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2015-02-13 08:17:51
安倍晋三首相は昨日2月12日の施政方針演説で、「2020年を目標に、戦後以来の大改革に力強く踏み出す」と声を張り上げました。日本という国の国柄を、5年後の2020年までにガラッと変えてしまおうというのです。今年はその改革1年目。
改革の内容は、「平和国家・ニッポン」を、「戦争ができる国・ニッポン」に一変させるというものです。
安倍氏と彼の周りに結集する一大勢力は、単に永田町の”先生方”だけでなく、学者、マスメディア幹部、文化人などの各界各層からなっています。その勢力は、これからの地球の流れを、「弱肉強食化する世界」ととらえているようです。弱肉強食化という”戦争”が激化すると見ているのです。そして、その”戦争”に打ち勝たねばならないと決意を固めているわけです。
施政方針演説では、こう述べています。「経済のグローバル化は一層進み、国際競争に打ち勝つことができなければ、企業は生き残ることはできない。政府もまたしかり」と。つまり、「グローバル化という弱肉強食戦争に打ち勝たねば、日本国民は生き残ることができない」と、強調しているのです。
競争に打ち勝つための方策として、施政方針演説で持ち出したのが、「積極的平和主義」。その具体的な中身は、日米同盟のさらなる強化であり、「日米ガイドラインの見直しを進め、その抑止力を高めてまいります」です。「在日米軍の再編を進めてまいります。普天間米軍基地の名護市辺野古沖への移設を進めてまいります」です。
こうした改革を達成する目標年次は、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年。安倍という男の頭の中には、ハーケンクロイツの旗で埋め尽くし、はなばなしく国威発揚のプロパガンダに利用したヒトラーのベルリン・オリンピック(1936年、昭和11年)の光景があるのは間違いないようです。「ハイル・ヒトラー」ならぬ「ハイル・アベ」の光景が鮮烈に想像できるようです。
ただ、国会審議をうまく乗り切るために、いわゆる武闘色の濃い「安倍カラ―」は控えめにし、また来日したトマ・ピケティ氏が提起する「格差問題」を意識して、毛嫌いする「格差」という用語は避けつつも、子どもの貧困に一言だけ触れてみせました。
しかし、彼がいくら隠してもヨロイの袖から刀がちょろり。色は匂えど、です。彼は、施政方針演説を締めくくるにあたって、「私たち日本人に、『2020年』という共通の目標ができました」と、強調。「今や、日本は、私たちの努力で、再び成長できる。世界の真ん中で輝くことができる」と、お気に入りの「世界の真ん中で輝く」というセリフを使ってアジっています。安倍晋三という男は本気で「日本大改造」を進めるつもりなのです。
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