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アリの一穴 報道の衰退が権力の暴走を助長する(世相を斬る あいば達也)
http://www.asyura2.com/15/senkyo179/msg/692.html
投稿者 笑坊 日時 2015 年 2 月 11 日 09:27:44: EaaOcpw/cGfrA
 

http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/e5976c1b63330027b17a05a19df8136f
2015年02月11日

 記者クラブに象徴されるように、日本のマスメディアと呼ばれるものが、一定の範囲で関係省庁発信の情報に頼らないと、全国紙の紙面を埋め切れない。放送局であれば、全国ネットワークを維持出来ないとジレンマを抱えていることは理解している。しかし、その組織の維持の為に、新聞などにおいて、紙面の全体を“関係省庁発信の情報”を忖度する解説やコラムで埋めてしまうとなると、これはかなりの問題だ。

 昨日の拙コラム“安倍官邸の大ドジか? またまた米国の横紙破りか?”で触れたが、イスラム国人質事件に関する検証を政府がするなど、茶番も良いところであり、一笑に付すべきことである。こういう問題を検証乃至は批評する側でなくてはならないマスメディアが、「政府に迎合してどこが悪い」と嘯く、NHKの籾井会長のような奴がいるわけだから、放送の自律を放棄と断定しても問題ないだろう。日本国民の中には、NHKは本当のことを言うと思っている「NHK神話」が成り立っている国なのだから、なおさら問題である。

 安倍官邸の人質事件対応の検証こそ、マスメディアが実行しなければならない分野だと云う事は、民主国家であるのなら、すべての前提の前に会っても良いくらい大切な前提なのである。しかし、今日のマスメディアは上っ面をなぞり、政府検証委員会を正義のジャッジメントする委員会のように報じるのみだ。全国ネットワークのテレビでは、報道ステーション、ニュース23、報道特集TBS、報道ステーションサンデー辺りは頑張っているが、民間軍事警備会社CTSS Japanへの業務発注など、民間ルートのもみ消しなどまで踏み込んだ報道をする事は事実上困難だと推測する。

 イスラム国人質事件に関する経緯を含む検証は、特定秘密保護法に抵触する部分もあると云う理由で、おそらく、刑事訴追を覚悟する勢いがないと、取材自体が、既に危険に晒される。どこかの雑誌が頑張ってくれるか、ネットメディアに活路を見出す以外、政府の行った不都合な事態は、何ひとつ、国民は知らない世界に踏み込もうとしている。ネットにしても、安倍支持者系と云うか、自民系勢力の方が圧倒的に優勢なのだから、言論空間に関しては、あっという間に、安倍官邸に占拠された感がある。

 日本の言論空間が、正直これほどまでに脆いものとは、流石に思わなかった。多くの国民が、強制的に?受信料まで支払わされて見せつけられるNHKのニュースや企画番組が、政府の考えと一致することが重要で、NHKの自律性、不偏不党の原則などお構いなしだと放言する人間が会長職にとどまっているのだから、目を背けたくなるほど我が国の報道体制は急速に歪んできている。本当に、数年もしたら、大本営発表以外は報道されなくなるかもしれない。以下は、NHK籾井会長の不遜を伝える記事である。今に、この不遜な態度までが報道されなくなるのかもしれない。

≪ <NHK>「政府方針見て」会長発言…経営委員が「遺憾」

 NHKの経営委員会は10日、籾井勝人会長が定例記者会見で、従軍慰安婦問題を番組で取り上げるかどうかは、政府の方針を見て判断する意向を示したことについて協議した。放送の自律を放棄したかのような会長の発言には、批判的な意見が多かったとみられるが、籾井会長は欠席だったため、浜田健一郎委員長 (ANA総研会長)が近日中に、真意を確認の上、改めて協議する。 委員会は非公開。委員会終了後、上村達男委員長職務代行者(早稲田大教授)は記者団に「記録を見た限りにおいて遺憾だ」と述べた。この日は執行部側からの提案事項がなかったため、当初から籾井会長は欠席予定だったという。

 籾井会長は5日の記者会見で、従軍慰安婦問題について「政府の正式なスタンスがまだ見えないので、放送するのが妥当かどうかは慎重に考えないといけない」と述べ、政府がまとめる「戦後70年談話」の行方を見て判断するとしていた。

 また10日、市民団体「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」「放送を語る会」、日本ジャーナリスト会議(JCJ)の3団体は会長の辞任と、経営委員会による会長の罷免を求める申し入れ書をNHK側に提出した。 ≫(毎日新聞:望月麻紀)


≪ 著名言論人が緊急声明 「今の日本は翼賛体制の第2段階だ」

 後藤健二さんがイスラム国の人質となって以降、安倍政権を批判すると、ネット社会では「テロリストの味方か」みたいに叩かれる風潮が高まっている。

 その背景には自民党支援のネット組織の存在が見え隠れするが、官邸の圧力も露骨だ。元官僚の著述家、古賀茂明さんが「報道ステーション」で「I am not Abe」運動を呼び掛けたところ、さっそく、官邸筋が動いた。こうしたことが有形無形の圧力となって、現場の刃がそがれていく。安倍政権はというと、人質事件に乗じて、戦争法整備を推し進めようとシャカリキなのだから、怖くなる。

 そんな中、もう見ちゃいられないとばかりに言論人が立ち上がり、「翼賛体制の構築に抗する言論人、報道人、表現者の声明」を9日に出し、記者会見した。 声明には<「非常時」であることを理由に政権批判を自粛すべきだという理屈を認めてしまうなら原発事故や大震災などを含めあらゆる「非常時」に政権批判をすることができなくなってしまう。日本が交戦状態に入ったときなどにも(その)理屈を認めざるを得なくなり、結果的に「翼賛体制」の構築に寄与することになるだろう>と書かれている。 賛同人には古賀氏の他、音楽家の坂本龍一氏、憲法学者の小林節氏、思想家の内田樹氏、映画監督の是枝裕和氏、パロディー作家のマッド・アマノ氏、作家の平野啓一郎氏、パーソナリティーの吉田照美氏、劇作家の平田オリザ氏、吉本芸人のおしどりマコ氏ら多数の有名人が 集まった。

 古賀氏は改めてこう言った。 「これまでもマスコミの自粛、萎縮というものを感じていましたが、いまは相当な危機を感じています。翼賛体制にはホップ、ステップ、ジャンプがあって、 ホップで権力側は報道にやんわり文句を言う。そうなると現場は面倒になって、ステップでメディアは自ら権力側に迎合していく。そうした報道により、ジャンプで、選挙による独裁体制が確立する。今はステップの段階に来ています」

 その古賀氏の自宅周辺を最近、神奈川県警が警備を強化しているというから、本当に笑えない世の中になってきた。 ≫(日刊ゲンダイ)


 安倍官邸の横暴は止まることを知らず、ODAにまで、魔の手を伸ばすに至っている。この辺の情報では、現時点で朝日や毎日は、その変質に違和感を唱える記事を配信しているが、最近の印象としては、どこまで突っ張ってくれるのかな?と云う感じでハラハラ見守っている。このODAのカネも、元はと言えば、我々の税金なのだから、本質的に援助金が軍事目的も可と云うのは、霞が関文学に過ぎない。もう数年、安倍晋三の妖怪のようなブレーン連中に、国家を弄りまわされたら、元に戻ることはないのではと心配になる。

 国際社会だとか、国際貢献だとか、安倍官邸の「言葉の魔術」に騙されない根性がないと、本当に簡単に騙されそうなシステムが構築されつつあるようだ。どう考えても、この軍国的色彩を帯びた政権の魑魅魍魎な動きには、シナリオがあるような気がする。単に電通の、プロモーション的行動原理だけで、こうも次々と危険で本末転倒な政策を巧妙に組み込むことが出来るのか、幾分迷い道に入ったような今日この頃だ。


≪ ODA、他国軍への支援解禁 新大綱を閣議決定

安倍内閣は10日、いまのODA(政府の途上国援助)大綱を見直し、新たな海外援助の基本方針を示す「開発協力大綱」を閣議決定した。これまでのODA大綱で事実上禁じてきた他国軍への支援について、災害救助など非軍事の目的に限って援助できるようにする。また「国益」という言葉を初めて使うなど、日本の安全保障や経済的な利益につながる支援を重視している。

 1955年に途上国支援を始めた日本は、92年と2003年のODA大綱で「軍事的用途及び国際紛争助長への使用を回避する」と規定。民生分野であっても、他国軍にはODAを使わない原則を守ってきた。

 だが、安倍政権は13年の国家安全保障戦略で、積極的平和主義に基づくODAの戦略的活用を明記。集団的自衛権の行使容認や武器輸出三原則の撤廃とともに新大綱を「3本の矢」(外務省幹部)と位置づけ、見直しを進めていた。

 新大綱は、他国軍への支援を「民生目的、災害救助など非軍事目的」と限定した上で、支援の可否は「個別具体的に検討する」とした。ODAによる武 器の提供や施設の軍用化など、軍事分野への支援は引き続き禁じる。ただ、他国軍に提供した物資や技術が、軍事分野に転用されるおそれが指摘されている。  新大綱はまた、「国益」という言葉を初めて使った。国内企業との連携強化や、経済発展によりODAの対象でなくなった中進国への積極的な支援も盛り込んだ。(広島敦史)
     ◇
■「開発協力大綱」の骨子
○我が国の平和と安全の維持・繁栄の実現といった国益の確保に貢献
○非軍事目的の協力で軍が関係する場合も個別具体的に検討
○法の支配の確立、民主化の促進・定着など普遍的価値の共有
○開発が進んで所得が一定水準にある国にもニーズに応じて協力を行う
○民間部門や地方自治体などとの連携強化
○女性・社会的弱者など多様な主体の参画  
≫(朝日新聞デジタル)

 

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コメント
 
01. 日高見連邦共和国 2015年2月11日 09:46:48 : ZtjAE5Qu8buIw : mFuG9qQlTk

>日本の言論空間が、正直これほどまでに脆いものとは、流石に思わなかった。

あいばさんとは思えない不見識・・・

“小泉改悪”を礼賛したり、“イラク戦争”を総括できない日本の『言論空間』がどんだけまともだった事やら!

小沢一郎を巡る“裁判ごっこ”を持ちだすまでもない。

『言論空間』に生息する生物で“まともな部類”のあいばさんや古賀さんですら、こんなテイタラク。

岩手4区の有権者としたら、とっくの昔に“絶望”しきってる。
その上でなお、“断固たる政治の潮流”を確保すべく奮闘している。

『言論空間』なんぞ、クソくらえっ!!!
我々が生きているのは“リアルな生活の空間”だっつーのっ!!!!!


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