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「岩倉具視をはじめとする明治日本の政治家が「屈辱」と感じた状況を首相はそう感じていない:山崎 雅弘氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/16647.html
2015/2/15 晴耕雨読
https://twitter.com/mas__yamazaki
2月12日に行った施政方針演説の中で、首相は岩倉具視の言葉を引用して、自分の政策を正当化しようと試みていたが、明治政府の成立直後、岩倉具視を団長とする「岩倉使節団」が欧米各国を歴訪した重要な目的の一つは、関税や領事裁判権などで日本側に不利な「不平等条約」を改正する予備交渉だった。
欧米各国を相手とする「不平等条約」改正の壁は厚く、状況の打開には難題山積だったが、当時の政府首脳の努力で、各国との不平等条約は順次改正されていった。
ところが、彼らの努力を全部台無しにしたのが、昭和の戦前戦中にこの国を支配した、首相が決して批判しない「国家神道」体制下の政府だった。
1930年代の国際的孤立と、その帰結としての第二次大戦での破滅的な敗北後、日本は「日米地位協定」などの新たな「不平等条約」を戦勝国(アメリカ)との間で結ばされる結果となった。
首相は表向き「戦後レジームからの脱却」と叫ぶが、実際には「不平等条約」の改正には一切手をつけようとしない。
日本にとって何が「屈辱」かと言えば、明治の先人がせっかく実現した「不平等条約の解消」を、戦前戦中の指導者が台無しにして、日本を再び「不平等条約の従属国」に引き戻したことだろう。
ところが、首相やその支持者は、そのような歴史的経緯には一切触れようとしないし、おそらく理解もしていない。
現在もなお紛糾する沖縄の外国軍基地問題など、典型的な「不平等条約の弊害」だが、首相は「不平等条約」である日米地位協定には疑問を差し挟まず、不平等に苦しむ自国民の側に一片の理解も共感も示さない。
岩倉具視をはじめとする明治日本の政治家が「屈辱」と感じた状況を、首相はそう感じていない。
多くの人が指摘するように、日米地位協定は、独米地位協定や伊米地位協定、そしてイラク戦争後に成立したイラク新政府と米政府の地位協定と比較しても、不平等性がより大きい。
イラクの新政府は、米政府に自国の要求を堂々と突きつけた。(連帯ユニオン)http://bit.ly/1Do3Si9
安倍首相は、昨年1月24日の施政方針演説でネルソン・マンデラ氏の名前を出して「何事も達成(成功)するまで不可能に思える」という氏の言葉を、自分の政策を正当化する道具として用いたが、人種差別的思想の否定や人権の尊重、人間の尊厳の回復というマンデラ氏の思想や理念には全く触れなかった。
実際、首相や閣僚はヘイト団体幹部と繋がりを持ち、首相に近い曽野綾子氏の産経新聞記事での言説が物語るように、彼らは「マンデラ氏の理念」から何一つ学ぶ気がない。
日本がアパルトヘイト体制下の南アフリカと最も親密だった時期、日本の外相は現首相の父(安倍晋太郎)で、現首相はその秘書だった。
首相が年頭に行う施政方針演説には、毎回さまざまな「偉人の言葉」が並ぶが、本来の文脈から抜き取って、個別の政策を正当化するための「飾り」として盛り込まれているだけで、それらの言葉を発した人々の「理念」とは全く関係が無い。
岩倉具視らの明治の政治家が、日本政府の現状を見れば嘆くだろう。
2015年2月12日の首相の施政方針演説の全文(官邸)http://bit.ly/1vJXUrg
「全ては国民のため、党派の違いを超えて、選挙制度改革、定数削減を実現させようではありませんか。憲法改正に向けた国民的な議論を深めていこうではありませんか」いきなり憲法改正が出てくる。
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