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財政再建、浮上した「別目標」の危うさ:財政政策で必要なのは悪性インフレの防止であり財政再建ではない
http://www.asyura2.com/15/senkyo179/msg/859.html
投稿者 あっしら 日時 2015 年 2 月 15 日 03:44:02: Mo7ApAlflbQ6s
 


 「財政健全化」や「社会保障制度の持続性」などが重要な政策課題として持ち出されるのは、それにより国民の理解を得て「消費税(付加価値税)増税」を円滑に進めるためであり、現在の日本に必要な財政政策とは無関係である。

 それは、日本政府が、日本円資金運用難に苦しむ銀行のために、必要度を超える赤字国債をわざわざ発行してきたことでもわかる。

(来年度も、そのために明示的な赤字国債の他に、“隠れ”赤字国債を35兆円ほど余分に発行する。合計で70兆円ほど)

 政府が過去から積み上げてきた累積債務は、家計や企業とは異なり、現実の経済に悪影響を与えるものではない。(日銀が買い上げるかたちでもいいから、ほとんどを金融機関が保有する国債をきちんと日本円に戻してやれば終わり)

 「財政健全化」や「社会保障制度の持続性」のためというインチキの大義で消費税を増税することで経済を低迷させてしまう方が、将来や子供・孫に大きなツケを残すことになる。

 そうはいいつつも、長寿命に伴う高齢者人口比の増大と経済低迷による社会保障費の増加が、日本に悪性インフレをもたらす危険性をはらんでいることを押さえておく必要がある。
 このような事態を回避できる方策は、増税や歳出削減にあらず、投資増大を牽引力とする経済成長のみである。

 記事のなかに「景気がよくなって成長率が高まれば、ふつうはお金の需要が増えて金利が上がる。それは財政を圧迫する要因になる」とあるが、第二次世界大戦後の米国が、連邦政府とFRBの協定で低金利状態を持続させたように、金利も日銀の金融政策によって調整することができる。

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財政再建、浮上した「別目標」の危うさ[日経新聞]
2015/2/15 0:00

 増税も歳出の削減もしないで財政を健全化する。そんな魔法のつえはあるのだろうか。
 「国内総生産(GDP)を大きくすることで累積債務の比率を小さくすることになる。もう少し複合的にみていくことも必要かな、と思う」

 昨年12月22日の経済財政諮問会議。安倍晋三首相は財政再建をすすめるうえで、政策経費を税収などでどのくらいまかなえるかを示す基礎的財政収支だけでなく、債務残高のGDP比にも着目すべきだと訴えた。
 アベノミクスの成長戦略がうまくいけば、名目GDPはいまより膨らむ。そのぶん、債務残高がGDPに占める割合は小さくなる。成長を通じ、財政は自然と健全化に向かう、というわけだ。

 歳出の削減など痛みを伴う改革に踏み込まないで済むのなら、これほどうまい話はない。しかし、素直に信じていいのだろうか。「首相の提案にはかなりのリスクがある」と話すのは、法政大の小黒一正准教授だ。

 景気がよくなって成長率が高まれば、ふつうはお金の需要が増えて金利が上がる。それは財政を圧迫する要因になる。国債の利払い費が増え、債務残高が膨らむからだ。
 成長率が高まるなかで債務残高のGDP比を小さくするには、金利を成長率より低くとどめておく必要がある。
 いまは日銀が異次元緩和で市場から国債を買い上げ、金利を抑え込んでいるからいい。だが、デフレから抜け出したあとも国債を大量に買い続ければ、世の中に出回るお金はどんどん増えてインフレが止まらなくなるおそれがある。

 そもそも高い成長率を実現できるかはわからないし、景気がよくなれば金利が何かの拍子に跳ね上がるリスクは高まる。成長をひたすら追い求める「上げ潮」路線に頼る財政再建は、危うい賭けにみえる。

 それにしても、首相はなぜ債務残高のGDP比を言い出したのか。「『国土強靱(きょうじん)化』を理由に公共事業の拡大を求める自民党内のグループが首相に働きかけた」。ある政府関係者はこう打ち明ける。
 政府は基礎的財政収支を2020年度に黒字化する目標を掲げる。その年度に必要な社会保障や公共事業といった政策経費を、借金(国債)に頼らないで税収と税外収入だけでまかなえるようにする考え方だ。

 この目標は達成のメドがたっていない。内閣府の試算では、高い経済成長を見込んでも20年度の基礎的収支は9.4兆円の赤字になる。黒字にするには、社会保障や公共事業を思い切って削るしかない。
 「国土強靱化」をめざすグループにとって、とても受け入れられない相談だ。いっそのこと基礎的収支の黒字化にこだわらなければいい――。債務残高のGDP比がいきなり表舞台に出てきた背後には、そんな政治的な思惑がちらつく。

 「20年度の財政健全化目標を堅持し、夏までにその達成に向けた具体的な計画を策定する」。首相は12日の施政方針演説で基礎的収支を黒字化する決意を改めて語った。ここでやすきに付けば実現はますます遠のく。財政再建に近道はない。

(政治部次長 高橋哲史)

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS10H3I_Q5A210C1NN1000/?dg=1

 

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コメント
 
01. あっしら 2015年2月15日 03:49:06 : Mo7ApAlflbQ6s : mID4948BmA

国の借金、15年度末に1167兆円 財務省が見通し[日経新聞]
2015/2/13 21:09

 財務省は13日、国債と借入金をあわせた国の借金の総額が2015年度末時点で1167.1兆円になるとの見通しを公表した。国債の発行残高が全体の8割近い910兆円に増える。このうち赤字国債は504兆円で、初めて500兆円を突破する見通しになった。
 財務省は同日、国の一般会計と特別会計を合わせた歳出規模が2015年度に237兆9782億円になると発表した。14年度当初予算と比べ5855億円増となっている。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS13H39_T10C15A2EE8000/


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