激派組織の情報収集に取り組み、国内に潜む不審者の炙り出しや行確(行動確認)に努めてきたのが、中東事案を担当する警視庁公安部外事三課、通称“ソトサン”である。
「これまで積み上げてきた情報は膨大にある。今後もイスラム国を始めとする過激派への諜報活動の中心になるのは、ソトサンです」
と、警視庁クラブ記者。
「ただ、日本は島国ですから、新たにイスラム系テロリストたちが大量に潜入してくるのは難しい。銃火器などの武器の密輸や国内での調達も困難でしよう」
もっとも、海外からのテロリストの入国を、空港などの水際で完壁に防ぎ切るのは難しいともされる。
「日本の方は、イスラム過激派のテロリストと聞くと、なんとなく“ヒゲを生やし、頭にターバンを巻いている”というイメージを持ってしまいがちです。しかし実は欧州でのテロでは、外見は普通の欧米人と思える人物がテロリストだったケースも少なくない。先入観を捨て、警戒する必要がある」(イスラム事情に詳しい高橋和夫・放送大学教授)
銃器類がなくても、
「大型トラックで渋谷のスクランブル交差点などに突っ込まれるだけで大変な犠牲者が出ます」(イスラム学が専門の飯塚正人・東京外大教授)
■狙われるのは虎ノ門界隈
その写真を見た時、外事三課の捜査員は背筋が凍ったという。2002年、彼らは東京・東尾久に住むパキスタン国籍のナイーム・フェローズ(当時29)を入管法違反で逮捕した。彼は、アルカイダのナンバー3の指揮下にある米国のオフィスと頻繁に連絡を取り合っていた。
「その後もフェローズの交友関係などを追跡捜査し、さらに7人を逮捕しましたが、その捜索先からとんでもない資料が出てきた。0系から800系に至る新幹線の写真です。コムトラックという新幹線運転管理システムに関する資料も発見された。やつらがテロ対象として新幹線に強い関心を抱いていたのは間違いありません。他には新潟の柏崎刈羽原発や福井の大飯原発など複数の原発施設の写真も出てきた」(公安関係者)
アルカイダ系に限らず、イスラム国が考えるのも同じようなものだろう。
「ソトサンのお膝元、首都・東京では虎ノ門周辺が狙われるでしょう」
と明かすのはアメリカ大使館関係者である。
「実は、CIAの対中東オペレーション・チームのヘッド・クォーターは虎ノ門のアメリカ大使館の中にあるのです。そこのトップにはかつて日系の女性が就いていた。大使館の他の部門とは一切連動せず、独自にイスラム過激派組織に関する情報収集や工作活動を展開している。なぜその拠点が日本にあるかというと、他の国と違って、日本でなら敵対組織から盗聴工作を受ける心配がないからです。この事実をイスラム過激派組織は知っている。だからアメリカ大使館やその周辺のホテルオークラ、虎ノ門ヒルズなどの施設が狙われる可能性が高いのです」
日本は、今そこにある危機に備えられるのか。
「特集 日本に宣戦布告! 『イスラム国』狂気の残響」より
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