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カーター次期米国防長官が明言した米国の本音
http://www.amakiblog.com/archives/2015/02/05/#003123
2015年02月05日 天木直人のブログ
次期米国防長官に指名されたアシュトン・カーター前国防副長官が、2月4日の指名承認公聴会(上院軍事委員会)で証言したという。
報じられるところによれば、空爆は強化するが地上軍は派遣しない、周辺諸国の協力が一層重要になる、というものだ。
ここに米国の本音が見事に表れている。
米国にとって空爆は、財政負担を除けば、朝飯前だ。
米兵を犠牲にすることなく、一瞬にしてイスラム国領土をがれきの山にする。
民間人を巻き添えにしても、遺憾の一言で済ましてしまう。
しかし、イスラム国との戦いを勝利するためには、最後は地上戦で領土を占領、統治しなければいけない。
戦争はいつも最後は地上戦である。
そこに本当の戦争の流血がある。
それを担わせるのがヨルダンなどのアラブ近隣諸国だ。
一番犠牲を払うのがアラブ諸国の国民だ。
イスラム国に征服されるわけにはいかないだろう、自らの防衛は自らで守れというわけだ。
同じアラブ人同士が殺し合うことになる。
同じことはアジアにおける日本にも当てはまる。
中国が日本の脅威になった時、真っ先に戦わされるのは日本だ。
いざとなれば米国はミサイル攻撃による支援はするだろう。
それは米国にとって朝飯前だ。
しかし中国と戦って血を流すのは日本だ。
自分の国は自分で守れないようでは、米国は面倒みられない、というわけだ。
ヨルダンはみじめな国だ。
いや、ヨルダンに限らず、有志連合に引きずり込まれイスラム国と戦わされているアラブ諸国はみじめだ。
米国の国益のために自らの国益を犠牲にしている。
いや、正確に言えば、王族や独裁者が、自らの保身のために国民を戦争に巻き込む大罪をおかしているのだ。
それはそのまま、これからの日本に当てはまる。
今のヨルダンこそ、対岸の火事ではないのである(了)
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